このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えするとふるさと納税は所得のある方であれば誰でもメリットが得られる可能性のある制度です。
実質2,000円の自己負担額で返礼品を受け取ることができます。
この記事では個人事業主の方向けに、ふるさと納税とはどのようなものなのか、どんなメリットがあるのか、手続きはどのように行うべきなのかといったことについて詳しく解説します。
サイト名 | 特徴 | 掲載自治体数 |
---|---|---|
楽天ふるさと納税 | 楽天ポイントが貯まる・使える!楽天ユーザー&楽天カードユーザー必見のサービス | 1,687 |
ふるさとチョイス | 大規模な老舗サイト!幅広い決済方法に対応 | 1,788*1 |
さとふる | 会員数が1,000万人を突破!*2専用アプリで控除の手続きや管理が簡単 | 1,416 |
ふるなび | 豊富なレビュー数が特長!独自の特集や検索機能で寄附先・返礼品を選びやすい | 1,380 |
福留 正明
1.ふるさと納税とは
2008年に開始されたふるさと納税は今では非常にメジャーなものとなっていますよね。
総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和2年度実施)」によれば令和元年のふるさと納税利用件数は2,333万6千件にも上っています。
しかしこれまでふるさと納税を利用したことがないという方のなかには、そもそもふるさと納税がどのようなものかよく分かっていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税は、所得税や住民税を納めている方であれば、誰でもメリットを享受できる制度だといえます。
まずはふるさと納税とはどのような制度なのかご説明します。
このように疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
ふるさと納税は名前こそ「納税」となっていますが、実は制度上は「寄附」に当たります。
通常、自治体に寄附を行った場合には確定申告を行うことで寄附金額の一部が所得税および住民税から控除されることになっています。
しかしふるさと納税では、本来自分の住んでいる自治体や国に納めるべき所得税や住民税の一部を、任意の自治体に寄附という形で代わりに納めることができます。
寄附額から2,000円を差し引いた全額が控除の対象となるため、実質的な自己負担額は2,000円で自分の住んでいない自治体に寄附が行えるのです。
なお「ふるさと納税」という名前ではありますが、生まれ育った故郷に限らず、自分の好きな自治体に寄附することが可能です。
2.ふるさと納税を個人事業主が行うメリット
このように疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税は非常にメリットの多い制度であるといえます。
ここではふるさと納税のメリットについてお伝えしましょう。
メリット1 寄附額の3割程度の返礼品を受け取れる
ふるさと納税というと海の幸やお肉、高級フルーツなどの食品やお酒というイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
ふるさと納税を行うと寄附額に応じて自治体が用意しているお礼の品「返礼品」を受け取ることができます。
返礼品には食べ物に限らず、その土地の伝統工芸品や、その土地の工場でつくられた家電製品、その土地の宿で使える宿泊券など、その自治体にゆかりのあるさまざまなものが用意されています。
きっとご自分の欲しいものが見つかるでしょう。
通販感覚で返礼品を選び、ふるさと納税を行える「ふるさと納税サイト」というサービスがあるので利用するのがおすすめですよ。
返礼品の価値は寄附額の3割程度を上限とする目安であるため、例えば10,000円の寄附であれば3,000円程度の返礼品を受け取れることになります。
ふるさと納税による控除には所得や家族構成などに応じた限度額がありますが、この限度額の範囲であれば何件寄附を行っても、いくら寄附を行っても自己負担額は2,000円です。
つまり寄附額の3割が2,000円を上回っていれば、その差額分金銭的にもメリットを得られるといえます。
メリット2 ポイントが貯まる
ふるさと納税を行う際には、「ふるさと納税サイト」などと呼ばれるサイトを通じて寄附を行うのが一般的です。
ふるさと納税サイトでは寄附可能な自治体を探せる他、通販サイトと同様に返礼品を選ぶこともできます。
またふるさと納税サイトのメリットはこれだけではありません。
ふるさと納税を行うことでポイントを貯めることができるのです。
