他社のクレジットカードで利用料金の決済ができなくなるなど、PayPayでは7月から8月までに利用条件がいくつか変更されます。
PayPayのユーザーやこれからPayPayを利用しようとしている方であれば、どのような変更があるのか、具体的にどのような影響があるのか、詳細を知りたいものですよね。
また変更後の条件によっては、別のスマホ決済サービスへ乗り換えようと検討している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、PayPayカードと紐づけてPayPayを利用している方や、銀行やコンビニのATMなどで直接現金をチャージしている方であれば、変更後も大きな影響はありません。
本記事では2023年7月、8月に適用されるPayPayの変更点と、変更後に困らないための対策を詳しく解説していきます。
1.【2023年7月/8月】PayPayの4つの変更点に注意
2023年5月1日にPayPayの公式サイトにて、7月から8月にかけてPayPayで以下の変更が行われることが発表されました。
変更点1 クレジットカードの新規登録が停止される
2023年7月よりPayPayでクレジットカードの新規登録の停止が発表され、2023年8月1日以降「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」以外の全てのクレジットカードの利用停止が発表されました。
しかし、この変更についてPayPayの利用者からさまざまな意見があったこともあり、他社クレジットカードの新規登録の停止が2025年1月に見直されました。
2024年3月現在ではPayPayアプリでVISA、Mastercardの2種類のクレジットカードを登録できますが、2025年1月からは利用ができなくなります。
これから新規でPayPayを利用したいという方はPayPayカードを利用するか、銀行口座もしくはコンビニのATMで直接現金をチャージするなどの方法を選ぶと良いでしょう。
変更点2 他社のクレジットカードで決済ができなくなる
2023年8月1日(火)から他社のクレジットカードを利用したPayPayの決済ができなくなることが公表されました。
しかしこの変更についても、実施予定を2023年8月1日から2025年1月に見直すとされています。
支払い方法を変更しない場合、2025年1月にPayPayから他社のクレジットカードの登録が自動で解除されてしまうので注意しましょう。
変更点3 「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」で月2回以上チャージすると手数料が発生する
2023年8月1日から「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」でPayPayをチャージする際、月2回目以降は2.5%(税込)の手数料がかかるようになることが発表されました。
しかし「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」の手数料に関する変更についても見直しが行われ、変更日が2023年8月1日から2023年9月1日に更新されました。
毎月初回はこれまでどおり手数料無料でチャージできますが、チャージの回数を重ねると手数料が発生するため、こまめにチャージしているという方は要注意ですよ。
以下はソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いを利用して、2万円を1度でチャージした場合と、1万円ずつ2回に分けてチャージした場合を比較した図です。
一度で2万円をチャージした場合には手数料はかかりませんが、1万円ずつ2回に分けてチャージした場合には、2回目にチャージした1万円に対してチャージ金額の2.5%(税込)にあたる250円(税込)の手数料が発生します。
9月以降もソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いを利用する方は、1カ月で利用する分を一度にまとめてチャージするか、銀行口座やコンビニのATMからチャージするなどの方法と併用するのがおすすめです。
変更点4 PayPayポイントの付与が利用額200円につき1%になる
2023年7月1日(土)からPayPayポイントの付与の条件が、「利用金額に対して1%のポイント」から「利用金額200円(税込)につき1%」に変更されます。
変更後もポイントの付与率自体は変わりませんが、付与の対象となる金額が変わるため、1回あたりの利用額によってはポイントの獲得量に差が生じてしまいます。
以下は1,100円を利用した場合に獲得できるPayPayポイントを、変更前と変更後で比較した図です。
2.8月以降もPayPayをお得に使うには?4つの対策を解説
PayPayは多くのお店やサービスで手軽に利用できる大変便利なスマホ決済サービスです。
そのためサービスの内容や仕様が変更された後も、これまでどおり利用し続けたいという方が多いのではないでしょうか。
