M&Aに戦略は必要?策定の注意点や役立つフレームワークも確認

M&Aを成功させるためには、戦略が欠かせません。適切なM&A戦略を策定するには、まず全社戦略を確認しましょう。その上でどのようにM&A戦略を策定するのか、手順を紹介します。戦略の策定に役立つフレームワークや注意点も確認しましょう。

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1.M&Aには戦略が必須

1.M&Aには戦略が必須

無計画にM&Aを実施すると、失敗の可能性が高まります。期待する効果をM&Aで実現するには、戦略が必要不可欠です。専門家にも相談しつつ、M&Aについて検討を始めた段階で策定するとよいでしょう。

1-1.M&A戦略がないと失敗のリスクが高まる

戦略を立てずにM&Aを実施すると、失敗する可能性が高まります。根拠なしに「何となくよさそう」といった感覚でM&Aを進めることになるため、結果的に投資した費用を回収できず、大きな損失が出るケースもあるでしょう。

損失をほかでカバーできなければ、拡大や成長を目的に進めたM&Aで、自社の経営がピンチに陥る事態も起こり得ます。M&Aを成功に導くには戦略が必須です。

1-2.M&A戦略は検討段階で策定する

M&A戦略を立てるのは、M&Aを検討する段階です。自社を今後どのように経営する計画でいるのかを明らかにし、その方向性に基づいて策定しましょう。

戦略はM&Aを成立させるためのものではなく、最終的に会社を発展させるものでなければいけません。会社の発展に向けた目標を達成できるよう、目的に合う戦略を策定します。

1-3.専門家への相談も必要

実績や知識が豊富な専門家への相談も欠かせません。M&Aを実施するには、法務・税務・財務などさまざまな分野の専門知識が必要です。自社の人材のみではカバーしきれない部分もあるでしょう。

M&Aについてくわしい専門家のサポートがあれば、戦略策定のアドバイスを受けられ、各種手続きもスムーズに進みます。例えばM&Aの税務に関する内容であれば、『税理士法人チェスター』への相談がおすすめです。

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2.M&A戦略に必要な全社戦略

2.M&A戦略に必要な全社戦略

買収を実施するときに適切なM&A戦略を立てるには、まず会社全体の戦略を明確にしておかなければいけません。全体の目標がはっきりしていれば、その目標に向けた事業戦略を立てられます。さらに、事業戦略の遂行に必要な経営資源を獲得するための参入戦略も必要です。

M&A戦略は参入戦略の一つという位置づけです。全社戦略から落とし込むことで、自社の方向性に沿った内容で策定できます。

2-1.全社戦略は事業に対する資源配分のこと

どの事業にどれだけの資源を配分するか、どの領域で競争しシェアを獲得するか、などを明確にするのが『全社戦略』です。

会社の資源には限りがあります。複数の事業へ資源を配分するにあたり、最も効果的に利益を得られる事業へ多く注ぎ込む、今後成長が見込める事業への投資割合を高くするというように、方向性が明確でなければ会社が目標を達成するのは難しいでしょう。

また全社戦略がはっきりしていなければ、M&A戦略をどのような方向性で立てれば目標達成に近づくのかが分かりません。すべてが会社全体の目標達成に資するよう、まずは全社戦略を明確にします

2-2.事業戦略は全社戦略に基づき策定する

どの事業へどれだけの資源を配分するか明確になったら、それぞれの事業単位でも戦略を立てましょう、会社全体の目標を達成するために、事業単位で何をすべきかを決定する段階です。

事業戦略で重要なのは、競争を勝ち抜くための経営資源を明確にすることです。必要な経営資源が明らかになったら、そのために配分された資源を投資します。

必要な経営資源が既に社内にあるなら、その強化に向けた方法を検討し、なければ獲得に向けた計画を立てなければいけません。

2-3.経営資源の獲得方法を決める参入戦略

必要な経営資源を獲得するための方法が、参入戦略です。参入戦略は内部開発・買収・戦略的提携など複数あります。M&Aも参入戦略の一つです

M&Aによる経営資源の獲得が最適なケースもあれば、ほかの選択肢の方が手間もコストも少なく済むケースもあります。M&Aに固執せず、どのような方法で獲得するのが最適か見極めましょう。