多くのふるさと納税サイトは通販サイトと同じようなシステムになっており、応援する自治体や返礼品を選んで決済に進むことになります。
このとき支払いにクレジットカードを利用すれば、支払額に応じてカードのポイントが貯まりますよね。
メリット3 確定申告で簡単に手続き完了
このように気になった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし個人事業主の方であれば普段から確定申告を行なっていますよね。
ふるさと納税による控除を受ける際の手続きは確定申告で簡単に済ませられます。
手間が増えないのもうれしいポイントですよね。
3.個人事業主がふるさと納税を行う際の流れ
初めてふるさと納税をする場合、何から始めて良いのか分からず困ってしまいますよね。
ここでは個人事業主がふるさと納税を行う際の流れをご説明しましょう。
STEP1 控除限度額を調べる
ふるさと納税を行う前に、まずはご自身が控除を受けられる限度額の目安を知っておく必要があります。
ふるさと納税で寄附したお金は、自己負担額の2,000円を差し引いて所得税からの還付と住民税の控除が行われます。
例えば2021年の1月1日〜12月31日にふるさと納税を行った場合、2022年の2〜3月の確定申告で申請すると申告から1〜2カ月後の4〜5月に所得税の還付が行われ、6月〜翌年5月に支払う住民税が控除されるシステムとなっています。
しかしふるさと納税で控除を受けられる額には上限があり、所得や家族構成など人によって異なります。
限度額を超えて寄附した分は控除が行われないため損になってしまうのです。
そのため事前に限度額の目安を知っておくことが重要なのですね。
ただし限度額はその年の1月1日〜12月31日までの所得が確定しなければ分からないので、前年の所得などをもとに概算しておくと良いでしょう。
個人事業主の方の上限額の目安は、一般的に住民税の納付に使用する「住民税決定通知書」という書類に記載されている「住民税所得割額」の2割程度だといわれています。
目安額の算出には、ふるさと納税サイトのシミュレーターを利用すると良いでしょう。
多くのふるさと納税サイトでは、所得や家族構成、他に利用したい控除制度などについて入力するとあなたの控除限度額が分かるシミュレーターが実装されています。
基本的に給与所得者向けに用意されたものではありますが、簡単に目安となる額を算出できるので便利ですよ。
まずはこちらを使ってご自身の控除限度額の目安を確認しておきましょう。
例えばふるさとチョイスの限度額シミュレーションは以下のようになっています。
入力するだけですぐに限度額が確認できるのがうれしいですよね。
ただし確定申告を行う場合とワンストップ特例制度を利用した場合で税金が控除されるシステムが異なるため、確定申告を行う個人事業主の方の控除限度額は給与所得者の控除限度額と異なる可能性があります。
また医療費控除や住宅ローン控除などふるさと納税と他の控除を併用するとふるさと納税の控除限度額が変動するものと考えられます。
シミュレーターで算出された限度額ぎりぎりのふるさと納税を行うのではなく、少し余裕を持たせておくのが良いでしょう。
STEP2 利用するふるさと納税サイトを決める
各自治体のサイトから直接ふるさと納税を申し込めるケースもありますが、寄附先の自治体が決まっていない場合にはさまざまな自治体のサイトにアクセスして返礼品を探すのも大変ですよね。
通販感覚で返礼品や自治体を探すことのできるふるさと納税サイトを利用しない手はありません。
しかしふるさと納税サイトによって返礼品の数やシステム、支払いに使える手段、貯められるポイントなど特色が異なります。
より便利にふるさと納税を行うには、自分に合ったサイトを選ぶのがポイントだといえるでしょう。
- ・参加自治体数、返礼品の数
- ・貯められるポイント
- ・支払いに使える手段
- ・サイトデザイン
- ・キャンペーン など
詳しくは次の章でご紹介しますが、例えば「より多くの返礼品のなかから自分の欲しいものを選びたい」という方には「お礼の品(返礼品)掲載数No.1」をうたうふるさとチョイスがおすすめです。
サイトデザインも分かりやすく、特集ページも充実しているので欲しいものがきっと見つかります。
また楽天ポイントを貯めているという方は楽天ふるさと納税が見逃せません。
楽天市場のプラットフォーム上でふるさと納税を済ませられます。
また普段はAmazonをよく利用しているという方はAmazonギフトカードに交換可能なふるなびを利用すると良いでしょう。
au PAY ふるさと納税ではPontaポイントが、ANAのふるさと納税ではANAマイルが貯まります。
STEP3 返礼品や寄附先の自治体を選ぶ
利用するふるさと納税サイトが決まったら、返礼品を選びます。
