確定申告は税理士に頼むべき?費用の相場やコストを抑える方法も紹介

初めての確定申告だから、税理士に依頼した方が良いのかな?
確定申告が近づいてきたから、税理士に手続きを任せたいんだけど費用はいくらだろう?

確定申告は記帳や帳簿・確定申告書の作成など多くの業務が発生するため、代行してもらいたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

税理士に依頼することで煩雑な決算処理から逃れることができます

一方で税理士に支払う費用がかる上、依頼するタイミングによっては確定申告までに間に合わない恐れもあります。

そのため全ての人が税理士に頼むべきとはいい切れません。

そこで本記事では、税理士に確定申告を頼む費用相場やメリット・デメリット、流れ、コストを抑える方法などをご紹介します。

税理士に依頼するかどうか判断する際の参考にしてくださいね。

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以下の会計ソフトを利用することで誰でも簡単に確定申告できるので、高いコストをかけられないといった方におすすめですよ。

【コストを抑えて確定申告を効率化!おすすめの会計ソフト3選】

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この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
税理士・公認会計士・行政書士・登録政治資金監査人・ファイナンシャルプランナー。富裕層の資産税コンサルティングに強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。 相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスの年間1,700件以上(累計9,000件以上)を取り扱う。相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策、相続税還付業務等を行う。 資産税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。
税理士法人チェスターは、グループ総勢200名以上の税理士事務所です
「税理士が教えるお金の知識」(以降、本メディア)では一部、メーカーやサービス提供事業者から広告出稿をいただいておりますが、コンテンツの内容については本メディア独自に制作しており、情報の掲載有無やコンテンツ内容の最終意思決定に事業者は関与しません。
目次

1.確定申告は税理士に頼むべき?

毎年、確定申告に手間がかかるから、税理士に代行してもらった方が良いのかな?

このように悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。

確定申告を税理士に依頼するかどうかは、予算や業務量などを考慮して検討しましょう

依頼すると少なからず費用が発生するため、ご自身・社内で確定申告を行う場合よりも多くのコストがかかることは確かです。

確定申告にかけられる時間がなく税理士への報酬の金額が予算内であれば、業務を代行してもらうのも手だといえますよ。

税理士
税理士に確定申告を依頼する費用の相場は、こちらでご紹介しているので参考にしてくださいね。

なお確定申告を税理士に頼む場合は、依頼するタイミングに要注意です。

せっかく依頼しても、タイミングによっては確定申告までに間に合わない可能性があるためです。

確定申告を税理士に頼む際は、以下のタイミングを目安に依頼しましょう。

【確定申告を税理士に依頼する際のスケジュールの目安】

状況 依頼すべきタイミングの目安
確定申告に関する業務を丸投げする場合 遅くとも~1月あたり
必要書類を準備している場合 遅くとも~2月初旬あたり
必要書類の準備・記帳を行っている場合 遅くとも~2月中旬あたり

依頼すべきタイミングを逃してしまった方は、ご自身で確定申告を行う必要があります。

確定申告の手間を少しでも減らすには「会計ソフト」を利用することをおすすめしますよ。

会計ソフトとは
日々の記帳や仕訳、決算書・確定申告書類の作成などを自動化し、会計にまつわる業務の効率を上げられるソフトのことです。

会計ソフトを活用すれば、確定申告が初めてでも簡単な操作で記帳や確定申告書の作成を行えます

おすすめのソフトは7章でご紹介しているので、チェックしてくださいね。

2.確定申告を税理士に頼む費用の相場

個人事業主が税理士に確定申告を頼んだら、どのくらいの費用がかかるんだろう?
帳簿の作成から確定申告を依頼した場合、税理士への報酬額の平均はいくらなの?

確定申告を税理士に依頼する場合、費用について気になる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。

税理士への報酬の金額は状況に応じて大きく異なります

主に次の三つの要素によって、税理士への報酬の価格が変動するといえるでしょう。

【税理士の報酬を決める要素】
  • ・契約の種類
  • ・依頼主の売上高
  • ・依頼する業務の範囲

税理士との契約は、記帳代行や帳簿・確定申告書の作成など業務ごとに依頼する「スポット契約」と、税務指導や経営サポートなどを継続的に依頼する「顧問契約」の2種類に大別できます。

