遺産分割協議書の書き方【決定版】ひな形をダウンロードして完全解説!

遺産分割協議書の書き方

相続が発生した後、遺産を誰がいくら相続するのかが決まった後に、いざ遺産分割協議書を作成しようとなると、様式や書き方が分からずに悩まれることが多いと思います。

しかし遺産分割協議書がなければ、銀行や不動産の名義変更ができないため、大変重要な書類です。

本記事では、相続税業務を累計2,000件以上行ってきた相続専門税理士法人が実際に使用している遺産分割協議書の書式サンプルを大公開します。

この記事を読み進めながら、遺産分割協議書とはどのようなものかを確認していきましょう。

この記事を読み進めながら、実際に遺産分割協議書を作成していきましょう。

専門相談員が無料でお話を伺います
相続手続き 遺産分割協議書 などでお困りの方へ
「相続」 に関する 無料相談・ご依頼 受付中!
専門相談員が無料でお話を伺います
0120-992-430
受付時間 – 平日 9:00 – 18:00 / 土日祝 9:00 –17:00
※こちらからのお問い合わせは、税理士法人チェスターが運用を委託しています、東証一部上場「鎌倉新書」の相続専門相談員が相続に関するお悩みをお聞きします。

1.遺産分割協議書の書き方と雛形サンプル

遺産分割協議書は、相続人全員が、故人の遺産をどのように相続するのかを書面で示したものです。この遺産分割協議書の内容に、相続人全員が合意し、実印を押印することで、法的効力を持ち、故人名義の財産の名義変更が可能となります。

本章では、まず相続専門税理士法人が実際に使用している書式サンプルをダウンロードしていただき、具体的な遺産分割協議書の記載例や注意点をご説明します。この章を読むだけで、遺産分割協議書で書かなければならないことがご理解頂けると思います。

1-1.まずは書式サンプルをダウンロードしよう

遺産分割協議書は、要件を満たさなければ無効となるような厳格な形式要件があるわけではありませんが、金融機関や法務局へ提出することもありますので、とても重要な書類です。

しっかりと注意点を確認しながら作成しましょう。下記書式サンプルをダウンロードしご参照ください。
ここでは遺産分割協議書のひな型で使用頻度が高い書式のトップ3をご紹介します。

①基本書式サンプル
ワード書式のダウンロードはこちらから

一般的な基本書式です。遺産分割協議書を作成するにあたり、特殊事情がない限り(代償分割を行う、相続人に未成年者・障害者・意思能力がない者がいる等がない限り)は、この書式が有効です。

②代償分割を行う場合の書式サンプル
ワード書式のダウンロードはこちらから

代償分割とは、例えば相続人が長男と次男で3000万円の自宅と1000万円の預金の遺産がある場合に、長男が3000万円の自宅を相続する代わり(代償として)に1000万円を次男に支払うというような分割方法をいいます。代償分割を行うためには、遺産分割協議書にその旨を記載しなければいけないため、注意が必要です。記載する位置に決まりはありませんが、債務までの記載が終了した後ろあたりに記載するのが一般的です。

第〇条 相続人乙は、その取得した相続分の代償として、相続人丙に対して、金1000万円を支払う。

③相続人の中に未成年者・障害者・意思能力がない者がいる場合の書式サンプル
ワード書式のダウンロードはこちらから

相続人の中に、単独では法律行為を行うことができない人がいる場合には、家庭裁判所が選任した特別代理人等が代わりに遺産分割協議に参加します。その場合、遺産分割協議書の最後の署名押印欄が通常とは異なる書式となります。記載方法は、相続人氏名の後に、特別代理人であることを明記して、特別代理人が署名捺印を行います。なお、この場合の特別代理人の判子も実印が必要となります。

(記載見本)

代理人署名捺印見本

1-2.遺産分割協議書の具体例と注意事項

それでは上記「1-1.まずは書式サンプルをダウンロードしよう」でダウンロードしていただいた書式サンプルを基に、さっそく遺産分割協議書を見ていきましょう。

まずは完成書式として、下記の具体例をご覧下さい。

遺産分割協議書

【作成の手順】①パソコン、手書きどちらで作成するかを決める。パソコンの場合には、本記事1-2の様式を参考。手書きの場合には、用紙の決まりはありません。

②タイトルは「遺産分割協議書」

③故人の最終の本籍地と住所地を記載(住民票と戸籍を参考)。

④故人の氏名・死亡日を記載した上で、前書きを記入。

⑤1.2.3・・・と順番に、誰がどの遺産を相続するかを記載していく。特に順番に決まりはないが、通常は年齢が上の者から順に記していく。第1条としても、数字だけ1、2としても、アルファベットでも法律上問題ありません。

