面識のない相続人への手紙の出し方を専門家が解説

面識のない相続人への手紙の出し方を専門家が解説

遺産相続は親しい家族の中の問題ととらえられることが多いですが、知らない人が相続人に加わる可能性もないわけではありません。

たとえば、異母兄弟や異父兄弟、夫(妻)の甥・姪が相続人になることもあります。
今まで会ったことがない人は連絡先がわからないうえ、連絡ができたとしても遺産相続について話し合うことは難しいでしょう。

しかし、面識がないという理由でその人を除いて遺産相続の手続きをすることはできず、どうにかして連絡を取って話し合いに加わってもらわなければなりません。

この記事では、面識のない相続人に手紙で連絡を取る方法をご紹介します。
知らない人の電話番号やメールアドレスを調べることは困難ですが、住所を調べて手紙を送ることはできます。

相続人と面識はあるものの連絡を拒否されてお困りの場合は、下記の記事を参照してください。
まずは手紙で連絡をとったり、第三者に間に入ってもらったりして解決を図ります。
それでも連絡が取れない場合は、法的手続きで解決することになります。

(参考)連絡拒否をする相続人を除いて遺産相続はできるのか?

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1.面識がない相続人も遺産分割協議に参加してもらわなければならない

たとえば、相続手続きのために亡くなった父の戸籍を調べると、知らない養子や前妻の子がいたり、愛人の子(婚外子、非嫡出子、隠し子)を認知していたりする場合があります。このような異母兄弟は、たとえ会ったことがなくても法律上は相続人になります。

また、子供のいない夫婦で故人の両親がすでに死亡した場合は、故人の配偶者と兄弟姉妹が共同で相続人になります。兄弟姉妹で亡くなっている人がいれば、配偶者は故人の甥・姪と共同で相続人になります。

相続人関係図

故人が遺言書で遺産の分け方を定めていなければ、相続人は全員で遺産分割協議を行い、遺産の分け方について合意することが必要です。

相続人全員の合意が必要ということは、面識のない相続人も含めて遺産分割協議をしなければなりません。したがって、どうにかして面識のない相続人に連絡する必要があります。

弁護士や司法書士に間に入ってもらうことも一つの方法ですが、はじめはご自身で手紙を出すことをおすすめします。いきなり弁護士や司法書士から連絡すると警戒される場合もあるからです。

2.面識のない相続人の住所の調べ方

今まで会ったことがない相続人と連絡を取るには、住所を調べて手紙を送ることが確実です。

電話やメールのほうが便利ですが、面識のない相続人の電話番号やメールアドレスを調べることは困難です。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で連絡が取れることがあるかもしれませんが、同姓同名の別人の可能性もあって、本人かどうかの確認に不安があります。

一方、住民登録に基づく住所は戸籍と関係づけられていて、調べられる範囲では最も確実な連絡先といってよいでしょう。

面識のない相続人の住所は、「戸籍の附票」で確認することができます。

戸籍の附票を取得するには、まず戸籍謄本でその相続人の本籍地を確認します。
ここまでは済んでいる人も多いでしょう。
相続人の本籍地がわかれば、その本籍地の市区町村役場で戸籍の附票を請求します。

相続人の住所がわかれば、手紙を出して相続手続きに加わってもらうようにお願いします。
実際は相続人がその住所に住んでいない可能性もありますが、ひとまず戸籍の附票の住所に手紙を送ります。

なお、住所がわかった場合でも、いきなり相手の自宅を訪ねることは控えましょう。
相手に警戒されて、その後の話し合いができなくなる恐れがあります。

3.面識のない相続人への手紙の書き方

面識のない相続人に相続手続きに加わってもらうようにお願いするときは、手紙の文面を慎重に考えなければなりません。手紙の印象が悪いと、その後の連絡を拒否されて相続手続きが止まってしまうこともあります。