また依頼主の売上高によって税理士の業務量や取り扱う税金が大きく異なります。

そのため依頼主の売上高が大きくなればなるほど、支払う費用が高くなる傾向にあります。

さらに依頼する業務の範囲によっても報酬は大きく異なります

例えば税理士に確定申告を依頼する場合であれば、日頃の帳簿付けが済んでいて確定申告書の作成だけを税理士に頼むケースと、仕訳や帳簿の作成から税理士に任せる「記帳代行」のケースが考えられます。

当然のことながら、確定申告書の作成だけでなく記帳から丸ごと頼んだケースがより費用が高くなりますよ。

税理士
ここからは確定申告の業務を単発的に依頼する「スポット契約」の費用相場を、以下三つのケース別にご紹介します。

2-1.個人事業主・フリーランスの場合

個人事業主・フリーランスが税理士に確定申告を頼んだ場合、費用の目安は次のとおりです。

【個人事業主・フリーランスが税理士に確定申告を頼んだ場合の費用の目安】

依頼内容 年間売り上げ 費用相場
記帳代行 1万5,000円程度~
(1仕訳当たり50〜100円程度)
帳簿・確定申告書の作成 〜500万円 7万〜10万円程度
500万〜1,000万円 10万~15万円程度
1,000万〜3,000万円 15万~20万円程度

なお一度限りでなく、税理士と顧問契約を結んで毎年の確定申告を依頼すれば、より高い節税効果が見込めるでしょう。

顧問契約を結んだ場合の顧問料の相場は月2万円程度、記帳も頼めば月3万円程度~です。

確定申告書の作成も依頼するとなると、顧問料の4~6カ月ほどの料金が別途でかかるケースが多いといえます。

なお以上の数値はあくまで目安なので、正確な値段は各税理士事務所に確認しましょう

税理士
予算に合わせてぴったりの税理士を見つけたい方には税理士ドットコムの利用をおすすめします。無料で利用できますよ。

2-2.会社員・サラリーマンの場合

会社員やサラリーマンの方も、以下のケースで確定申告が必要とされます。

【会社員やサラリーマンで確定申告が必要なケース】
  • ・年間の給料(給与所得)が2,000万円を超える
  • ・本業の他に副業をしていて年間の所得が20万円を超える

なお会社員やサラリーマンの方が税理士に確定申告を代行してもらう費用は、以下の目安を参考にしてください。

【会社員・サラリーマンが税理士に確定申告を頼んだ場合の費用の目安】

依頼内容 年間売り上げ 費用相場
記帳代行 1万5,000円程度~
(1仕訳当たり50〜100円程度)
帳簿・確定申告書の作成 〜100万円 5万円程度〜
100万〜500万円 7万〜10万円程度
500万〜1,000万円 10万~15万円程度

2-3.不動産所得・不動産売却による譲渡所得の場合

「不動産所得」や「譲渡所得」のある方も所得の額が48万円以上の場合、確定申告が必要です。

不動産所得とは
土地、建物などの不動産や、借地権などの不動産に関する権利、船舶、航空機などを貸し付けることによって得た所得です。
譲渡所得とは
土地や建物、株式などの資産を譲り渡すことによって得た所得です。

不動産所得・譲渡所得のある方が税理士に確定申告を依頼する場合、税理士への報酬は10万円~が相場といわれています。

なお譲渡所得については、以下のように不動産を売却した金額によって依頼費用の目安が異なります。

【譲渡所得のある人が税理士に確定申告を頼んだ場合の費用の目安】

譲渡所得の金額 費用相場
〜5,000万円 10万円程度
5,000万~1億円 15万円程度
1億円~ 20万円程度

3.確定申告を税理士に頼む5つのメリット

確定申告を税理士に依頼すると、どういったメリットがあるの?