⑥遺産の記載が終われば、次に借金等の債務を記載する。

⑦「後日判明した財産」についてどうするのかを記載する。

⑧作成年月日を記載。

⑨相続人全員の住所・氏名を記載の上、実印(認印不可)にて押印。

⑩複数枚になる場合には、製本して実印で割印を押印して完成

1-2-1.作成上の注意ポイント

不動産については、登記簿謄本の記載事項と一言一句同じように書きます。

なぜなら不動産の相続登記の際には遺産分割協議書が登記上必要となり、不動産の登記簿謄本と遺産分割協議書に記載された不動産の記載に齟齬があると、最悪の場合登記できないという可能性もあります。慎重に記載することが必要です。

登記簿謄本はお近くの法務局にて、取得することができます。下記サンプルの赤字部分の情報を転記します。

(土地)

登記簿謄本で参考すべきところ

(建物)

登記簿謄本で参考すべきところ(建物)

②預貯金や株式については、金融機関名・支店名・普通定期の種別・口座番号を特定できるように書く必要があります。例えば、故人がA銀行の東京支店と大阪支店に口座を所有していたようなケースで、「A銀行の普通預金口座は長男が取得する」といった書き方をした場合には、東京支店なのか大阪支店なのかが判別できないためです。

③退職金や生命保険金は遺産分割協議書に記載する必要はありません。なぜなら退職金や生命保険金はあらかじめ契約等によって取得する人が定められているため、民法上遺産分割協議の対象から外されているからです。

④自筆での署名が絶対ではありませんが、提出先によっては(税務署等)自筆を求められることがあるため、後日のトラブルを避けるためにも相続人全員が自筆でサインをすることが望まれます。また押印は、必ず実印で押印しましょう。その際には印鑑証明書もセットで必要となります。

1-3.製本・割り印の方法

遺産分割協議書が1枚に全ておさまれば製本や割り印は不要です。しかし、2枚以上になる場合には全ての内容に相続人が同意したことを証明するためにも複数枚になる時は製本と割印が必要となるのです。

遺産分割協議書の製本・割り印

製本には市販の製本テープを使用できます。必要事項を記載した遺産分割協議書をホッチキスで留めて、その後で製本テープで包みます。表紙もしくは裏表紙のどちらかには製本テープと本紙にまたがる形で、相続人全員が実印で割印を押印します。

※「遺産分割協議書の作り方が分からない」「遺産分割の方法について専門家に相談したい」といった、相続に関するお悩みをお持ちの方は、下記までお気軽にご相談ください。専門相談員が丁寧にお話をお伺いします。

<相続の無料相談窓口>
0120-992-430

2.遺産分割協議書の書き方についてのよくあるQ&A

遺産分割協議書を作成するにあたって、例えば、実際に遠方に住んでいる人も全員一同に集まらなければならないのか?といった疑問点が出てくると思います。この章では、遺産分割協議書の書き方についての、よくある質問について、Q&A形式で解説していきます。

2-1.マンションがある場合の書き方は?

マンション1室が遺産にある場合の書き方も、通常の土地や建物と同様に、登記簿謄本に沿った記載となります。マンション1室の場合は、建物全体の記載をした後に所有している専有部分と持分である敷地権の記載をしなければならないため、表記が長くなります。下記はマンションの場合のサンプル例です。

マンションがある場合の遺産分割協議書の書き方

↑この登記簿謄本の赤枠の箇所を転記します。

遺産分割協議書の記載例

2-2.共有持ち分がある場合の不動産の書き方は?

故人が土地の権利のうち、二分の一を所有していたような場合、遺産分割協議書にも、その旨を記載する必要があります。土地について記載し、最後に「持分」の表記を加えます。

所  在  東松山市○町○丁目
地  番  ○番○
地  目  宅  地
地  積  ○○・○○㎡
持  分  二分の一

2-3.実印での押印が必要か?

