アメリカの相続税はいくらから?基礎的な概要・仕組みを解説

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アメリカの相続税はいくらから?基礎的な概要・仕組みを解説

アメリカにも日本の相続税に相当する遺産税という税金があります。ただ、アメリカの相続税はどういった場合にどういった人が払うことになるのか分からないという方も多いと思います。

そこで、この記事ではどういった場合にアメリカの相続税を日本人が払うことになるのかや、もしそうなった場合にどうすれば良いのかを解説していきたいと思います。

1.アメリカにおける相続税の概要

日本の相続税に相当するアメリカの税金は、正しくは、遺産税(Estate Tax)と言います。

日本の相続税と同じように、亡くなった人の財産に対して課税される税金となっています。

アメリカの相続税は2010年の1年間だけ政治的な理由で廃止されていましたが、現在は制度として存在します。

なお、アメリカの相続税は、アメリカ人以外にも、日本人である被相続人がアメリカに住んでいた場合や、アメリカに不動産を所有していた場合等についてもかかる可能性があります。こちらについて、詳しくは、「3.アメリカの相続税を払うことになる日本人はこんな人」をご覧ください。

2.アメリカにおける相続税の「基礎控除」と「税率」

アメリカの相続税の「基礎控除」と「税率」は以下の通りとなっています。

基礎控除 = 1,000万ドル(約10億円)
最高税率 = 40%

※ 2020年1月現在。国税庁HP「主要国の相続税の負担率」より

つまり、10億円以上の相続財産がないと、アメリカにおいて相続税はかからないことになります。アメリカの相続税は一部の富裕層にしか関係がないことが分かります。

3.アメリカの相続税を払うことになる日本人はこんな人

被相続人が日本人だけど、アメリカの相続税を払うことになるケースは次の2パターンあります。

但し、これらのケースに該当する方は前提として、「基礎控除」を超えると予想される方だけです。

なお、以降のケーススタディでは、「相続人は日本国籍のある日本人で日本に居住していること」を前提としています。

3-1.被相続人が日本に住んでいても、相続財産がアメリカにある場合

日本人である被相続人が日本に住んでいた場合でも、相続財産がアメリカにある場合にはその財産がアメリカの相続税の課税対象となります。なお、この場合に日本にある相続財産にはアメリカの相続税はかかりません。

なお、この場合には、アメリカにある相続財産も日本の相続税の課税対象となってしまいます。つまり、アメリカにある相続財産にはアメリカの相続税と日本の相続税が二重でかかることになります。

そういった二重課税を防止するために、アメリカで払った相続税を日本の相続税から控除できる「外国税額控除」という制度があります。この制度の詳しい解説は、「相続税の外国税額控除を知って相続税の二重払いを回避」をご参照ください。

3-2.被相続人がアメリカに居住していた場合

被相続人がアメリカ人でなく日本人であっても、アメリカに住んでいた米国居住者(又は米国の市民権を持っている者)の場合には、たとえ相続人が日本にしかいなくても被相続人のすべての財産(日本にある相続財産を含む)がアメリカの相続税の課税対象となります。

この場合にも、前述のケースと同じく、アメリカにある相続財産にはアメリカの相続税と日本の相続税が二重でかかることになりますので、アメリカで払った相続税を日本の相続税から控除できる「外国税額控除」という制度があります。

さらに、このケースでは、日本にある相続財産にも日本の相続税とアメリカの相続税が二重でかかることになります。よってアメリカの相続税を計算する際に、日本で払った相続税の一部を控除するというアメリカ版の外国税額控除を適用することが可能となっています。

4.具体的な相談はアメリカの専門家(会計士)に!

では、実際、アメリカで相続税がかかりそうになった場合にはどうすれば良いのでしょうか。
日本の税理士は、アメリカの相続税のお手伝いをする資格がありません。ですので、アメリカの相続税の具体的な相談は現地アメリカの専門家(会計士)に依頼を行う必要があります。

なお、アメリカでは州ごとに資格の制限がありますので、その州の認可を受けた会計士に依頼を行う必要があります。

「ジェトロ・ニューヨーク」が公開している、「ニューヨーク市およびその近郊の日本語の通じる法律事務所・会計事務所」を参考に相談先を選定してみてはいかがでしょうか。

5.アメリカでは相続税対象外でも日本の相続税がかかる可能性はある

ここまでの説明で、アメリカの相続税制度に関しては、約10億円以上ないと関係ない、いわば富裕層のための税金であることが分かったと思います。実際アメリカの相続税がかかるという方はあまりいないでしょう。

ただし、アメリカに所在する財産を相続した場合や、アメリカに居住していた被相続人の財産を相続した場合、アメリカの相続税はかからなくても日本の相続税がかかる可能性は十分にあります。
まずは下記の記事等を参照して、日本の相続税の対象になっているか、またどの財産に相続税がかかるのかをご確認頂いた方が良いでしょう。

国際相続とは?基礎(準拠法)・相続税・手続き・注意点まで解説

そして、日本の相続税がかかることが分かった場合には、日本国内の国際相続に強い税理士に相談することをおススメします。

特に海外に財産がある場合は、その手続きや相続税評価がより複雑になるため、国際相続の経験が豊富な専門家の手を借りないと膨大な手間と時間がかかってしまうからです。

相続税専門の税理士法人チェスターは、そういったお客様のために国内では数少ない「国際相続税申告プラン」をご用意しています。

アメリカの相続財産評価や手続きも確かな実績があり、既にご相続が発生しているお客様のご面談を無料で行っておりますので、是非一度お気軽にお問合せください。

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