自営業(個人事業)の相続はどうする?必要な手続きや準備を紹介

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自ら事業を営む事業主の相続では、どのような手続きが必要なのでしょうか?死亡時に必要な手続きのほかに、後継者が行う手続きも紹介します。単に個人が亡くなった場合とは手続きが異なるため、スムーズに進められるよう必要な準備も確認しましょう。

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1.自営業の相続は手間がかかる?

1.自営業の相続は手間がかかる?

自営業の事業主が亡くなると、事業用資産も含め相続の手続きをしなければいけません。後継者へ引き継がなければいけない資産との兼ね合いもあり、相続には手間がかかるでしょう。

1-1.自営業とは何か?

まずは、幅広い意味で使われる『自営業』の意味を確認します。自営業とは自ら事業を営んでいることです。例えば個人事業主として飲食店を運営している人も、法人を設立し飲食チェーンを展開している経営者も、自営業といえます。

ここでは、自営業を個人事業主と定義して話を進めます。個人事業主の相続にまつわる手続きやポイントを確認しましょう。

1-2.事業用資産も遺産分割が必要

個人事業主が死亡すると、相続が発生します。このとき相続財産には、個人用資産のほかに事業用資産も含まれており、まずはどの資産がどれにあたるのか分類しなければいけません。

後継者が事業を引き継ぐ場合は、事業用資産をすべて後継者へ引き継がせるとスムーズです。しかし、資産を個人用・事業用に明確に分けられるケースは少ないでしょう。

どちらに当てはまる資産なのか分類するだけで、大変な手間がかかります。

1-3.遺産分割でトラブルになりやすい

事業用資産をすべて後継者が引き継ぐと、事業の継続という面ではスムーズです。しかし、公平な遺産分割という面では、トラブルが発生しやすいでしょう。

死亡した自営業者の中には、事業用資産以外の資産をほとんど保有していないケースもあります。その結果、後継者以外の相続人が引き継ぐ財産が、極端に少なくなる可能性もあるでしょう。

資産の分割に偏りがあるとトラブルに発展しやすく、遺産分割協議がまとまらない事態も起こり得ます。話し合いが進展しなければ、資産の使用や処分を自由にできません。

事業に必要な不動産や資金などを使用できなければ、後継者による事業運営に支障をきたす可能性もあります。

参考:個人事業主の事業承継の流れ。後継者選びや税金対策は早めに

2.個人事業主の死亡時に必要な手続き

2.個人事業主の死亡時に必要な手続き

個人事業主が死亡すると、死亡届の提出のほかに、事業の廃業に必要な手続きも行わなければいけません。期限が決まっている手続きもあるため、計画的な実施がポイントです。

2-1.死亡届

死亡届は、死亡したことを知った日から『7日以内』に提出しなければいけません。提出先は、死亡した人の本籍地や所在地・死亡地の市役所や区役所などです。

提出する際には、医師が作成した『死亡診断書(または死体検案書)』を添付しましょう。親族のほかに、同居者・家主・地主・後見人などでもできる手続きです。

参考:死亡届の手続きや提出後の流れを解説 – 税務署からの連絡にも要注意。

2-2.事業の廃業に伴い必要な届出

個人事業主が死亡すると、廃業に必要な手続きも行います。必ず提出が必要なのは『廃業届』です。『個人事業の開業・廃業等届出書』の届出の区分欄にある『廃業』にチェックを入れ、必要事項を記入して税務署へ提出しましょう。

消費税の課税事業者であったなら、『事業廃止届』と『個人事業者の死亡届出書』の提出も必要です。また従業員を雇用し給料を支払っていたなら、『給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出』も出さなければいけません。

個人事業主の死亡による廃業の場合には、個人事業主が青色申告を行っていたとしても、『所得税の青色申告の取りやめ届出書』の届出は不要です。

参考:事業承継できず廃業する際の注意点

2-3.準確定申告

1年の途中で個人事業主が死亡した場合、その年の収入が発生しているケースもあります。そこで『準確定申告』を行い、所得税額の申告と納税を行いましょう。

通常の確定申告は、毎年1月1日~12月31日の所得を、翌年2月16日から3月15日までの間に申告します。準確定申告の申告期限は、相続が始まったことを知った日の翌日から『4カ月』以内です。

