世代交代が遅れた会社はどうなる?事業承継には時間が必要

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世代交代は会社の存続に大きな影響を及ぼします。会社の若返りを実施し、長生きさせるには、計画的な世代交代が欠かせません。ポイントとなる株式の承継方法や、問題に発展しやすい経営者保証・ベテラン社員の存在についても見ていきましょう。

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1.会社を長生きさせるには

1.会社を長生きさせるには

会社をできるだけ長く存続させるには、世代交代による若返りが必須です。経営者の平均年齢が上昇傾向にあるからこそ、意識的に世代交代を目指す必要があります。

1-1.計画的な世代交代が欠かせない

世代を超えて長く続いている企業は、事業承継による世代交代を計画的に行っています。そのために重要なのが、安心して経営を任せられる人材の育成です

自社が展開している事業について、深い知識と実務経験がなければ、事業承継はできません。特に個人の能力が会社の価値に影響を及ぼしやすい中小企業では、早い段階で世代交代に向けた後継者の育成を始める必要があります。

経営者の親族や自社内で後継者を見つけるほか、必要なノウハウを持った個人や法人へのM&Aで事業承継するケースも増加中です。

参考:2019年版中小企業白書|中小企業庁

参考:会社の跡継ぎは誰が最適?後継者候補の選び方と育成方法|税理士が教える相続税の知識

1-2.経営者の平均年齢は上昇中

日本全体の高齢化に伴い、経営者の高齢化も進行しています。中には、経営者の平均年齢は60歳を超えているという調査結果もあるほどです

加えて、人の認知機能は50~60歳を過ぎたころから、衰え始めるとされています。加齢による認知機能の衰えから、記憶力はもちろん判断力や業務遂行力の低下も出てくるかもしれません。

優秀な経営者であっても、徐々に認知機能の低下が始まり、若いころと比べると思うように結果を出せないケースも出てくるでしょう。

参考:特別企画:全国社長年齢分析|帝国データバンク

1-3.経営者をやめられない理由

加齢による影響が出てくる50~60歳を超えても、世代交代せずに経営者を続けているのは、やめられない理由があるからです。例えば後継者が見つからなければ、引退を考えていてもなかなかやめられません。

長期間にわたりワンマン経営を続けた結果、経営を任せられる人材が育っていない場合も引退できないでしょう。経営判断の力は一朝一夕には身に付きません。世代交代したくても、経営判断できるのが経営者のみならやめられないでしょう

思い入れの強さから、後継者へ会社を渡したくないという意識が働いているケースもあります。口では「早く引退したい」と言っていても、世代交代の準備を遅らせる行動をしている場合もあるでしょう。

2.世代交代の重要性

2.世代交代の重要性

適切に世代交代を実施すれば、会社は若返り、新しいアイデアによる経営革新が可能です。また高齢の経営者の急病や急逝といったリスクを回避するのにも役立ちます。

2-1.経営革新を実現できる

中小企業庁が行なった過去の調査では、事業承継により世代交代し、若い後継者が経営者になると、それ以前よりも業績が好調に推移しやすい傾向が見られました。若い経営者が新たな技術を用いたさまざまなチャレンジをすることで、経営革新が起こった結果と考えられます。

また経営革新に対しては国による支援も行われています。新商品や新サービスの開発も、支援を受けられればスムーズに進めやすいでしょう。

参考:3 世代交代による事業革新と地域、社会への影響|中小企業庁

2-2.突然トップがいなくなるリスクを回避

高齢になるほど、病気や死亡のリスクは高まります。世代交代の準備をしないまま経営者が突然いなくなると、会社は混乱し、事業がストップする恐れもあるでしょう。

例えば経営者が死亡すると、経営者名義の資産も契約も、すべて後継者名義への変更が必要です。社会保険関連の手続きであれば、5日以内の届け出が定められています。

また経営者が一時的であっても不在となり、不安な状況が発生するため、従業員が退職するかもしれません。加えて、事業がストップするタイミングの発生により、取引先との契約も減る可能性があります。

誰が後継者になるかに注目が集まり、親戚内や会社内で争いに発展する可能性もあるでしょう。世代交代していれば、このようなリスクを避けられます。

3.株式の承継方法が重要

3.株式の承継方法が重要

世代交代をする際には後継者へ株式を譲渡し、経営権を移します。このとき株式の承継方法として、どのような手法を選ぶかがポイントです。親族内承継・社内承継・第三者承継の3パターンで、どのような手法があるか確認しましょう。

