遺産分割調停にかかる費用はいくら?専門家の関わり方で大きく変わる

遺産分割調停にかかる費用を解説!弁護士や司法書士に依頼する場合は?不動産鑑定士が必要な場合は?

相続人どうしで遺産分割の話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停で解決を図ります。相続トラブルの解決には欠かせない手続きですが、費用が気になってためらう人もいるのではないでしょうか。

遺産分割調停は、自分で手続きをして自らの言い分を調停の場で主張できればわずかな費用で済ませることができます。一方、家庭裁判所での手続きや調停の話し合いを専門家に依頼する場合はそれなりの費用負担が必要です。

この記事では、遺産分割調停にかかる費用について詳しくご紹介します。遺産分割の話し合いがまとまらずにお困りの方や、将来の相続に備えて知識をつけておきたい方はぜひ参考にしてください。

1.遺産分割調停とは

遺産分割調停は、相続人どうしで遺産分割の話し合い(遺産分割協議)がまとまらない場合に、第三者である調停委員の仲介で合意をめざす手続きです。

遺産分割協議と遺産分割調停

遺産分割調停は、おおむね以下のような順序で進められます。

  • 家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる
  • 調停委員を交えて話し合いをする(1回目の調停期日)
  • 必要に応じて2回目以降の話し合いをする(2回目以降の調停期日)
  • 合意ができれば裁判官も出席して当事者と調停委員の全員で合意内容を確認
  • 調停が成立して遺産分割調停は終了

調停期日は1~2か月に1回あり、1回あたり1~2時間の話し合いが行われます。調停が成立するまでの平均的な期間は1年弱で、その間に6回程度家庭裁判所に行く必要があります。詳しい内容は「長いと3年以上も!?遺産分割調停の期間は?回数は?」を参照してください。

遺産分割調停をしても話し合いがまとまらない場合は、調停は成立せず遺産分割審判に移行します。遺産分割審判では、各相続人の事情や証拠などをもとに裁判官が遺産分割の方法を決定します。

2.どの程度専門家のサポートを受けるかで費用は変わる

遺産分割調停の手続きにかかる費用は決して高いものではありません。ただし、最低限の費用で済ませるためには、家庭裁判所での手続きを自分で行い、調停の話し合いも自ら対応することが条件になります。手続きや話し合いで専門家のサポートを受けるのであれば、それなりの報酬を支払う必要があります。

2-1.遺産分割調停に最低限必要な費用

家庭裁判所で遺産分割調停を始めるために最低限必要な費用は下記のとおりです。

  • 収入印紙1,200円分
  • 連絡用郵便切手(裁判所によって異なります)
  • 戸籍謄本など手続きに必要な書類の発行手数料

必要書類の種類や数によって費用は変わるものの、よほど書類の数が多くならない限り何万円もかかることはありません。

不動産鑑定が必要な場合も

土地の評価をめぐって合意ができない場合は、遺産分割調停の場で不動産鑑定を行うことになります。不動産鑑定士に依頼するため、数十万円の費用が必要になります。

ただし、費用をかけて鑑定をしても望む結果になるとは限りません。土地の評価はできるだけ路線価や固定資産税評価額などで合意を図るようおすすめします。

2-2.家庭裁判所での手続きを司法書士に依頼する場合の費用

遺産分割調停の話し合いは自分で対応するものの、家庭裁判所での手続きや必要書類の準備を専門家に依頼したい場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。

司法書士に依頼した場合の費用は10~30万円程度になることが一般的です。このほか、必要な資料を集めるための実費として郵便切手代、印紙代、交通費などが必要になります。

安いところでは3万円から応じているところもありますが、 遺産分割調停の難易度など個別の事情によって金額は変動します。複数の事務所から見積もりを取ってみるとよいでしょう。

2-3.調停の話し合いを弁護士に依頼する場合の費用

遺産分割調停の話し合いで代理人を立てたいときは、弁護士に依頼することになります。依頼人に代わって話し合いができるのは原則として弁護士に限られています。

遺産分割調停に関する弁護士費用には、以下のようなものがあります。

相談料 はじめに弁護士に相談するときの報酬です。
30分ごとに5,000円~1万円程度になることが多いですが、相談料を無料にしている事務所もあります。
着手金 弁護士が実際に調停に関与する前に支払う報酬です。
調停が成立しなかった場合や遺産が十分に得られなかった場合でも返金されません。
報酬金 話し合いがまとまって調停が成立したときに支払う報酬です。
成功報酬という位置づけで、調停の結果得られた遺産の額を基準に決めることが一般的です。
日当 弁護士が裁判所に出向いた場合の手当です。
半日で3~5万円、1日で5~10万円ほどかかります。
実費 必要な資料を集めるための郵便切手代、印紙代、交通費などです。

かつては弁護士報酬の基準が定められていましたが、現在は自由化されています。そのため、弁護士事務所によって報酬の額はまちまちです。

遺産総額が1億円あって依頼者が5,000万円を相続した場合は、着手金が30~50万円、報酬金が100~200万円となることが多いようです。ただし、これより高い金額を設定している事務所もあります。正式に依頼する前に見積もりを取るようおすすめします。

3.まとめ

遺産分割調停は、調停委員を交えて当事者どうしで話し合うための場です。しかし、手続きや話し合いの場で専門家のサポートが必要になることもあります。どの程度専門家のサポートを受ければよいか、この記事を参考に検討してみてください。

税理士法人チェスター 全国6拠点



税理士法人チェスター 全国5拠点


年間1,000件以上の申告実績、相続税の専門家が100名以上在籍する全国トップクラスの税理士事務所。相続税申告に関わる初回面談は無料、夜間(20時まで)や土曜日、訪問での対応も可能。



税理士法人チェスター 全国6拠点