代表的なふるさと納税サイトでは返礼品の検索に加え、自治体の検索や人気の返礼品がピックアップされた特集から返礼品・寄附先を選ぶことができます。
例えばふるさとチョイスでは、カテゴリーや金額、目的などから返礼品を探せる他、自治体や使い道、ランキングから返礼品・寄附先を探すことも可能です。
出身地に寄附したいなど、寄附したい自治体が決まっている場合は自治体から選ぶことができますね。
また災害復興や教育支援など目的から寄附先を選ぶことで社会貢献にもつながります。
サイトによっては返礼品の選択時に寄附金の使い道を指定したり、特定の目的のためのクラウドファウンディングに出資したりすることも可能です。
返礼品・寄附先が決まったら、ふるさと納税サイトから支払いを済ませましょう。
注文の際、「ワンストップ特例制度を利用するかどうか」を選ぶことになるでしょう。
確定申告を行うのであれば、ワンストップ特例制度は利用しません。
ワンストップ特例制度はふるさと納税の控除手続きの他に確定申告を行う理由のない給与所得者向けにつくられた制度です。
確定申告を行う場合は「寄附金受領証明書」、ワンストップ特例制度を行う場合は「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」が手続きに必要になります。
STEP4 返礼品・寄附金受領証明書を受け取る
支払い後、所定の期間で返礼品と寄附金受領証明書が送られてきます。
返礼品はふるさと納税の醍醐味(だいごみ)ともいえますよね。
寄附金受領証明書は返礼品とは別に寄附先の自治体から封書で届きます。
寄附金受領証明書は確定申告の手続きに必要となるため紛失してしまわないよう注意しておきましょう。
STEP5 確定申告を行う
1月1日〜12月31日までに行ったふるさと納税については、翌年2〜3月の確定申告で控除の申請を行います。
控除の手続きには寄附先の自治体から届く「寄附金受領証明書」が必要です。
確定申告の際に申請を行わなければせっかくふるさと納税をしても税金の控除が受けられなくなってしまうので必ず忘れずに行いましょう。
ふるさと納税は自治体への寄附に当たるため、所得控除の「寄附金控除」の欄に記入します。
下は国税庁の確定申告書等作成コーナーの入力画面です。
指示に従って寄附金額を入力すると自動的に控除額が算出されます。
寄附金額10,000円と入力すると、自己負担額2,000円を差し引いた8,000円が控除されることが分かります。
簡単な手続きなので、個人事業主で確定申告を普段から行っているという方は迷うこともないでしょう。
4.おすすめふるさと納税サイト
ふるさと納税サイトにはさまざまなものがあります。
サイトデザインはもちろん、返礼品や参加する自治体の数、貯まるポイントや利用できる支払い方法もサイトによって異なるのでご自身に合ったものを選ぶのが重要です。
ここでは、おすすめのふるさと納税サイトを五つご紹介しましょう。
サイト名 | 参加自治体数 | 貯まるポイント | 決済方法 |
---|---|---|---|
楽天ふるさと納税 | 1,687 | 楽天ポイント | ・楽天市場の買い物と同様に各種クレジットカード、楽天ポイントが利用可能(※自治体によって利用可能なブランドが限られている場合がある) ・銀行振込(※各自治体のページで振込先の確認が必要) |
ふるさとチョイス | 1,788*3 | チョイスマイル | ・クレジットカード決済 ・Amazon Pay ・PayPay ・d払い ・au PAY ・楽天ペイ ・メルペイ ・あと払い(ペイディ) ・PayPal ・auかんたん決済 ・ソフトバンクまとめて支払い ・Pay-easy ・ネットバンク支払い ・コンビニ支払い ・チョイスマイル(※オンライン決済で利用可能) ※自治体によっては下記の決済方法にも対応 |
さとふる | 1,416 | さとふるマイポイント | ・クレジットカード ・コンビニ決済 ・PayPayオンライン決済 ・ソフトバンクまとめて支払い ・auかんたん決済 ・d払い ・ペイジー (それぞれ利用可能額が異なる) |
ふるなび | 1,380 | ふるなびコイン | ・クレジット決済 ・Amazon pay ・PayPay ・楽天ペイ ・d払い |
ANAのふるさと納税 | 1,028 | ANAマイル | ・クレジットカード決済 |
おすすめ1 楽天ふるさと納税
参加自治体数 | 1,687 |
---|---|
貯まるポイント | 楽天ポイント(※楽天会員に限る) ・100円につき1ポイントが付与される |
決済方法 | ・クレジットカード(楽天ポイントが利用可能、自治体によって利用可能なブランドが限られている場合がある) ・銀行振り込み(各自治体のページで振込先の確認が必要) |