2-4.M&A戦略に落とし込む

参入戦略を検討した結果M&Aが最適と判断されたなら、M&A戦略を策定します。事業戦略を達成するには、どのようなターゲットを選ぶのがよいのでしょうか?ターゲットとなる企業の選定基準を明確にしておきましょう。

マネジメントルールの明確化も、重要なポイントといえます。例えば買収の意思決定の基準も、マネジメントルールの一つです

このように順を追って戦略を策定することで、全社戦略をM&A戦略へと落とし込めます。

2-4-1.M&A戦略策定の流れ

全社戦略から事業戦略・参入戦略と、目標達成に向けた戦略を立てていく流れが分かりました。参入戦略の方法としてM&Aを採用したのであれば、以下の手順でM&A戦略を策定します。

  1. 自社の分析(SWOT分析)
  2. M&Aの目的を定める(選択と集中・事業承継・イグジット・資金の獲得など)
  3. 市場調査
  4. 戦略の具体化
  5. 買い手候補のリスト作成
  6. 候補企業へアプローチ

次からはM&A戦略策定の流れを順番に見ていきましょう。

3.自社の現状を把握する

3.自社の現状を把握する

まず行うのは、自社の現状を把握することです。どのような強みや弱みを持っているか客観的に知ることで、買い手候補となる企業を選定しやすくなります。

3-1.強みや弱みを把握する

自社の強みや弱みを把握する際には、客観的に見るのがポイントです。改めて見直すことで、これまで弱みだと考えていた部分が実は強みだったと気づくケースもあるでしょう。

強みや弱みは、会社全体で探そうとすると見つけにくいものです。ヒト・モノ・カネ・情報などの重要な要素ごとに、強み・弱みを探すと把握しやすくなります

3-2.SWOT分析の活用も効果的

強みや弱みを把握するには『SWOT分析』が有効です。以下の4種類の要素ごとに、自社を分析します。

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

内部要因である強み・弱みのほかに、外部要因である機会や脅威をチェックするのがポイントです。会社を取り巻く環境も含めて把握できます。

4.M&Aの目的を明確にする

4.M&Aの目的を明確にする

M&Aの目的は一つではありません。今回自社でM&Aを検討するのはなぜなのでしょうか?目的次第で最適な戦略が異なるため、必ず明確にしておかなければいけません。

4-1.M&Aの目的はさまざま

どのような目的でM&Aを実施するかは、ケースによって異なります。例えば不採算事業を売却しメイン事業に資源を集中させるための『選択と集中』や、後継者問題を解消するための事業承継、創業者利益を得るためのイグジットなどです

目的がはっきりしないままM&Aを行うと、どの買い手へどのように売却すればよいか判断できません。

4-2.目的によって最適な戦略は変わる

目的によって最適なM&A戦略は異なります。例えば事業承継により従業員の雇用を守りたいと考えているなら、M&A後も従業員を雇用し続け事業を継続できる買い手を選ばなければいけません。

イグジットを目的としたM&Aであれば、できるだけ高く売却できる買い手を選ぶ方がよいでしょう。買い手にも買収する目的があります。買い手の目的や契約内容を確認し、自社の目的に合う買い手を見つけるには、目的が明確である必要があります

参考:M&Aによるイグジットとは。IPOやバイアウトとの違い、注意点も

5.M&Aの方向性を探る市場調査

5.M&Aの方向性を探る市場調査

どのようなM&Aを実施すべきか検討するには市場調査を行いましょう。同業他社への売却を検討しているなら、自社のみでも調査できるかもしれません。一方、異業種へ売却する計画であれば、その業種に精通している仲介会社の利用を検討しましょう。

5-1.ベストな買い手企業を検討する

市場調査を通して、まずは売却に適した買い手を検討します。自社が目的を達成できるのはもちろん、買い手にとってもメリットのある取引になるのが理想です。

例えば、インターネット販売のノウハウを持つ会社をイグジットを目的に売却するケースでは、これからインターネットでの販売に力を入れようとしている企業を買い手候補として検討するとよいでしょう。