遺産分割協議書の最後に、相続人全員が押印しますが、これは実印でなければいけません。提出先である法務局や金融機関のいずれも、遺産分割協議書への実印での押印を求めているためです。

遺産分割協議書は、遺産を法的にどのように分けるのかを示す重要な書類となりますので、偽造や改ざん等を防ぐためにも、実印で押印することが必要となります。

2-4.全員集まらないといけないか?

遺産分割協議と聞くと、相続人全員が一同に集まり、話し合いをし、皆の面前で署名押印をするようなイメージがありますが、必ずしも全員が集まらなければならないわけではありません。

郵送で順番に署名捺印していくという方法をとってもかまいません。遠方に住んでいる場合や、体調が悪く外出が難しい場合には、郵送等で対応します。

2-5.後日、財産が見つかった場合は?

遺産分割の話し合いをした時には、認識していなかった財産が後日新たに見つかった場合に備えて、通常、遺産分割協議書には、以下の2パターンのいずれかを記載します。

①本協議後、後日、新たに被相続人の遺産が確認または発見された場合は、改めて相続人間で遺産分割協議を行うものとする。

②本協議後、後日、本協議書に記載なき被相続人の遺産が確認または発見された場合は、相続人相続太郎がこれを取得するものとする。

このような記載を、遺産分割協議書の後ろに記載します。改めて協議を行うという①を記載し、追加の財産が出てきた場合には、追加の財産についてのみ新たに遺産分割協議書を作成する必要があります。②の場合には、追加財産についての取得者が決まっているため、新たに遺産分割協議を行う必要性はありません。

2-6.どこに提出するのか?

遺産分割協議書の提出先については、主に下記があります。

・不動産がある⇒法務局
・預貯金がある⇒銀行等の金融機関
・株式がある⇒証券会社等の取引金融機関
・自動車がある⇒陸運局
・相続税申告を行う必要がある⇒税務署

2-7.海外に相続人が住んでいる場合にはどうすればいいか?

海外に相続人が住んでいる場合、日本に住民票や印鑑証明を残したままであれば、郵送でやりとりをして実印を押印して署名をします。また、海外に住所を移していて、日本に住所がない場合には注意が必要です。

海外には、日本のような「印鑑証明書」という実印を公的に登録する制度はなく、「サイン証明(署名証明)」が主流となります。下記に、海外に相続人が居住している場合のサイン証明発行の手続きの流れを記載します。

① 作成した遺産分割協議書を在外公館(住んでいる国の日本国大使館、総領事館)に持参して、担当官の面前で、サイン証明の用紙に署名および拇印を押印します。

② 遺産分割協議書と在外公館で発行したサイン証明書を擦り合わせて、担当官に割り印をしてもらいます。

このように日本とは違い、海外には印鑑登録制度がないため、大使館等に足を運び、担当官の面前でサインをしなければなりません。手間と時間がかかりますので、海外に相続人が居住しているような場合には、このようなサイン証明の手続きも視野に入れて、手続きを行いましょう。

3.弁護士・司法書士・税理士・行政書士、信託銀行に依頼した方がいいケース

ここまで遺産分割協議書の書き方と注意点を解説してきました。面倒そうだから、専門家に依頼したいと思われた方もいると思います。遺産分割協議書は、相続人が自分で作成することも不可能ではありませんが、専門家に依頼した方がスムーズなケースもありますので、下記で紹介します。

遺産分割協議書を作成する専門家は、主に、「弁護士、司法書士、行政書士、信託銀行」となります。また遺産分割協議書を作成することがゴールではなく、作成した遺産分割協議書にもとづいて、相続手続きを進めることがゴールであるため、目的によって依頼先が異なります。

目的別相談先
目的 依頼先 報酬相場 備考
不動産の名義変更
(相続登記)
司法書士 不動産1箇所であれば
10万円前後が相場
法務局への申請
相続税申告手続き 税理士
(行政書士)
遺産総額0.5%〜1.0%
の相続税申告報酬の中に
含まれる
税務署へ相続税申告書
の添付書類として提出
不動産以外の相続
手続き全般
行政書士 トータル10万円前後〜
(遺産内容により異なる)
戸籍収集や相続人確定等のサポート
相続についての
トータルサポート
信託銀行 遺産総額に応じて異なる
(各信託銀行HP等を参照)
各種名義変更手続き、
司法書士や税理士等の専門家紹介
紛争・相続の解決 弁護士 遺産額に応じて異なる。
最低でも50万円〜
分割がまとまらない場合の調停までサポート可