確定申告を税理士に頼むには少なからずコストがかかるため、メリットを知りたいという方もいらっしゃるでしょう。

具体的には以下のようなメリットがあります。

【確定申告を税理士に頼む5つのメリット】

確定申告を税理士に頼む5つのメリット

メリット1 手間を省けてコア業務に集中できる

確定申告を税理士に代行してもらうことで、業務の手間や時間を削減できることが大きなメリットといえるでしょう。

確定申告をご自身で行う場合、事前の準備から帳簿・書類の作成、申告まで全て行わなければならず、他の業務の時間が減ってしまいます

本来、時間を割くべきコア業務の進行が遅れる可能性もありますよね。

税理士に代行してもらえば、確定申告に関する業務を丸投げできるため本業に集中できます。

税理士
「本業や他の業務が忙しい」「会計業務に割く時間がない」という方にぴったりですね。

メリット2 正確な申告ができる

税理士に確定申告を任せることで、正確な申告をできることもメリットの一つです。

確定申告は「白色申告」と「青色申告」という二つの申告方式があり、どちらで申告するのかによって提出する書類や保存する帳簿、記帳方法などが異なります

白色申告/青色申告とは
白色申告とは青色申告よりも必要書類が少なく、記帳方法が簡単な申告方式です。手続きの負担が少ない半面、節税効果を望めないといった特徴があります。一方青色申告は手続きが複雑ですが、最大65万円の控除やさまざまな特例を受けられる点が特徴の申告方式です。詳細はこちらをご参照ください。

また受ける控除によっても必要な要件が違うため、申告者はご自身の状況に合わせて正確な申告を行わなければなりません

しかし確定申告に不慣れな方や忙しい方などは、手続きに不備が生じることもあるでしょう。

申告内容に誤りがあった場合には修正や更正の請求などを行う必要があり、二度手間になってしまいます。

税理士であれば税務に関する専門知識を持っているため、依頼することで正確性の高い確定申告を期待できますよ。

税理士
特に青色申告を行う場合は、煩雑な手続きが必要なため税理士に頼んでおくと安心ですよ。

メリット3 最善の節税対策を期待できる

税理士に頼むと、より節税効果の高い方法で確定申告ができることも大きなメリットです。

税理士は税金に関する正しい知識を持っているだけでなく、節税のテクニックを知っています

また定期的に変わる税制や、それに伴う節税のポイントを押さえているのも専門家ならではだといえるでしょう。

税制はややこしいので、制度を正確に理解していなければ支払う必要のない税金を支払ってしまうケースも起こり得ます。

税理士に依頼しておけば、安心して節税対策できますよ。

メリット4 税務調査への対応も別途依頼できる

税理士と顧問契約を結べば、万一税務調査の対象となっても税理士に対応してもらえるので心強いといえるでしょう。

税務調査では経費の割合や領収書などが細かく確認されるので、ご自身で対応する場合は時間や手間がかかります。

税理士に代行してもらえば、本業への支障も少なくできますよね。

また税理士に確定申告を代行してもらった場合、確定申告書に税理士の署名が入ります

税理士の署名が入ると確定申告書の信頼性が上がり、税務調査の対象となりにくくなりますよ。

メリット5 相談やアドバイスを受けられる可能性がある

税理士によっては税金だけでなく、経営に関しても熟知しています。

会計や税務上の見地から、経営に関するアドバイスを受けることができますよ。

確定申告の効率化のみならず経営改善を目指している方は、専門知識を持った税理士に相談してみると良いでしょう。

税理士による経営のアドバイスを受けてしっかり役立てたいという方には、継続的な顧問契約を結ぶことをおすすめします。

税理士
税理士をお探しの方は、優良な税理士事務所を紹介している税理士ドットコムを活用するのがおすすめですよ。

4.確定申告を税理士に頼む3つのデメリット

税理士に確定申告を依頼して損することはあるのかな?

このように税理士に確定申告を依頼するデメリットが知りたいという方もいらっしゃるかもしれませんね。

確定申告を税理士に頼む際には、以下三つのデメリットを押さえておきましょう。

【確定申告を税理士に頼む3つのデメリット】

確定申告を税理士に頼む3つのデメリット

デメリット1 コストがかかる

確定申告を税理士に頼む大きなデメリットは、報酬を支払う必要がある点だといえるでしょう。

どんなに費用を抑えても確定申告のために数万円の出費が生じてしまいます

そのため少しでも費用を抑えたいという方には、税理士への依頼はおすすめできません。

コストを抑えて確定申告に関する業務を効率化したいという方には、会計ソフトの利用がおすすめです。

会計ソフトは1カ月当たり数百円から数千円程度の利用代金で、会計業務を自動化してくれるので、税理士に依頼するよりも安価だといえるでしょう。

税理士
以下の会計ソフトなら、初めて利用する方でも確定申告を簡単に済ませられるのでおすすめです。

【おすすめの確定申告ソフト】

ソフト名 特長
freee 確定申告 スマホで確定申告書の作成まで簡単!
月額1,480円から利用可能
マネーフォワード クラウド確定申告 関連サービスと連携して他の業務も効率化!
月額1,280円から利用可能
やよいの白色申告 オンライン
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デメリット2 情報の共有や密なコミュニケーションが必要