買い手が必要としているノウハウを獲得できるM&Aであれば、高額で売却しやすいはずです。

5-1-1.異業種の調査は仲介会社へ依頼

自社と同じ業種の企業を買い手候補として検討しているなら、比較的情報を獲得しやすいでしょう。自社のみでも必要な情報を集められるかもしれません。

買い手候補が異業種なら、調査は仲介会社へ依頼した方がよいかもしれません。異業種の情報を集めるのは難しい場合があり、自社のみではスムーズに進まない可能性があるためです

調査する業種にくわしい仲介会社へ相談すると、アドバイスを受けながら進めやすいでしょう。

参考:M&A仲介サポートの内容とは?特徴や選び方、有名な5社も紹介

6.具体的な戦略を立てる

6.具体的な戦略を立てる

M&Aを実施する際の具体的な戦略も必要です。使用するスキームやM&Aに伴い発生する税金はもちろん、M&A実施後の統合プロセスについても、あらかじめ計画しておきましょう。

6-1.M&Aスキームの選定

株式会社同士の売買でも、使用できるスキームはさまざまです。株式を売却し会社の経営権を移転する『株式譲渡』や、事業の全部もしくは一部を売却する『事業譲渡』のほか、複数の会社を一つにする『合併』などがあります。

スキームによって、手続きにかかる手間や対価として使える財産などが異なる点に注意しましょう。最適なスキームは案件ごとに異なるため、引き継ぐ資産や目的などに合う方法を選ばなければいけません

代表的なM&Aスキームについて解説している以下も、ぜひご覧ください。
M&Aの代表的な4つの手法|税理士法人チェスター

6-2.M&Aにまつわる税金を確認

スキームを選ぶにあたり税金も考慮しましょう。同じ買い手とのM&Aであっても、スキーム次第で課される税金の種類と金額は異なります

例えば事業譲渡の対価は法人への報酬となり、法人税が課されます。加えて消費税の課税対象となる資産も売却したなら、売り手は買い手から徴収した消費税も納めなければいけません。経営者への対価を退職金として支払うと、経営者には所得税等も課されます。

一方、株式譲渡で会社を売却する場合にかかるのは、株式の保有者である経営者が納める所得税等のみです。株式を買い手へ売却する手続きのみのため、比較的手間がかからない手法でもあります。

参考:M&Aの際に行われる税金対策。株式譲渡、事業譲渡、会社分割を解説

6-3.経営統合の手順を策定

経営統合をどのように実施するかについても、あらかじめ計画を立てておくとスムーズです。契約を締結しM&Aが成立しても、経営統合がうまく進まなければ成功とはいえません

十分な相乗効果を発揮し期待する利益を生み出すには、現場レベルで滞りなく業務を遂行できるよう統合を進める必要があります。

特に、株式の移転や入金などのクロージングが済んだあとすぐに行う項目については、入念に計画を立てておきましょう。現場で働く従業員が納得できるよう、経営者自らが説明し、リーダーシップを発揮する姿勢も重要です。

7.買い手候補企業のリスト化

7.買い手候補企業のリスト化

アプローチする買い手候補企業を一覧にするリスト化も行いましょう。リストは自社でも作成できますが、M&Aについて知らせる限られた役員や従業員のみで作成するのは手間がかかります。仲介会社へ依頼し作成すると、手間なく充実した内容に仕上がります。

7-1.ロングリストの作成

M&Aの目的に合わせ設定した基準をもとにピックアップした買い手を一覧にしたのがロングリストです。ロングリストに含まれている項目は案件によって異なりますが、以下を記載するケースが多いでしょう。