このように主に4つの依頼先がありますが、もう少し詳しく、あなたが依頼すべき専門家が分かるように解説をします。

依頼先 依頼した方がいいケース
司法書士 不動産の名義変更は、相続登記と呼ばれ、第三者に依頼するのであれば、司法書士しかできない手続きとなっていますので、不動産を所有しているケースでは相談先は司法書士となることが多いです。ただし、相続登記は、相続人が自分で行うことも可能であるため、時間があったり、知識がある場合には自分で行ってもよいでしょう。
行政書士
(税理士)
行政書士は不動産以外の名義変更手続きができますが、司法書士も同様の業務を行っているため、相談の機会は少ないといえます。しかし、報酬が安く設定されていることも多いので、少し専門家の力も借りたいという人は依頼するとよいでしょう。また相続税申告が必要な場合、税務署に遺産分割協議書を提出する必要がありますが、税理士が行政書士資格を有していることが多いため、一緒にお願いできます。
信託銀行 信託銀行が提供している遺産整理業務という手続きがあり、信託銀行が窓口となり、戸籍の収集から金融機関の名義変更・解約・司法書士や税理士の紹介コーディネートまでトータルで行うため、事務手続きの負担が大きく軽減されます。費用がかかるため、遺産額が大きいほうが相談するケースが多いです。
弁護士 揉めているケースでは遺産分割協議の交渉や調停等ができるのは弁護士のみです。揉めているケースや揉めそうなケースでは弁護士に依頼するとよいでしょう。

4.「相続税申告」のために遺産分割協議書を作成する場合は税理士に依頼を!

本記事では、遺産分割協議書の書き方について、実際の様式をもとに、解説をしてきました。
相続人だけでの作成が負担だと感じられた方は専門家への依頼も検討するとよいでしょう。遺産分割協議書の作成ができましたら、次は実際に作成した遺産分割協議書を用いて、遺産の名義変更手続きを進めていきましょう。

遺産分割協議書の依頼検討と併せて、専門家に依頼した方が良いケースは「相続税申告手続き」が必要な場合です。
相続税申告は自分で行うことが難しく、間違った申告をすると税務調査や追徴課税という大きなリスクもあるためです。依頼する場合には、そういったリスクを減らせるよう、相続税に強い税理士を選ぶと良いでしょう。

相続専門の税理士法人チェスターでは、相続税申告をご依頼頂いたお客様には、もれなく相続税申告だけではなく全ての手続きでご利用頂ける遺産分割協議書を作成し、お渡しいたします。提携の司法書士法人法律事務所もあり、相続税申告以外の手続きまで全てお任せ頂くこともできます。

相続が既に発生している方は初回のご面談を無料で行っておりますので、相続税申告が必要な場合にはお気軽にご相談下さい。

【関連記事】
「数次相続」がある場合の遺産分割協議書の記載方法【雛形付】
遺産分割協議書は必要か? 遺産相続で気になるポイントを税理士が解説
遺言と異なる遺産分割をするときの遺産分割協議書・登記・相続税はどうなるか


専門相談員が無料でお話を伺います
相続手続き 遺産分割協議書 などでお困りの方へ
「相続」 に関する 無料相談・ご依頼 受付中!
専門相談員が無料でお話を伺います
0120-992-430
受付時間 – 平日 9:00 – 18:00 / 土日祝 9:00 –17:00
※こちらからのお問い合わせは、税理士法人チェスターが運用を委託しています、東証一部上場「鎌倉新書」の相続専門相談員が相続に関するお悩みをお聞きします。
もっと「相続」に関する信頼性高い情報の検索は
(検索ワード+「Enter」キーで検索できます)
もっと「相続」に関する信頼性高い情報の検索は
(検索ワード+「Enter」キーで検索できます)

税理士法人チェスター 全国7拠点




年間1,300件以上の申告実績、相続税の専門家が100名以上在籍する全国トップクラスの税理士事務所。相続税申告に関わる初回面談は無料、夜間(20時まで)や土曜日、訪問での対応も可能。