楽天ふるさと納税は楽天の運営するふるさと納税サイトです。
2024年のオリコン顧客満足度調査のふるさと納税サイト部門において初めてふるさと納税サイトを利用した人に1位*4に選ばれており、非常に人気が高く利用しやすいサイトであるといえます。
楽天ふるさと納税は楽天市場のプラットフォーム上でふるさと納税が行えるシステムになっています。
そのため楽天会員の方であれば、情報を入力する手間なくすぐに寄附を開始できます。
また楽天ふるさと納税は楽天ポイントが貯まる上、使うこともできます。
楽天ポイントは楽天市場などの楽天系列のサービスのみならず、日本全国約500万の加盟店で利用することができますよ。
おすすめ2 ふるさとチョイス
参加自治体数 | 1,788*3 |
---|---|
貯まるポイント | 「チョイスマイル」 ・ふるさとチョイスのキャンペーンに参加し、指定のアクションを行うことでもらえる ・有効期限は、通常、獲得日から1年間 |
決済方法 | ・クレジットカード決済 ・Amazon Pay ・PayPay ・d払い ・au PAY ・楽天ペイ ・メルペイ ・あと払い(ペイディ) ・PayPal ・auかんたん決済 ・ソフトバンクまとめて支払い ・Pay-easy ・ネットバンク支払い ・コンビニ支払い ・チョイスマイル(※オンライン決済のときに利用可能) ※自治体によっては下記の決済方法にも対応 |
ふるさとチョイスは参加自治体が1,700超*3と多くの自治体に寄附が可能なふるさと納税サイトです。
このようにお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、ふるさとチョイスにはさまざまな角度からおすすめの自治体を取り上げた特集ページが充実しています。
たくさんの選択肢のなかからきっと欲しいものを見つけることができますよ。
非常に多くの決済方法に対応しているため、普段からよく利用している決済方法で支払いできるのもうれしいポイントです。
おすすめ3 さとふる
参加自治体数 | 1,416 |
---|---|
貯まるポイント | 「さとふるマイポイント」 ・キャンペーンへのエントリーおよび指定のアクションが必要 ・ポイントの有効期限はポイントの種類によって異なる(通常ポイントの有効期限は1年間) |
決済方法 | ・クレジットカード ・コンビニ決済 ・PayPayオンライン決済 ・ソフトバンクまとめて支払い ・auかんたん決済 ・d払い ・ペイジー(それぞれ利用可能額が異なる) |
さとふるは参加自治体の数はふるさとチョイスや楽天ふるさと納税に劣りますが、引けを取らないサイトの充実性が特長のふるさと納税サイトです。
検索機能や特集が充実しているのでどの自治体を選ぶか漠然としていてもきっと希望の寄附先に出合えるでしょう。
例えば検索タブに何か打ち込むと関連する品物の名前がサジェストされ、マウスオンするとそのなかでも人気の返礼品が画像付きで表示されます。
また独自の特集も多数組まれているので興味のある特集のなかから選ぶのも良いでしょう。
テレビCMやYouTube広告も放映されているので安心感がありますよ。
さとふるでは、キャンペーンのエントリーおよび指定のアクションを行い、条件を満たすことで「さとふるマイポイント」が貯まります。
貯まったさとふるマイポイントは「PayPayポイント」に交換が可能です。
普段からPayPayを利用している方にもおすすめです。
おすすめ4 ふるなび
参加自治体数 | 1,380 |
---|---|
貯まるポイント | 「ふるなびコイン」 ・ふるなびやふるなび関連サービスの条件に応じてもらえる |
決済方法 | ・クレジット決済 ・Amazon pay ・PayPay ・楽天ペイ ・d払い |
ふるなびは東証プライム上場企業のアイモバイルが運営しているふるさと納税サイトです。
ふるなびでは「ふるなびコイン」が付与されます。
ふるさと納税の寄附でふるなびコインを獲得でき、さらに返礼品のレビューをすれば別途ふるなびコインが付与されますよ。
ふるなびコインはAmazonギフトカードやPayPay残高、dポイント、楽天ポイントに交換可能です。
普段からAmazonやPayPayを利用する方に特におすすめといえます。
おすすめ5 ANAのふるさと納税
参加自治体数 | 1,028 |
---|---|
貯まるポイント | 「ANAマイル」 ・寄付金額100円につき1マイルが貯まる |
決済方法 | ・クレジットカード決済 |
ANAのふるさと納税は2024年に実施されたオリコン顧客満足度のふるさと納税サイト部門のトップ*6に選ばれたふるさと納税サイトです。
実際にサイトを利用して寄附を行った人の満足度が高いことから、利用のしやすさを期待できるといえるでしょう。