  • 会社名
  • 代表者名
  • 所在地
  • 商品やサービス
  • 資本金
  • 売上
  • 従業員数

リストに記載される買い手候補の件数は20~30社が目安です。仲介会社へ作成を依頼すると、100社ほどリストアップされる場合もあります

参考:ロングリストがM&Aで必要な理由。具体的な作成方法も解説

7-2.ショートリストへと絞り込む

ロングリストを作成したら、その内容を参考にショートリストへと絞り込みましょう。事業内容・株主構成・M&Aへの積極度・株価・相乗効果などを参考に、まずアプローチをする買い手候補として、5~20社ピックアップします

把握している自社の強みや弱みをもとに、自社を高く評価してくれそうな買い手候補を選ぶとよいでしょう。またショートリストには、一般的に以下の項目を記載します。

  • 役員構成
  • 主要取引先
  • 主要銀行
  • 時価総額
  • 売上や利益の推移
  • 想定できるシナジー効果

リストの作成には、より詳細な買い手候補の情報が必要です。

参考:M&Aにおけるショートリストとは。作成方法、注意点を解説

8.買い手候補企業へアプローチ

8.買い手候補企業へアプローチ

買い手候補企業をピックアップしたら、実際にアプローチします。以前から経営者同士が知り合いなら、直接M&Aについて相談してもよいでしょう。そうでない場合には、仲介会社を通したアプローチがスムーズです。

8-1.候補企業に直接アプローチする

ショートリストでピックアップした企業へ直接アプローチすれば、スピーディーに交渉を進められます。特に経営者同士が知り合いで以前から交流がある仲の場合、気軽に相談しやすいでしょう。

お互いに相手の企業が手掛けている事業について十分に理解しているため、どのような相乗効果が生まれやすいかも比較的簡単にイメージできます。

8-2.仲介会社を通してアプローチする

顔見知りでない企業へのアプローチは、仲介会社を通して行うとスムーズです。買い手候補企業に対して、仲介会社から手紙・電話・訪問などでコンタクトを取ります。

M&Aを打診する最初の段階では、売り手の企業名は出しません。匿名のまま大まかな条件を提示した上で、買い手候補が積極的に検討したいと考えている場合に、秘密保持契約を結び、より詳細な情報を開示する流れです

仲介会社へ依頼した場合、M&Aについて買い手候補の意向を探るだけではなく、その後の交渉もサポートを受けられます。専門的な知識が必要なM&Aのサポートを受けられる点は心強いでしょう。

買い手候補との間に仲介会社が入るのは、安心して任せられる反面、やり取りに手間がかかるというデメリットもあります。

9.M&A戦略策定に役立つフレームワーク

9.M&A戦略策定に役立つフレームワーク

特定の型に当てはめて考えることで、課題のスピーディーな解決に役立つのがフレームワークです。ビジネスに役立つフレームワークは多数あります。M&A戦略の策定に使えるものもあるため、活用するとよいでしょう。

9-1.マイケル・ポーターの競争戦略

『マイケル・ポーターの競争戦略』は、以下に挙げる三つの戦略で市場での競争優位を獲得するのが目的です。

  • コスト・リーダーシップ戦略:事業にかかるコストを下げ収益の拡大を目指す
  • 差別化戦略:商品やサービスの特性の確立、ブランド化などで価値向上を目指す
  • 集中戦略:特定のより小さな分野に集中し差別化する

例えば、選択と集中により不採算事業の売却を行うケースは、集中戦略の実現に向けた方策といえます。選択と集中の結果、特定の事業分野に資金や人材を集中させることで、差別化戦略に取り組むことにもなるでしょう。

9-2.アンゾフの成長マトリックス

企業が成長し続けるためには、何らかの成長戦略を打ち出し実行しなければいけません。『アンゾフの成長マトリックス』を使用すれば、自社に合う成長戦略を考えるヒントを見出せます。

成長戦略を製品と市場、既存と新規に分類するフレームワークです。以下の通り、それぞれに主な課題が想定されており、戦略の方向性が示されています。

  • 既存製品×既存市場(市場浸透戦略):認知度や購入意欲の向上を目指す
  • 新規製品×既存市場(新製品開発戦略):既存市場のニーズに合う商品やサービスの開発や他社との差別化を目指す
  • 既存製品×新規市場(新市場開拓戦略):新しい市場で売るため営業力がポイントとなる
  • 新規製品×新規市場(多角化戦略):マーケティングや開発などにコストをかけ新しい収益源の獲得を目指す

