#01 生前贈与や生命保険と比べても抜群に効果的!不動産が相続対策に最適と言われる理由とは?

2020.06.01

 

2015年の法改正を機に、相続税の課税対象者が大幅に拡大

2015年1月から法律が改正され、相続税の課税対象者が大幅に増えました。それまで「5000万円+法定相続人の数×1000万円」となっていた「基礎控除」が「3000万円+法定相続人の数×600万円」に縮小されたからです。

相続税の「基礎控除」とは、誰もが無条件で相続財産から差し引くことができる金額のことです。これが減額されたため、従来なら納めなくて済んでいた人にも課税対象者が広がりました。

実際、2015年の課税対象被相続人数は2014年と比べて2倍近くに増え、2017年には全国では8.9%の人(12人に1人)が納税しています。さらに、東京都だけに対象を絞ってみると、相続税を納めた人は全体の17.2%に達し、5.8人に1人という割合になります。

もはや、相続税は一部の資産家だけが憂慮すべき問題ではなく、かなり身近なものとなってきているわけです。それだけに、できるだけ早いうちから何らかの相続対策を講じておく必要が生じています。

相続税負担を抑える3つの方法の中で「不動産の活用」がベスト

相続税の負担を減らす主な方法としては、①生前贈与、②生命保険、③不動産を活用することが挙げられます。

このうち、①は「年間110万円以内の贈与は受け取った側に贈与税が課されない」という税制に着目するものです。たとえば、毎年110万円ずつ30年間にわたって生前贈与を行うと、合計で3300万円の資産を相続税の課税対象から外すことが可能です。ただ、このように相応の時間を要する対策となってきますし、単に名義を換えるだけの資産移転では税務当局が「生前贈与の事実はなかった」と判断する恐れもあります。

続いて②は、亡くなった人(財産を遺す人)が加入していた生命保険の死亡保険金にかかる相続税に「500万円×法定相続人の数」という非課税枠が設けられていることを活用するものです。もっとも、配偶者を保険金の受取人としていると他の非課税枠(配偶者の税額軽減制度)と重複して全体的な節税効果が薄れてしまいますし、法定相続人ではない孫を受取人にしていると非課税枠は得られません(養子縁組を行っている場合は例外)。また、複数の生命保険に加入していても、非課税となるのは上記の金額に限られてしまいます。

結論を言えば、最も大きな節税効果を期待できるのが③です。

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相続税を計算する際、不動産は実際の価値よりも安く見積もられる

現金(預貯金)で1億円の資産を持っていたとしたら、その「相続税評価額」は1億円となります。「相続税評価額」とは、税額を計算するに当たって、税制上ではその資産がどの程度の価値に相当するのかを示したものです。

1億円の現金があれば1億円分の買い物ができるわけですから、その「相続税評価額」が1億円となるのは当然のことでしょう。ところが、奇妙に思うかもしれませんが、1億円の値打ちのある不動産の「相続税評価額」は1億円とはなりません。

1億円の建築費を投じた建物であっても、自宅の場合は「相続税評価額=固定資産評価額」となるのが税制上のルールであり、一般的には、「相続税評価額」は建築費の約6割程度といわれており、この場合は6000万円程度となります。

さらに、その建物が賃貸アパートや賃貸マンションであったなら、「自己利用家屋の相続税評価額×70%」に評価が下がります。他人に貸し出していると、容易には処分できないことなどを配慮した措置で、1億円の建築費がかかっていたなら、4200万円程度の評価となる計算です。

こうして評価が下がれば、現金で資産を所有していたケースよりも課税額が抑えられるわけです。しかも、建物部分だけでなく土地の「相続税評価額」についても、自己利用のケースで2割程度、賃貸に回していたケースで4割程度も安くなります。

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相続税対策で不動産を活用する際には「圧縮率」に注目する

土地の「相続税評価額」を算定する際には、他にも様々な評価ポイントに基づいて減額されることがあります。

いびつな形状で四角形の土地と比べて活用に制約が生じがちな「不整形地」がその一つです。

また、建築基準法上では「幅4m以上の道路に2m以上接していること」が建物を建てるうえでの大前提としています。それよりも幅が狭い道路に面している土地は先々で建て替えを行う際に制約が生じるため、やはり「相続税評価額」を減額できます。

そういった特殊事情を勘案して相続税評価額を算出するという措置です。

「相続税評価額」を実際の資産価値よりもどれだけ減額できるのかを示した数値は「圧縮率」と呼ばれ、これが高いほど税負担を大きく抑えられます

たとえば、横浜市保土ケ谷区で最寄り駅(JR線保土ケ谷駅)から徒歩25分、1995年竣工の中古マンションが4億3700万円で売り出されていたことがありました。「表面利回り(年間の家賃収入÷購入価格)」は7.7%で、一見する限り魅力的に感じられます。

注:年間の家賃収入を取得コスト(購入価格)で割って求めた「表面利回り」に対し、諸経費を差し引いたうえで算出した数値を「実質利回り」を呼びます。

しかし、その「相続税評価額」は2億7000万円で、「圧縮率」は38.0%にすぎません。駅から遠い築25年ともなれば、空室の発生で前述した利回り(満室を前提にした数値)を得られない可能性も考えられます。

これに対し、東京都世田谷区で新築された物件(賃貸マンション)は保土ケ谷のものとほぼ同額の4億3780万円でしたが、最寄り駅(東急世田谷線の世田谷駅)から徒歩3分で、「相続税評価額」を1億2000万円に抑えられることから、「圧縮率」は71.8%にまで達しています。「利回り」は4.5%で、保土ケ谷の物件よりも低いものの、こちらは新築で駅至近の物件ですから、空室が発生する可能性は低いと言えるでしょう。

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「圧縮率」とともに重要なのは、末永く収益をもたらし、資産価値も高く保たれること

このように、相続税の負担をできるだけ抑えることを念頭に不動産投資を検討する際には、「圧縮率」が高い物件に注目することが大切です。ただし、節税ばかりに目を奪われてしまうと、もう一つの重要なポイントを見落としてしまう恐れがあります。

それは、安定的な家賃収入が見込まれるとともに、先々で手放すことに場合は購入額にできるだけ近い価格で売却できるかというポイントです。そういった観点から、着実に賃貸需要が見込まれるエリアにおいて、特に女性から高く支持されやすいデザイナーズマンションを購入するのも一考でしょう。

相続,不動産投資,ポイント

土地のもつ価値を最大限引き出せば、「圧縮率」が高くなる傾向が強まりますし、空室が出にくくて資産価値も高く保たれがちです。そういった魅力的な新築マンションなら、相続税の負担を軽減するとともに、資産運用のニーズも適えてくることになります。

 

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