一般的にANAマイルの価値は1マイル3〜5円だといわれています。
ANAマイルを貯めているという方は見逃せませんよね。
5.個人事業主がふるさと納税をする際の注意点
このように気になっている方もいらっしゃるかもしれませんね。
既にご説明したことと重なる部分もありますが、ふるさと納税で後悔してしまわないために注意しておきたいことがいくつかあります。
ここではふるさと納税を利用する際の注意点をお伝えしましょう。
注意点1 赤字申告の場合は控除されない
ふるさと納税で支払ったお金は控除限度額の範囲であれば自己負担の2,000円を除き全額が所得税および住民税から控除されます。
しかし事業が赤字の場合は控除されないので注意が必要です。
個人事業主で赤字になっている場合、所得税と住民税は発生しません。
そのためふるさと納税を行っても控除されることがないのですね。
注意点2 控除限度額を超えると損になる
控除限度額は所得や他に併用する控除などによって大きく異なります。
控除限度額を超えてふるさと納税に支払った分は控除を受けられないので注意が必要です。
結果として自己負担額が2,000円より大きくなってしまいます。
限度額を超えてしまわないよう、シミュレーターで算出された限度額の8割程度に抑えておくのが良いかもしれませんね。
注意点3 経費にはならない
このように思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかしふるさと納税に支払った金額は経費にはできません。
経費に計上できるのは事業の継続に必要な出費のみです。
ふるさと納税を行ったからといって事業の存続には影響しませんよね。
そのためふるさと納税は個人的な出費に当たると考えられます。
またそもそもふるさと納税は本来支払うべき所得税と住民税を別のところに納めている形になります。
税金が経費にならないことは皆さんご存じですよね。
注意点4 節税にはならない
このように誤解している方がいらっしゃるかもしれませんが、ふるさと納税を行ったからといって節税になるわけではありません。
ふるさと納税で支払ったお金は自己負担額の2,000円を除き所得税と住民税から控除されますが、ふるさと納税の控除限度額が所得税と住民税より大きくなることはありません。
ふるさと納税では自己負担額の2,000円も発生するため、結果として出費はただ税金を納めているときよりも2,000円増える計算になります。
注意点5 一時的に出費が増える
ふるさと納税による控除が受けられるのは、ふるさと納税を行った翌年以降です。
翌年の確定申告後、所得税の還付は1〜2カ月で行われ、住民税は6月から翌々年の5月に納める分から控除されます。
ふるさと納税を行ってから控除を受けられるまでにはタイムラグが存在するため、その間は一時的に出費が増えるといえます。
経済的に余裕がなければふるさと納税に財政を圧迫されてしまうので注意しましょう。
6.まとめ
「個人事業主でもふるさと納税はメリットがあるの?」
このように疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税は所得税と住民税を納めている方であれば誰でもメリットのある制度です。
寄附の一種に当たり、ふるさと納税として支払ったお金から2,000円を差し引いた全額が所得税および住民税から控除されます。
各自治体がふるさと納税の額の3割程度の価値を持つ返礼品を用意しているため、自己負担額を超えた価値を持つ返礼品を受け取ることも可能です。
またふるさと納税サイトを利用することで楽天ポイントなど普段から貯めているポイントを貯めたり、支払いに利用したりすることも可能です。
ふるさと納税サイトでは通販感覚でふるさと納税の申し込みが行えるので使わない手はないといえるでしょう。
返礼品の数や貯まるポイント、支払いに利用できる手段などはサイトによって異なるのでご自身に合ったものを選んでくださいね。
ただしふるさと納税で控除される金額には限度があるのでそれを超えて損をしてしまわないよう注意が必要です。
特に他の控除と併用する際には限度額が変動するので注意してください。
サイト名 | 特徴 | 掲載自治体数 |
---|---|---|
楽天ふるさと納税 | 楽天ポイントが貯まる・使える!楽天ユーザー&楽天カードユーザー必見のサービス | 1,687 |
ふるさとチョイス | 大規模な老舗サイト!幅広い決済方法に対応 | 1,788*1 |
さとふる | 会員数が1,000万人を突破!*2専用アプリで控除の手続きや管理が簡単 | 1,416 |
ふるなび | 豊富なレビュー数が特長!独自の特集や検索機能で寄附先・返礼品を選びやすい | 1,380 |