確定申告を税理士に代行してもらう場合は、税理士とコミュニケーションを密に取る必要があります

税理士は確定申告書をはじめとする必要書類を、依頼主が提供する情報をもとに作成するためです。

打ち合わせを行ったり連絡したりする機会が増えるため、コミュニケーションが苦手な方にとってはデメリットだといえるでしょう。

デメリット3 会計の知識を構築しにくい

確定申告の業務を税理士に任せた場合、知識が増えないことも懸念点だといえます。

依頼する業務の範囲が大きいほど、その分会計に関する知識が磨かれません。

しかしいざというときのために、ご自身または社内の会計知識を構築しておくことも重要です。

税理士に確定申告を依頼した場合でも、ある程度申告の状況を説明してもらったり、普段から自発的に勉強したりしておくことをおすすめします。

5.確定申告を税理士に依頼・相談した方が良いケース

売り上げの金額が上がってきているから、税理士に確定申告を任せた方が良いのかな?
確定申告を代行してもらうべき状況なのか判断できないな……。

このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

状況によってはご自身で確定申告を行うよりも、税理士に依頼する方が良いケースがあります

特に以下の状況にある方は、確定申告を税理士に依頼した方が良いといえるでしょう。

【確定申告を税理士に依頼・相談した方が良いケース】

確定申告を税理士に依頼・相談した方が良いケース
税理士
ここからは、三つのケースでなぜ税理士に依頼すべきなのかを詳しく解説しますね。

ケース1 売り上げが1,000万円を超えている

年間の売り上げの額が1,000万円を超えた場合には、税理士に依頼することをおすすめします。

年間の売り上げの額が1,000万円を超えると「課税事業者」に切り替わり、消費税の申告が必要になります。

課税事業者とは
課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円を超える消費税の納税義務のある事業者のことです。対して課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合は消費税の納税義務がない「免税事業者」と呼ばれます。
メモ
課税期間とは個人事業者の場合、暦年、法人の場合、事業年度で数えます。また基準期間とは個人事業者の場合、前々年、法人の場合、前々事業年度を指します。

売り上げが1,000万円を超えた2年後から消費税の申告義務が発生し、消費税の申告手続きを行わなければなりません。

消費税の申告をご自身で行うとなると多くの手間がかかるので、税理士と顧問契約を結び、丸ごと業務を代行してもらうと良いでしょう。

ケース2 インボイス制度に対応している

2023年10月にスタートした「インボイス制度」に対応している事業者の方にも、税理士に確定申告を頼むことをおすすめします。

インボイス制度とは
取引において買い手が仕入れ税額控除を適用するために、新たな形式の適格請求書(インボイス)の発行・保存が必要になった制度です。詳しい内容はこちらで解説しています。

売り上げの額が1,000万円以下の場合、免税事業者として消費税の納付義務が免除されていましたが、制度の開始に伴いインボイス事業者になった方は消費税の納付義務が発生します。

消費税の申告手続きではただでさえ専門知識が問われる上、インボイス制度が開始したことにより従来の形式が使えなかったり、新しいルールが増えていたりします。

そのためより幅広い知識が求められるといえるでしょう。

税務のプロフェッショナルである税理士に任せておくと、インボイス制度に対応した事業者も安心して確定申告できるでしょう。

ケース3 法人化(法人成り)する予定である

個人事業主は法人化する場合、税理士への依頼を検討しましょう。

法人化を行うと個人事業主だった期間と法人の期間に分類し、収入や支出について二つのの確定申告を行わなければなりません。

法人化した年の確定申告時には、通常の確定申告時とは異なり以下のような注意点が多くあります。

【法人化した年の確定申告で注意すべき点】
  • ・個人事業主の期間の経費であっても、法人設立のための費用は法人の経費になる
  • ・個人事業主の期間に使用していた資産を法人化した後も使用する場合、引き継ぎ方法によっては消費税が発生する
  • ・法人化した後に受け取った役員報酬を確定申告する必要がある など