そこでこの章では、2023年8月以降もPayPayをお得に使うための四つの対策を解説します。
対策1 PayPayカードを紐付けて利用する
2023年8月に発表された変更の実施後(2025年1月以降)もPayPayカードであれば支払いが可能です。
今後もクレジットカードでPayPayの利用料金を支払いたいという方は、PayPayカードを利用するのがおすすめですよ。
PayPay残高にチャージして支払った場合のポイントの基本付与率は0.5%ですが、PayPayカードで支払った場合には最大1.5%(ゴールドカードの場合は最大2.0%)*1です。
なおPayPayカードを申し込むためには、以下の条件を満たしている必要があります。
- ・日本国内在住の満18歳以上(高校生除く)
- ・本人または配偶者に安定した継続収入がある
- ・本人認証が可能な携帯電話を持っている
申し込みが最短5分で完結し、審査に通過すれば約1週間で手元に届くので気軽に申し込みできますよ。
またPayPay加盟店でない場合にも、クレジットカードが利用できる店舗(Visa、Mastercard、JCBのうち対応する国際ブランド)であればPayPayカードを利用できるため、便利です。
対策2 PayPayステップを達成してポイント付与率を上げる
2023年7月から「PayPayステップ」の内容が変更され、これまでより条件を達成しやすくなります。
以下は、2023年6月現在と7月以降のPayPayステップの達成条件とポイントアップ率を比較した表です。
達成条件 | ポイントアップ率 | |
---|---|---|
2023年6月まで | ・1回300円以上の決済を30回以上行う ・月間で合計10万円以上利用する |
+0.5% |
PayPayカード ゴールド0.5%特典 | +0.5% | |
2023年7月以降 | ・1回200円以上の決済を30回以上行う ・月間で合計10万円以上利用する |
+0.5% |
PayPayカード ゴールド0.5%特典 | +0.5% |
このうち「1回300円以上の決済を30回以上行う」が、7月からは「1回200円以上の決済を30回以上行う」に変更され、条件を達成しやすくなります。
PayPayステップを達成することで変更後もお得にポイントを貯めることができますよ。
対策3 ATMや銀行口座などから直接チャージする
クレジットカードなどでPayPayの利用額を翌月にまとめて支払うことに抵抗がある方は、ATMや銀行口座などからPayPay残高に直接チャージして使いましょう。
事前に銀行口座を登録しておけば、PayPayのアプリで手軽にチャージできるので便利ですよ。
なお銀行口座をPayPayに登録する際には本人確認が必要であり、マイナンバーカードもしくは運転免許証、運転経歴証明書のいずれか1点が必要になるので注意しましょう。
対策4 できるだけ端数が出ないように買い物をする
PayPayポイントを最大限受け取りたいという方は、できるだけ端数が出ないように買い物をするのも一つの手です。
7月からPayPayポイントの付与の条件が利用金額200円(税込)ごとに1%に変更されるため、端数にはPayPayポイントが付与されません。
例えば1,100円の買い物をした場合、ポイントが付与されるのは1,000円の部分だけとなり、端数の100円は切り捨てられてしまうのです。
この変更に対処するためには、端数が出ないように買い物をするという方法が有効です。
とはいえ、毎回端数が出ないように買い物をするというのは難易度が高く感じる方もいらっしゃいますよね。
その場合はPayPayステップを達成してポイント付与率を上げるなど、他の方法でポイントを効率よくゲットできるように対策すると良いでしょう。
3.まとめ
PayPayでは2023年7月、8月にさまざまな変更が行われることが発表されました。
特に以下の四つに注意が必要です。
- 変更点1 クレジットカードの新規登録が停止される
- 変更点2 他社のクレジットカードで決済ができなくなる
- 変更点3 「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」で月2回以上チャージすると手数料が発生する
- 変更点4 PayPayポイントの付与が利用額200円につき1%になる
現在、他社のクレジットカードを紐づけて利用している方は、支払いの登録が自動で解除されてしまうため、2025年1月までに他の支払い方法を選択しておく必要があります。
その他にもソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いで9月から月2回目以降のチャージ金額に対し手数料が発生したり、PayPayポイントの付与の条件も変更されたりするため注意しましょう。
さまざまな変更が行われるPayPayですが、実は既にPayPayカードを利用している方にとっては影響があまり大きくありません。
またPayPayステップに関しては7月以降、条件の一つが達成しやすく変更されるので、ポイント付与率のアップを狙いやすくなりますよ。