相続税申告が不要なのはいくらまで?要否を判断する基準とは?

相続税申告が不要なのはいくらまで?要否を判断する基準とは?

相続が起きると自分の家は相続税申告が必要か不要かと悩まれる方も多いと思います。実際に相続税申告は全ての人に必要なものではなく、遺産総額によって申告が不要となる人の方が多いのが現状です。この記事では相続税申告が不要かどうかを判断する基準を税理士が分かりやすく解説します。

相続税についての基礎知識については以下の記事も参考にしてみてください。
【相続税のキホン】基礎控除・計算方法・税率・非課税枠を徹底解説

1.遺産総額が3,600万円以下であれば相続税申告は不要!

相続税申告は亡くなった人の遺産が一定額以上あった場合に、遺産を相続した人にかかる税務申告の手続きです。日本では年間120万人程の人が亡くなりますが、そのうち相続税申告をしている人の割合は5%程度しかいないという統計結果があります。

たったの5%の人しか相続税を払っていないの!?と驚かれる人もいるかもしれませんが、その理由は、相続税には基礎控除という相続税がかからない大きな非課税枠が設定されているからなのです。

この相続税の基礎控除以下の遺産額であれば、相続税はゼロ円となりますしそもそも相続税申告は不要となります。

それでは早速、相続税の基礎控除額を見てみましょう。

【相続税の基礎控除】
3,000万円+600万円×法定相続人の数

相続税の基礎控除の算式は簡単でシンプルです。例えば子供3名が法定相続人であれば、相続税の基礎控除は4,800万円となります。

【相続人が3名の場合の計算例】
3,000万円+600万円×3名=4,800万円

このように仮に相続人が3名の場合は4,800万円以下の遺産であれば、そもそも相続税申告が不要となります。税務署に対して何もしなくてもいいということです。

ただ税務署から相続税がかかるかもしれない人には「相続税のお尋ね」という封筒が届くケースがあります。この相続税のお尋ねが届いた場合には仮に遺産総額が基礎控除以下で相続税申告が不要と判断される場合であっても、税務署に対して回答を行う必要があります。

もっとも相続税のお尋ねは相続税申告書とは異なり簡易的に遺産総額をヒアリングするものですので、税理士に依頼しなくても作成することが可能です。

この章を読んでいただき、「自分は相続税申告が必要だろうか?不要だろうか?」という疑問について確認していただけたかと思います。

相続税の基礎控除以下の財産であれば申告不要で税務署に何も手続きをしなくてもすみますから、事務処理の手間がかなり軽減されますね。

1-1.遺産総額が基礎控除を超えていても申告不要なケースもある

上記で相続税の基礎控除を超えている場合は相続税申告が必要と述べましたが、一部、「基礎控除を超えていても相続税申告が不要となるケース」が存在します。

特定の控除(相次相続控除や障害者控除)を使って納税がゼロになる場合や、生命保険や退職金などの非課税枠を使うことで、残った財産が基礎控除を下回る場合などです。

こちらについては当てはまるケースや具体的な例を「相続税の申告義務の判定は自分でできる!ポイントを解説」で解説していますので、必要な方はお読みください。

動画でもわかりやすく解説中です!

2.遺産総額が基礎控除以上になった場合には税理士に相談へ

第一章では相続税申告が不要になる場合について解説しました。相続税の基礎控除を確認した結果、遺産総額が基礎控除以上であった場合には相続開始から10か月以内に相続税申告書を税務署に提出することになります。

そうするとここで「相続税申告書は素人の自分でも作成して税務署に提出できるのか?」という疑問がわきます。

この回答としましては「自分で行う人もいるが大半の人が税理士に依頼するし、税理士に依頼せずに自分でやるのはリスクもあるのでやめておいたほうがいいです」と言えます。

といいますのは相続税申告書の作成は所得税の確定申告のように簡単なものではなく、税理士ではない一般の人が作成するのは難しいことがあります。

さらに相続税は税務調査の確率が高い税目であるため、税理士が関与せずに作成された申告書は高い確率で税務調査の標的となってしまうリスクもあります。

この記事を読んだ結果、ご自身が相続税申告の必要があると分かった方は、是非相続税専門の税理士法人チェスターに一度お問合せください。

税理士法人チェスターでは年間2,373件を超える相続税申告を行っており、その税務調査率は僅か0.6%です。相続税申告が必要な方については初回面談を無料で行っておりますので、依頼するかどうか迷っている方やとりあえず一度話を聞いてみたいという方もまずはお気軽に下記よりご連絡ください。

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