法人化した際の確定申告は複雑な手続きが必要なため、税理士に依頼しておくと安心ですよ。

6.確定申告を税理士に丸投げする流れ

税理士に確定申告を代行してもらうには、何を準備しておけば良いの?
確定申告を税理士に依頼するときの流れが知りたいな……。

初めて税理士に依頼する場合、手続きの流れをあらかじめ知っておきたいという方もいらっしゃるでしょう。

大まかには以下の流れで税理士に確定申告を依頼します。

【確定申告を税理士に丸投げする流れ】

確定申告を税理士に丸投げする流れ
税理士
ここからは税理士に依頼する手順について順を追ってご説明しますね。

STEP1 見積もりを依頼して税理士を選ぶ

まずは依頼する税理士を探すところから始めましょう。

依頼したい税理士事務所に問い合わせて見積もりを出してもらい、費用を確認する必要があります。

同じ価格でも、税理士によって対象とする業務の範囲は異なります

そのため複数の税理士の見積もりを確認し、業務内容や価格を比較して選ぶことをおすすめします。

税理士事務所はたくさんあるけど、どうやって自分に合った税理士を見つければ良いのかな?
税理士
ご自身にぴったりの税理士を見つけたいという方は、税理士ドットコムを利用しましょう。

税理士ドットコムは利用者実績トップの税理士紹介サービスであり、24時間無料で相談を受け付けています

豊富な実績を活かして全国各地の税理士のなかから、利用者の状況に適した税理士を見つけてくれますよ。

エリア別、依頼内容や業種ごとに税理士を検索したり、人気税理士のランキングを確認したりすることも可能です。

STEP2 契約を締結する

依頼する税理士を選んだら、続いて契約手続きに進みます。

依頼したい業務内容や年間売り上げ、領収書の枚数、従業員数などのデータを明確にして全て伝えておくようにしましょう。

伝えていない業務があって後々追加で料金が発生するといった事態になると当初の予算をオーバーしてしまう可能性もあります。

提示された見積もり金額に納得がいかない場合は、税理士に交渉するのも手ですよ。

契約書を確認して内容に同意したら署名し、契約を締結しましょう。

税理士
決算申告料や記帳代行料などの費用は含まれているか、別途かかる料金はないかなど、内訳を細かく確認しておくことが重要です。

STEP3 必要書類を渡す

契約を結んだら、確定申告を代行してもらうために必要な書類を税理士に提出します。

記帳代行から依頼する場合に提出が求められることの多い書類を以下にまとめました。

【税理士に確定申告を依頼する場合の必要書類】

書類 具体的な書類の例
現金収支にまつわる書類 現金出納帳、領収書など
預金収支にまつわる書類 通帳のコピー、振り込みの明細など
売り上げにまつわる書類 売上管理表、請求書の控えなど
支払いにまつわる書類 支払管理表、請求書の控えなど
控除にまつわる書類 各種控除の証明書類
給与にまつわる書類 賃金台帳、給与明細など

依頼する税理士によって提出書類は異なるため、契約時に確認しておきましょう。

税理士
あらかじめ準備しておくと、依頼から確定申告の完了までの時間を短縮できますよ。

STEP4 確定申告書を作成してもらう

書類を提出すると、その書類をもとに税理士が確定申告書の作成を行います。

確定申告書を作成してもらったら、書類の内容に誤りがないかをチェックします。

税理士
税理士が作成した確定申告書であっても、申告者本人の確認が必要なので必ず目を通しましょう。

STEP5 確定申告を行ってもらう

確定申告書が完成したら、税理士に申告を行ってもらいます。

税務署に直接書類を提出したり「e-Tax」というシステムを用いたりして、確定申告を行うケースが一般的ですよ。

e-Tax(国税電子申告・納税システム)とは
所得税や法人税、消費税などの国税の申告や申請・届け出の提出といった手続きをオンラインで行うためのシステムです。

確定申告書の提出が完了したら、期限内に所得税を納付しましょう

基本的に所得税の納付期限は、3月15日までと決められています。

メモ
納付期限である日が土曜日・日曜日・祝日の場合は、翌日が納付期限とされます。

納める所得税よりも控除の額が大きい場合は納税が不要であったり、源泉徴収や予定納税で税金を払いすぎていた場合は税金の還付を受けられたりする可能性があります。

なお所得税の納付方法には「口座からの引き落とし」「クレジットカード」「スマホアプリ」など、複数あります。

納税方法について詳しく知りたい方は国税庁サイトをご確認ください。

7.低コストで確定申告を効率化!おすすめ会計ソフト3選

確定申告を税理士に依頼するよりもコストを抑える方法はないのかな?
費用をかけずに確定申告を簡単に済ませたいんだけど、良い方法はないかな?