この章では、会ったことがない相続人への手紙の書き方をご紹介します。
すぐに使える文例も掲載しているので参考にしてください。

3-1.面識のない相続人への手紙に書く内容

面識のない相続人への手紙には、おおむね次のような内容を書きます。

  • まず故人が亡くなったことを書きます。
  • 故人が亡くなった日付と、差し支えなければなぜ亡くなったかも書いておきます。
  • 故人と差出人の続柄を明らかにしたうえで、手紙を出すことになった経緯を説明します。
    たとえば、「相続手続きをするために必要書類を集めていたところ、あなたが相続人であることがわかった」といったことです。
  • 手続きには相続人全員の合意が必要で協力が欠かせないことを伝えます。
  • 折り返し連絡が欲しいことを伝えます。返信の期限を決めておきましょう。
  • 差出人の連絡先を記載します。電話で連絡が欲しい場合は電話番号を記載し、郵送でよい場合は返信用封筒を添えるとよいでしょう。

相手に求める対応としては、次の二つの考え方があります。

  • はじめは相続手続きに協力してほしいことだけを書いて、連絡を待つ。
  • はじめから相続財産の内容を詳しく開示して、対応を考えてもらう。

どちらが良いかは、ご自身の家庭の事情から判断しましょう。

時々、先に遺産分割協議を行って、面識のない相続人には遺産分割協議書への押印だけを依頼する人がいます。手続きそのものはスムーズにできますが、相手に悪い印象を与えてしまいます。
後でトラブルに発展する恐れがあるので、なるべくこのような方法はとらないようにしましょう。

3-2.面識のない相続人への手紙の文例

参考として、面識のない相続人への手紙の文例をご紹介します。

この文例では、ひとまず相続手続きに協力してほしいことだけを書いて、相手からの連絡を待つことにしています。

文面はこのとおりでなくてもよいですが、事情を丁寧に説明して、協力をお願いするという姿勢が伝わるようにすることが大切です。

面識のない相続人への手紙の文例

○田○子様

拝啓

突然お手紙を差し上げる失礼をお許しください。

私の父、○山○男(住所 東京都中央区○○3丁目2-1、生年月日 昭和19年○月○日)は、かねて病気療養中のところ、令和○年○月○日に永眠致しました。

父の相続手続きにあたり必要な書類を集めていたところ、○田○子様も相続人であることがわかりましたのでご連絡いたしました。この度はご連絡が遅くなりまして大変申し訳ございません。

相続手続きには相続人全員の合意が必要で、相続人でいらっしゃいます○田様のご協力が欠かせません。○田様のお気持ちをうかがったうえで、相続人全員が納得できるように手続きを進めてまいりたいと存じます。

つきましては、この度の経緯と今後必要な手続きにつきまして、一度ご説明申し上げたいと存じます。大変恐縮ではございますが、一度私、○山○彦(電話番号090-△△△△-△△△△)までご連絡を頂けないでしょうか。または、同封の封筒にて○田様のご連絡先の電話番号をお知らせいただければ、私からご連絡差し上げたいと存じます。いずれかの方法で、今月中にはご連絡いただけますと幸いです。

ご多忙の折お手数をお掛けいたしますが、なにとぞご協力いただけますようお願い申し上げます。

敬具

令和△年△月△日

○山○彦
郵便番号 231-△△△△
神奈川県横浜市中区○○1丁目2-3

4.困ったときは専門家へ相談を

ここまで、面識のない相続人に手紙で連絡を取る方法として、住所の調べ方と手紙に書く内容をご紹介しました。

この記事では、ご自身で手紙を送ることをおすすめしていますが、知らない人からの手紙は開封してもらえないかもしれません。弁護士や司法書士から手紙を送った方が信頼してもらえる場合もあるでしょう。

相続人に知らない人がいてお困りの方は、弁護士や司法書士など専門家のサポートを受けることをおすすめします。

ご自身で手紙を書く場合でも、文面に必要な事項が記載されているか、相手に悪い印象を与える内容になっていないか専門家にチェックしてもらってもよいでしょう。

また、戸籍の附票の住所に手紙を出しても連絡がない場合は、個人でそれ以上対応することは難しいため、専門家にお任せいただくことをおすすめします。連絡を拒否しているかもしれませんし、その住所に住んでいない可能性もあります。

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