住宅取得資金贈与と共有名義の注意点。配偶者や親と購入する場合

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住宅取得資金贈与と共有名義の注意点。配偶者や親と購入する場合

住宅を購入するときに住宅取得資金の贈与を受ける場合は、どのような制度を利用できるのでしょうか?共有名義で購入することによるメリットや注意点も確認しましょう。また、住宅取得資金の贈与を受けるときのポイントも紹介します。

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1.住宅取得資金贈与の非課税特例とは

住宅取得資金贈与の非課税特例

父母や祖父母から住宅購入資金を支援してもらうときには『住宅取得資金贈与の非課税特例』を利用できます。どのような制度なのか、具体的に見ていきましょう。

1-1.住宅資金贈与が限度額まで非課税になる制度

『住宅取得資金贈与の非課税特例』とは、定められた贈与額まで贈与税が課されない制度です。一般社団法人不動産流通経営協会による『不動産流通業に関する消費者動向調査』を見ると、住宅購入者の10.8%が利用しています

適用されるのは、契約者本人が居住する住居の購入資金として贈与されるケースです。また契約の締結日・消費税等の税率・住宅性能によって、控除対象となる贈与額には違いが生まれます。

例えば2020年3月27日に契約を締結している住宅で、消費税等の税率が10%であれば2,500万円までは非課税です(省エネ等住宅以外の場合)。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

参考:不動産流通業に関する消費者動向調査<第25回(2020年度)>

1-2.直系尊属からの贈与であれば共有名義も対象

特例が適用されるのは、父母や祖父母など直系尊属から贈与を受けた場合です。贈与を受けた人が単独で住宅を保有するケースはもちろん、『共有名義』の場合にも利用できます。

直系尊属に該当するのは、自分の父母や祖父母です。そのため配偶者が贈与を受けた場合には、配偶者が住宅の名義人になっていなければ特例を利用できません。

ただし、配偶者の父母や祖父母であっても、養子縁組をしていれば直系尊属とみなされます。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

2.住宅取得資金贈与と共有名義のメリット

メリット

夫婦が親から贈与された住宅取得資金を用いて共有名義の住宅を購入すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか?代表的なメリットを紹介します。

2-1.非課税の特例を夫婦2人分活用できる

夫名義で住宅を購入すると、夫婦がそれぞれ自分の父母から贈与を受けていても、非課税になるのは夫のみで、妻が受け取った贈与分は課税されます。このとき『共有名義』で住宅を購入すれば、妻の贈与分も非課税です。

特例を夫婦がそれぞれ利用できるため、2倍の資金を非課税で使えます。ただし契約後に妻の収入がなくなり、夫が住宅ローンを支払っている場合、夫から妻への贈与とみなされ課税される可能性があるため注意が必要です。

実質的な持分が登記と異なると判断されると、後から課税されるケースもある点はデメリットといえます。

2-2.住宅ローン控除もそれぞれ受けられる

共有名義での住宅購入であれば、住宅ローン控除も夫婦がそれぞれ受けられます。年末ローン残高の1%が、40万円を上限に所得税や住民税から差し引かれる制度です。

夫と妻がそれぞれ控除を受けられれば、大きな節税効果を得られます。ただし住宅取得資金贈与の特例を用いると、住宅ローン控除の対象となる金額が縮小する点には注意しましょう。

住宅ローンとして2,000万円を借り入れていても、500万円贈与されている場合には、控除の対象となるのはその分を差し引いた1,500万円のみです。そのため、事前に最適な資金援助の金額を計算しておくとよいでしょう。

3.適切に住宅を取得するためのポイント

住宅を取得するためのポイント

特例の対象となるには、条件を満たしていなければいけません。スムーズに特例の適用を受けるためにも、取得時のポイントをチェックしましょう。

3-1.面積や利用目的など住宅の条件を確認しよう

まず確認するのは住宅の条件です。購入者本人が居住するための住宅であり、登記簿上の床面積が50~240平米以下でなければなりません。

床面積の1/2以上が居住用に使われていることも条件です。このような条件を満たしてており、かつ自分たちの希望をかなえる物件を探す必要があります。

また、特例で贈与税を非課税にするためには、贈与を受けた翌年の3月15日までに居住し始めなければなりません。そのため、贈与は購入したい住宅を見つけてから受けるとよいでしょう。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