確定申告の業務を効率化したくても、予算をかけられないという方もいらっしゃるでしょう。

そんな方には会計ソフトの導入がおすすめです。

会計ソフトを導入すれば、税理士に依頼するよりも費用を抑えながら、確定申告に関する業務を大幅に削減できます。

簡単な操作で記帳や帳簿の作成が完了し、取り込んだ情報をもとに確定申告に必要な書類が自動で作成されるソフトも多くありますよ。

税理士
確定申告には以下のような会計ソフトがおすすめです。

【コストを抑えて確定申告を効率化したい方におすすめの会計ソフト3選】

※横にスクロールできます
ブランド名 ソフト名 プラン 初年度価格(税抜) 2年目以降(税抜) 無料期間
freee freee 確定申告 スターター 11,760円/年
(月額払い:1,480円)
あり
スタンダード 23,760円/年
(月額払い:2,680円)
プレミアム 39,800円/年
マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルミニ 10,800円/年
(月額払い:1,280円)
パーソナル 15,360円/年
(月額払い:1,680円)
1カ月間無料
パーソナルプラス 35,760円/年
弥生会計 やよいの白色申告 オンライン フリープラン 0円 0円 ずっと無料
ベーシックプラン 0円 11,500円/年 初年度無料
トータルプラン 10,500円/年 21,000円/年
やよいの青色申告 オンライン セルフプラン 0円 10,300円/年 初年度無料
ベーシックプラン 0円 17,250円/年 初年度無料
トータルプラン 15,000円/年 30,000円/年

三つのソフトを利用すれば、仕訳に悩んだり、領収書やレシートの束と格闘したりする必要はありませんよ。

税理士
ここからはそれぞれのソフトの機能について詳しくご紹介しますね。

おすすめ1 freee 確定申告

メリット
スマホからの操作性が高い
初心者に親切な設計
インボイス制度、電子帳簿保存法の改正に対応
デメリット
価格がやや高い
こんな人におすすめ!
初めて会計処理を行う方
スマホで空き時間に会計業務を済ませたい方
※横にスクロールできます
ソフト名 プラン 価格(税抜) 無料期間
freee 確定申告 スターター 11,760円/年
(月額払い:1,480円)
あり
スタンダード 23,760円/年
(月額払い:2,680円)
プレミアム 39,800円/年

freee 確定申告は国内で唯一、総合的なデザイン評価・推奨を実施している「グッドデザイン賞」を獲得したfreee*2の確定申告ソフトです。

PCからだけでなくスマホアプリでの操作がしやすく、レシートや領収書をカメラで撮影するだけで帳簿付けを簡単に行えます。

また初心者でも観覧な操作で帳簿付けから確定申告書類の作成、申告までを完了できるのも魅力です。

確定申告に必要な書類は、以下のように〇×形式の質問に答えるだけで完成しますよ。

【freee 確定申告の操作画面】

freee 確定申告の操作画面

またfreee 確定申告充実したサポートが特徴のソフトだといえるでしょう。

最もリーズナブルなスタータープランでもチャット・メールでの基本サポートがあるので、確定申告について分からないことがあればいつでも相談できます。

またプレミアムプランでは税務調査があった際に無料で税理士を紹介し、最大50万円まで税理士への依頼費用を補償してくれますよ。

確定申告に自信のない方や、隙間時間に経理処理を行いたい方などにもおすすめです。

メモ
法人向けには、決算書や消費税申告書の作成機能もある「freee 会計」が提供されています。
*2 GOOD DESIGN AWARD公式サイト「2013 グッドデザイン賞

おすすめ2 マネーフォワード クラウド確定申告

マネーフォワード クラウド確定申告
メリット
スマホで確定申告が可能
関連サービスと連携すれば、バックオフィス業務の効率化も可能
インボイス制度、電子帳簿保存法の改正に対応
デメリット
簿記の知識がない方にはやや不向き
こんな人におすすめ!
会計業務だけでなくバックオフィス業務を効率化したい方
ある程度の簿記の知識がある方
※横にスクロールできます
ソフト名 プラン 価格(税抜) 無料期間
マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルミニ 10,800円/年
(月額払い:1,280円)
あり
パーソナル 15,360円/年
(月額払い:1,680円)
1カ月間無料
パーソナルプラス 35,760円/年 あり

