【税理士監修】出納とはどういう仕事?経理業務の初心者向けに解説!

出納ってどういう意味?恥ずかしくて人には聞きづらい……。
出納業務って何をするの?経理の仕事が初めてだからよく分からないんだよなあ。

日頃見聞きする機会はあっても、「出納」が具体的にどんな作業を差しているのかは分からない方もいらっしゃるでしょう。

「出納」とは経理の仕事上で重要となるお金の出し入れ全般を指す概念です。

この記事では「出納」という言葉の意味や、「出納」に関する業務内容を分かりやすく解説していきます。

経理が初めての方や、これから経理について勉強したいという方におすすめの内容ですよ。

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この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
税理士・公認会計士・行政書士・登録政治資金監査人・ファイナンシャルプランナー。富裕層の資産税コンサルティングに強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。 相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスの年間1,700件以上(累計9,000件以上)を取り扱う。相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策、相続税還付業務等を行う。 資産税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。
税理士法人チェスターは、グループ総勢200名以上の税理士事務所です
「税理士が教えるお金の知識」(以降、本メディア)では一部、メーカーやサービス提供事業者から広告出稿をいただいておりますが、コンテンツの内容については本メディア独自に制作しており、情報の掲載有無やコンテンツ内容の最終意思決定に事業者は関与しません。

1.「出納」とは?今さら聞けない経理の基礎知識

経理の仕事をしていると「出納」という言葉は当たり前のように登場しますよね。

人には意味を聞きにくく、「なんとなく分かったつもりになってしまっている……」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、「出納」の意味を正しく理解していないままでは大変なことになりかねません

なぜなら出納業務は経理業務の3つの基本的な業務のうちの1つであり、非常に重要度が高いといえるからです。

【経理業務の3つの基本】
  • 出納業務……日々生じる現金や預金の出し入れや、残高を管理すること
  • 記帳業務……入金や出金の履歴を帳簿や伝票に正確に記帳すること
  • 集計業務……記帳された内容を集計し、適切な時期に決算書類の作成を行うこと
税理士
ここでは出納の意味や出納業務の内容を詳しく解説していきますよ。