3-2.資金負担の割合をもとに持分を決める

住宅を購入するときには、売買契約までに共有名義にするかどうかを決定します。この時点で夫婦の持分まで決める必要はありません。

ただし住宅を登記する際には持分も記載されるため、そのときまでには夫婦がどのような割合で共有するかをはっきりさせましょう。持分は、住宅購入資金を負担した割合に従って決まります

1/2ずつ出しているなら、持分も1/2です。1/10しか資金を出していないにもかかわらず、1/2の持分に設定するのはNGです。仮にそのように設定していると、資金を出した側からの贈与とみなされます。

また持分を決定するときには、諸費用や利息を除いた金額で計算しましょう。

4.非課税枠を超える金額を支援してもらう場合

非課税枠を超える金額

非課税の範囲を超えて住宅取得資金の贈与を受けると、通常であれば贈与税を納税しなければいけません。ただし共有名義の利用や他の制度との併用により、贈与税を非課税にできる方法もあります。

4-1.親と共有名義にする

一つ目は親と共有名義で住宅を購入することです。特例で非課税になる限度額までは贈与を受け、それ以上の資金については、親の出した資金として持分を設定し共有名義にします。

親の死亡時には相続が必要ですが、贈与の段階では課税されません。ただし兄弟姉妹がいる場合には、相続時のトラブルに注意しましょう。

分割を要求されるケースもあるため、親の持分として設定する割合を事前に相談し、遺言書を作成しておくとよいでしょう。

4-2.暦年贈与の活用、非課税特例との併用とは

贈与を受けるときには『暦年贈与』といい、年間110万円までが非課税になる制度を利用できます。これは住宅取得資金贈与の特例と併用可能です。

特例により1,000万円が非課税となる上限であれば、暦年贈与と合わせ1,110万円までを非課税で受け取れます。また110万円は毎年控除を受けられるため、数年に分けて少しずつ贈与を受け取ると、非課税で資産の移動ができます。

例えば3年間にわたり、毎年110万円を贈与してもらえれば、合計で330万円を受け取れるのです。

参考:【贈与税の申告等】|国税庁

5.非課税特例を受けるには必ず確定申告をする

非課税特例を受けるには

特例を活用するには確定申告が必要です。正しく申告しない場合には、適用される条件を満たしていても課税されるため、注意しましょう。

5-1.贈与税が発生しない場合も必要

非課税限度額内での贈与であれば、贈与税は非課税です。ただし納税額が0円でも『確定申告』は必ず行いましょう。特例の適用には確定申告が条件のため、申告しなければ贈与税の支払い義務が生じます

申告の期限は、贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日です。期日厳守のため、1日でも遅れると非課税になりません。必ず期限内に手続きしましょう。

参考:No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

5-2.申告にあたって必要な書類が多数ある

確定申告をする際には、贈与税についての申告も同時に行います。複数の書類が必要なため、誤りのないよう用意しましょう。まず必要なのは『申告書』です。国税庁のホームページから取得し、当てはまるものを使います。

住宅取得資金贈与の特例を利用する場合には、『第一表』と『第一表の二』を使いましょう。またそのほかにも下記の書類をそろえます。

  • 贈与を受けた人の戸籍謄本
  • 源泉徴収票や市町村民税・道府県民税申告書の写し
  • 住宅の登記事項証明書
  • 売買契約書や請負契約書の写し

ほかにも状況に応じて、工事の完了予定日が分かる書類や、居住する予定時期・登記事項証明書を税務署へ提出することを約束する書類などの提出が必要です。

6.要件やデメリットを理解して制度の有効活用を

制度の有効活用を

父母や祖父母など、直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けると、特例により非課税になる金額が定められています。

仮に夫婦がそれぞれの父母から贈与を受けた場合、夫名義の住宅では妻が受け取った贈与は課税対象です。2人とも非課税にするには、住宅を共有名義にするとよいでしょう。

また非課税の範囲を超えて贈与を受けるときには、親との共有名義や暦年贈与を利用します。加えて特例を受けるために必要な確定申告の実施もポイントです。

確定申告の手続きが難しそうと感じるときには、『税理士法人チェスター』などの税理士に相談することをおすすめします。

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