マネーフォワード クラウド確定申告累計導入事業者数が10万社を突破している*3会計ソフトシリーズ「マネーフォワード クラウド」の確定申告ソフトです。

何といってもマネーフォワード クラウド確定申告は、バックオフィスサービスとの連携により会計業務以外の業務を含む、事業全体の効率化が見込める点が大きな魅力です。

経費や勤怠、給与、年末調整、マイナンバーなどの業務も一緒に効率アップできるので、事業全体の成長を目指したい方におすすめですよ。

銀行口座やクレジットカードなどと連携させ、取引情報を自動で取り込んでくれる上、登録された情報をもとに確定申告の作成も簡単に行えます

また1カ月の無料トライアル期間があったり、事業者登録を行っておけば一部機能を無料で利用できたりするのもうれしいポイントです。

まずは使用感を確認してから、ご自身に合ったプランを選ぶことも一つの手ですよ。

メモ
マネーフォワード クラウドの会計ソフトシリーズでは、小規模〜中小企業向けに「マネーフォワード クラウド会計」、IPO準備・中堅〜上場企業向けに「マネーフォワード クラウドERP」の利用が推奨されています。
*3 株式会社マネーフォワード公式サイト「マネーフォワード クラウド、導入法人事業者数10万社突破

おすすめ3 やよいの白色申告 オンライン/やよいの青色申告 オンライン

メリット
白色申告 オンラインはずっと無料で利用できる
25年連続売り上げナンバーワンの安心感
インボイス制度、電子帳簿保存法の改正に対応
デメリット
有料プランの料金が初年度と2年目以降で大きく異なる
こんな人におすすめ!
簿記の知識があまりない方
安心できる老舗サービスを利用したい方
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ソフト名 プラン 初年度価格(税抜) 2年目以降(税抜) 無料期間
やよいの白色申告 オンライン フリープラン 0円 0円 ずっと無料
ベーシックプラン 0円 11,500円/年 初年度無料
トータルプラン 10,500円/年 21,000円/年
やよいの青色申告 オンライン セルフプラン 0円 10,300円/年 初年度無料
ベーシックプラン 0円 17,250円/年 初年度無料
トータルプラン 15,000円/年 30,000円/年

やよいの白色申告 オンラインやよいの青色申告 オンラインユーザー数が310万人を超えている会計ソフトシリーズ「弥生シリーズ」(2023年9月時点)*4の確定申告ソフトです。

白色申告を行う方向けにやよいの白色申告 オンライン、青色申告を行う方向けにやよいの青色申告 オンラインと専用のソフトが提供されています。

シンプルなレイアウトが特徴で、手順に沿って操作をすれば、初めて確定申告を行う方でも迷わずに準備から申告までを行うことができます

控除があっても自動で計算してくれるので、面倒な手間がありません。

またe-Taxによる申告を、ソフトまたはアプリを使うことで簡単な手順で済ませられるのもうれしいポイントです。

なお銀行口座やクレジットカードの明細、スキャンしたレシートや領収書などの取引データを自動で仕訳・記帳してくれるので、日頃の会計業務の時間を削減できますよ。

やよいの白色申告 オンラインやよいの青色申告 オンラインのどちらも無料でスタートできるので、一度試してみることをおすすめします。

メモ
法人の方には、決算書の作成にも対応している「弥生会計 オンライン」が提供されています。
*4 弥生会計公式サイト「圧倒的な売上実績。

8.まとめ

確定申告を税理士に依頼する場合、帳簿の作成から依頼する記帳代行のケースと、確定申告書の作成だけを依頼するケースに分けられます

依頼する業務の範囲が大きければ大きいほど、税理士への報酬の金額も高くなりますよ。

どんなに安価でも数万円の出費が生じるケースがほとんどだといえるでしょう。

また確定申告書の作成だけを依頼する場合、ご自身で作成した帳簿を税理士に渡す必要があるため、事前に帳簿付けを行っておく必要がある点に注意しましょう。

「コストを抑えて確定申告を効率化したい」「確定申告書の作成だけを依頼したい」といった場合には、会計ソフトの導入がおすすめです。

確定申告にまつわる業務はもちろん日々の会計業務を自動化してくれます。

また確定申告書の作成や申告も簡単にできるため、毎年手間のかかっていた確定申告に悩む必要もありませんよ。

税理士
以下の会計ソフトは無料で使い始めることも可能です。コスト抑えて確定申告を効率化したい方はぜひ利用してみましょう。

【コストを抑えて確定申告を効率化!おすすめの会計ソフト3選】

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