確定申告に必要な書類に加え、各相続人等の氏名・住所・死亡した事業主との続柄などを記した準確定申告の付表も提出します。

参考:準確定申告とは?申請期限・書類の書き方・不要なケースを税理士が解説

3.後継者も手続きが必要

3.後継者も手続きが必要

事業を引き継ぐ後継者も手続きが必要です。個人事業主の事業を引き継ぐ際には、開業届や許認可の手続きを行いましょう。

3-1.開業届を提出しなければいけない

後継者は引き継ぐ事業の開業届を提出しましょう。書類は個人事業主の廃業届に使用したのと同じ『個人事業の開業・廃業等届出書』を使います。届出の区分欄にある『開業』にチェックを入れましょう。

提出の期限は、個人事業主の死亡日から『1カ月以内』です。青色申告で確定申告を行うなら『青色申告書承認申請書』を、従業員を雇い給料を支払うなら『給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出』も提出します。

3-2.許認可に関する手続きも確認を

許認可が必要な事業を引き継ぐ場合には、許認可を引き継ぐための手続きもしなければいけません。飲食業と理・美容業であれば、以下の書類が必要です。

飲食業 許可営業者の地位承継届

営業許可書

戸籍謄本

相続人全員の同意書

理・美容業 理・美容所相続承継届

戸籍謄本

相続人全員の同意書

参考:居酒屋・飲食業界の動向とM&Aのメリット。スタッフの扱いは慎重に
参考:美容系サロンのM&Aについて解説。高い価値がつくサロンの特徴は?

4.スムーズな相続には事前準備が重要

個人事業主が死亡し相続が発生すると、事業資産も含めて遺産分割を行う必要があり、事業承継には廃業や開業の手続きも必要です。これらの手続きを期限内に行うには、事前に準備をしておくとよいでしょう。

4-1.法人化し事業用資産を法人名義にする

事業用資産と個人用資産の遺産分割にかかる手間を減らすには、『法人化』が役立ちます。事業を法人化し事業用資産を法人名義にすれば、事業主の相続が発生しても、必要な手続きは個人資産の分割のみです

立ち上げた会社の引き継ぎは、会社の株式を後継者が相続するだけで完了します。さらに生前に設備投資や生命保険への加入などを行い、株価を下げる自社株対策も実施すれば、相続税額の負担を抑えられるでしょう。

参考:個人事業を法人化するメリット・デメリットがすべてわかる!

4-2.生前贈与で後継者に事業用資産を移転する

『生前贈与』を活用し、事業主の生前に事業用資産を後継者名義にするのも有効な方法です。あらかじめ事業用資産を移転してあれば、相続時の遺産分割協議でトラブルに発展するのも避けやすいでしょう。

暦年贈与で毎年利用できる110万円の控除額を利用すれば、贈与税額を抑えながら事業用資産の移転が可能です。また相続はいつ発生するか分かりませんが、生前贈与であれば任意のタイミングで実施できます。

計画的に事業の引き継ぎを進められる方法です。

参考:「暦年贈与」の仕方を間違えると相続対策が無意味になる!

4-3.税金対策として個人版事業承継税制も検討

事業用資産の相続では、後継者が重い相続税を負担するケースが少なくありません。場合によっては、相続税を納めるために、事業用資金を使わなければいけない場合や、融資を受けなければいけない場合もあります。

そのような負担を避けるには、『個人版事業承継税制』の利用も検討しましょう。要件を満たせば、相続税の納税猶予や免除を受けられます。

ただし、要件が複雑で手続きも煩雑なため、事業主や後継者のみで対応するのは難しいでしょう。制度にくわしい税理士に相談すると、スムーズに進められます。事業承継の実績が豊富な『税理士法人チェスター』がおすすめです。

事業承継コンサルティングなら税理士法人チェスター

参考:事業承継税制とは何か。活用できる人や納税猶予を受けるまでの流れ

5.個人事業主の相続は事前準備で備えよう

5.個人事業主の相続は事前準備で備えよう

個人事業主が死亡すると、個人資産だけでなく事業用資産の遺産分割も行わなければいけません。後継者が事業を引き継ぐなら、事業主の廃業に関する手続き後に、後継者の開業の手続きも必要です。

手間のかかる相続は、事前準備で対策しておくとスムーズに進められます。法人化して事業用資産を法人名義にしてもよく、生前贈与の活用も有効です。相続税対策には個人版事業承継税制も検討しましょう。

準備をしていると、個人事業主とその後継者のみでは対処するのが難しい手続きが出てくるかもしれません。そのような場合には『税理士法人チェスター』に相談しましょう。

税理士法人チェスターでは、相続事業承継コンサルティング部の実務経験豊富な専任税理士が、お客様にとって最適な方法をご提案いたします。

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個人事業主の相続税について解説している以下も、ぜひご覧ください。
個人事業主の相続税を抑える3つの方法と相続時に必要な手続|税理士法人チェスター

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