3-1.親族への生前贈与または売却

子どもをはじめ親族へ事業承継する場合には、株式を集中させるのがポイントです。遺言を活用した相続では、後継者以外に相続人がいる場合、株式が分散する可能性があります。

株式が分散していても後継者による経営はできます。ただし株式を相続したほかの相続人から、経営判断への反対意見が出れば、スピーディーなかじ取りができません。

後継者の立場を安定的なものにするには、株式を『生前贈与』するとよいでしょう。また後継者が株式を『買収』して取得する方法も、トラブル回避に役立ちます。買収なら、ほかの相続人がいても株式が分散しません。

後継者に買収するだけの資金力がある場合に有力な方法です。承継の時期は、後継者が40歳ごろを目安にするとよいでしょう。

3-2.社内の後継者への売却

自社の役員や従業員を後継者とする場合には、後継者へ株式を売却します。この場合に注意したいのは、妥当な金額で売却しなければ、妥当な金額と実際の売却額との差額が、贈与とみなされる点です。

贈与とみなされると、後継者には贈与税が課されます。そのため、税務上定められている計算方法で算出した株価で売却しなければいけません。

後継者が多額の資金を用意しなければいけない点や、親族から反発される可能性がある点はデメリットです。デメリットを避けるため、株式を譲渡せず経営権のみ承継するケースもあります。

ただし、株式を創業者一族が持ち続けることで、経営者単独での意思決定ができず、経営判断が遅れるかもしれません。

参考:事業承継で株式を引き継ぐには?三つの主な方法と注意点を解説|税理士が教える相続税の知識

3-3.M&Aで第三者へ売却

親族内承継や社内承継ができない場合に、『M&A』による第三者承継が増加しています。自社の技術やノウハウを引き継ぐのにふさわしい買い手を探し、売却する方法です。

売却額の計算は、社内承継とは異なる方法を用います。中小企業でよく使われるのは『時価純資産+営業利益2~5年分』という計算式です。

目に見える資産のほか、『技術』『ノウハウ』『ブランド力』など目に見えない資産も加味します。買い手の事業との相乗効果が狙える場合や、マイナスポイントがない場合には、買い手が付きやすいでしょう。

また、売却益を対価として受け取れるメリットもあります。

参考:中小企業に注目される第三者承継。会社売却で得られるものとは|税理士が教える相続税の知識

4.世代交代で問題になりやすいポイント

4.世代交代で問題になりやすいポイント

世代交代は必ずしもスムーズに進むとは限りません。例えば『経営者保証』があると、後継者に事業承継を拒まれる可能性があります。またベテラン社員から後継者が受け入れられない事態も起こり得るでしょう。

4-1.経営者保証

会社の借入金に対し経営者保証が設定されていると、後継者にとって事業承継するリスクが高まります。経営者保証を理由に、引き継ぎを断られる場合もあるでしょう。

ただし『経営者保証ガイドラインの特則』の運用が始まったことで、経営者保証の引き継ぎを回避できるかもしれません。また要件を満たす会社であれば、『事業承継特別保証制度』の活用により、経営者保証の解除が可能です。

4-2.ベテラン社員の反発

「自分が会社を成長させてきた」という自負を持っているベテラン社員は、後継者へ反発する気持ちを持ちやすいでしょう。後継者がベテラン社員から信頼を得るには、積極的なコミュニケーションが重要です。

株式の承継方法をはじめ、事業承継にまつわる問題については、専門家に相談するとよいでしょう。例えば事業承継の実績が豊富な、『税理士法人チェスター』への相談がおすすめです。

事業承継コンサルティングなら税理士法人チェスター

5.専門家とともに引退への不安をじっくり解消

計画的な世代交代は、会社の若返りにつながります。経営革新による増収増益が期待でき、高齢の経営者が急病・急逝でいなくなるリスクも回避可能です。

しかし実際に世代交代をする際には、株式の承継方法を検討しなければいけません。経営者保証やベテラン社員への対応など、解決すべき問題もあります。自社だけで対応するのは難しいため、専門家への相談が重要です。

『税理士法人チェスター』では、相続事業承継コンサルティング部の実務経験豊富な専任税理士が、お客様にとって最適な方法をご提案いたします。

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