9-3.バリュー・チェーン分析

自社の強みや弱みを十分に理解するには、『バリュー・チェーン分析』が役立ちます。事業を細かく分類し、それぞれのユニットでどのような付加価値が生まれ、収益につながっているかを算出するフレームワークです。

例えば事業を『企画』『製造』『販売』という工程に分けます。個別に収益を計算すると販売に強みがあると分かったなら、販売する能力を獲得したいと考えている買い手候補へアプローチするとよいでしょう。

自社事業のどの部分が強いかが分かるため、規模を拡大する水平統合でも、上流工程や下流工程を取り込む垂直統合でも、適切にアピールできます。

参考:垂直型M&Aの例を紹介。水平型M&Aとの違い、戦略の立て方も

9-4.PPM分析

PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)分析は、経営資源をどこにどのくらい配分するか判断する上で役立つフレームワークです。『市場成長率』と『市場占有率』の2軸で事業を分類し、以下の4種類のポジションに分けます。

  • 花形(Star):市場成長率・市場占有率がともに高い。利益を出しやすいが競争が激しいため継続的な投資が必要
  • 金のなる木(Cash Cow):市場成長率は低いが市場占有率は高い。利益を再投資していれば安定した利益を得やすい
  • 問題児(Problem Child):市場成長率が高いが市場占有率は低い。市場占有率を高められれば成長につながる可能性が高い
  • 負け犬(Dog):市場成長率も市場占有率も低い。事業の整理を行うと会社の成長につながる可能性が高い

10.M&A戦略策定の注意点

10.M&A戦略策定の注意点

M&A戦略を策定する上では注意点もあります。状況によっては、M&Aではない方法で経営資源を獲得した方がよいかもしれません。またM&Aを実施する場合は、目的に沿って進んでいるかも確認する必要があります。

10-1.そもそもM&Aは必要なのか?

戦略を策定する際にあわせて考えなければいけないのは、そもそもM&Aが必須なのかどうかという点です。事業戦略の目的達成に必要な経営資源を獲得できれば、必ずしもM&Aを行う必要はありません

ほかにコストや手間をかけずに経営資源を獲得でき、目的を達成できる方法があれば、そちらを選ぶ方がよいでしょう。より適した方法がないか、実行に移る前によく検討する必要があります。

10-2.目的に合っているか?

M&Aの目的を見失わないことも重要です。戦略を策定するときに細かな条件にとらわれすぎると、目的がないがしろにされ忘れられてしまう可能性があるでしょう。このまま進めると、手段のはずのM&Aが目的にすり替わってしまうかもしれません。

目的達成のためにM&Aを実施するには、常にM&Aが手段であることを意識しましょう。取引によって目的に近づいている点を確認しながら戦略を立てる必要があります。

10-3.デメリットへの対策は十分か?

戦略を策定する際には、M&Aによるデメリットへの対策を十分行うこともポイントです。デメリットがあるM&Aでも、対策済みなら安心して任せられます。

例えば従業員の流出が予想されるM&Aであれば、対策として説明や話し合いの場を設けます。従業員が引き続き働きやすいよう、環境を整えたり待遇を改善したりするのも有効です

11.適切なM&A戦略は成功のポイント

M&Aを成功に導くには、M&A戦略が欠かせません。会社や事業を買収するための適切な戦略を策定するには、まず全社戦略を明確にしましょう。全社戦略で資源をどの事業に配分するか決定したら、事業戦略を立てます。

策定した事業戦略をもとに目的を達成するため、経営資源の獲得が必要になるでしょう。M&Aは経営資源を獲得する方法の一つです。

事業戦略の目的を達成できれば、必ずしもM&Aを進める必要はありません。ただし、手段であるM&Aが目的にすり替わっていないかという点には、注意が必要です。またM&A戦略を立てる際には、専門家へ相談するのもよいでしょう

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