1-1.出納とはお金の出し入れのこと

「出納」とは本来ものを出し入れすることをいいます。

ただし、経理用語としては「お金の出し入れ」という意味で使われるのが一般的です。

税理士
辞書的な意味では物品の出し入れという意味も含みますが、経理業務上では現金や預金の出入金を意味しています。

1-2.出納業務とはお金の出し入れを記録・管理すること

「じゃあ出納業務っていうのは具体的にどういう作業をすることなの?」

と疑問にお思いかもしれませんね。

出納業務とは現金や預金の入金や出金を正確に記録・管理することです。

日々取引によって現金や預金の出し入れが発生するため、毎営業日ごとに記録しなければなりませんよね。

出納業務を行うことでお金の流れが把握できるようになります。

出納業務は商売の根本を支えるものであり、経営の方針を決める上でも重要な役割を果たしているのです。

2.出納業務に欠かせない!2つの出納帳

出納業務にはお金の流れを記録する二つの出納帳が必須となります。

それぞれ「現金出納帳」と「預金出納帳」と呼ばれ、重要な役割を担っています。

税理士
それぞれの出納帳の見方や特徴について、これから詳しくご説明していきましょう。

2-1.現金出納帳

現金出納帳は現金の出入金を記録し、実際の現金残高と帳簿の金額が一致しているかどうかを確かめるための帳簿です。

企業のお金のやり取りは銀行口座を介して行うことが多いですが、事務用品の購入や出張費の仮払いなどで現金のやり取りが発生することもあります。

こういった場合に備えて、経理部では一定の金額の現金を常に用意しているケースが一般的です。

現金出納帳には以下の内容を記録します。

【現金出納帳に記録する内容】
  • ・日付
  • ・勘定科目
  • ・摘要
  • ・収入・支出金額
  • ・差引残高

日付の欄には現金が動いた日付を上から順番に記載します。

勘定科目とは何について現金の出入金があったのか分類するものです。

例えば「旅費交通費」、「光熱費」などです。

摘要には取引の内容を記入します。

収入・支出金額には出入金の金額を税込で記入します。

差引残高には前日(先月・前年)から繰り越した金額+当日(今月・今年)の収入金額-当日(今月・今年)の支出金額を記載します。

必要事項を正しく記入した現金出納帳は以下のようになります。

現金出納帳
税理士
出納帳の残高と実際の残高の金額が一致しているかどうかを毎日の締めで必ず確認しなければなりません。ずれが生じてしまいがちなので、要注意です。
ちゃんと管理できる自信がないよ……。
税理士
安心してください。そういう方のために、出納業務を正確かつ手軽に済ませる方法をこちらでご紹介します。

2-2.預金出納帳

現金出納帳では現金の出入金を記録するのに対し、預金出納帳では銀行口座への出入金を記録します。

預金出納帳でも、現金出納帳と同じ要領で「日付」「勘定科目」「摘要」「収入・支出金額」「差引残高」を記載します。

必要事項を正しく記入した預金出納帳は以下のようになります。

預金出納帳

銀行口座を複数持っている場合、銀行口座ごとに預金出納帳をつけましょう。口座ごとの残高を把握でき、管理が分かりやすくなります。

3.出納業務を楽に済ませる方法とは?

出納業務って手作業だとミスも出そうで怖いなあ……。
税理士
どんなに気を付けていても手作業にミスはつきものです。経理業務はできるだけ自動化したいですよね。

ここでは出納業務にかかる労力をできるだけ減らすための2つの方法をご紹介します。

方法1 キャッシュレス化を進める

出納業務を楽に済ませるための1つ目の方法は「キャッシュレス化」です。

現金を取り扱うことをやめれば現金出納帳を作成する手間がなくなり、実際の残高と出納帳の金額が一致するかどうかに神経を尖らせる必要もありません

さらに両替や現金の補充、金庫管理の手間も省ける上、不正や現金の紛失といったリスク回避にもなるのであれば、いかにキャッシュレス化にメリットが多いか分かりますよね。

法人カードを導入したり、経費精算を振込にしたりすることによってキャッシュレス化が行えます

法人カードとは、個人事業主や法人経営者に向けて発行されている事業費を決済するためのクレジットカードのことです。

社員に追加カードを発行すれば、経費を一括で管理することも可能です。

税理士
おすすめの法人カードが知りたい!という方はこちらの記事を参考にしてください。

方法2 会計ソフトを利用する

出納業務を楽に済ませるための方法の2つ目は、「会計ソフトの導入」です。

会計ソフトを利用すれば銀行口座、クレジットカードと連携することで自動的にお金の出入りが記録できます

会社のキャッシュレス化が進んでないんだけど、会計ソフトを導入しても意味ないんじゃないの?

このように思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、スマホアプリのある会計ソフトを利用すればレシートや領収書、銀行の明細を撮影するだけで自動的に記録されるので、キャッシュレス化が行われていなくとも時間と手間を削減できるはずですよ。

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税理士
会計ソフトについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧くださいね。

4.まとめ

出納業務は「いつ・どのくらいのお金が・何のために・入ってきた/出た」のかを把握するために必要な作業です。

お金の流れを正確に知ることは商売の基本中の基本といえるでしょう。

とはいえ、毎日記録しないといけないなんて面倒……。計算も自信ないし……。

このように不安に思っていらっしゃる方や業務の効率化を図りたい方にはキャッシュレス化と会計ソフトの導入がおすすめです。

手作業だと時間がかかる上に、ミスも発生してしまいがちな出納作業は、できるだけ自動化したいですよね。

浮いた時間・人員を他の業務にあてることで、さらなる事業の成長につながるかもしれませんよ。

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