マネーフォワード クラウド会計の導入を考えていて、無料で試す方法があれば知りたい方もいらっしゃるでしょう。
結論からいうと、マネーフォワード クラウド会計には1カ月の無料トライアル期間があります。
有料プランに備わっている基本的な機能を実際に体験することが可能ですよ。
本記事では、マネーフォワード クラウド会計の特徴をご紹介した上で、無料トライアルを利用するメリットや始め方について解説します。
併せて無料トライアルを利用する際の注意点もお伝えするので、ぜひ最後までご覧くださいね。

福留 正明
1.マネーフォワード クラウド会計の特徴
マネーフォワード クラウド会計を使ってみたいと考えていて、料金プランや備わっている機能、使い勝手などをしっかり把握しておきたい方もいらっしゃいますよね。
そこでこの章では、マネーフォワード クラウド会計の特徴について詳しく解説します。
特徴1 事業形態・規模に合わせて料金プランを選べる
マネーフォワード クラウド会計では、事業形態や規模に合わせて料金プランを選べます。
料金プランは個人事業主向けと法人向けに分かれていて、それぞれ3種類が用意されています。
個人事業主向けソフトの料金プランと、それぞれの主な機能は以下のとおりです。
プラン名 | 料金(税抜) | 主な機能 |
---|---|---|
パーソナルミニプラン | 年払い:10,800円(月換算900円) 月払い:1,280円 |
・確定申告書類の作成(白色申告・青色申告対応) ・確定申告書類の提出(電子申告) ・銀行、クレジットカード明細の自動取り込み ・メール、チャットサポート(操作方法) ・契約書の作成 ・レシート撮影(月15件まで無料) |
パーソナルプラン | 年払い:15,360円(月換算1,280円) 月払い:1,680円 |
・パーソナルミニプランの全ての機能 ・消費税申告(インボイス制度対応) ・レシート撮影(月30件まで無料) ・電子ファイルの保存数の上限なし ・請求書作成、メール送付の一括操作 ・経営状況のレポートの確認 |
パーソナルプラスプラン | 年払い:35,760円(月換算2,980円) ※月払いなし |
・パーソナルプランの全ての機能 ・レシート撮影(月100件まで無料) ・電話サポート(操作方法) |
「パーソナルミニプラン」は最小限の機能で確定申告を済ませたい方に最適です。
「パーソナルプラン」は充実した機能で安心して確定申告を済ませたい方に、「パーソナルプラスプラン」は電話でサポートを受けながら利用したい方におすすめですよ。
会計業務をどれくらい効率化したいのか、サポートをどの程度まで受けたいのかなどを考えて選ぶと良いでしょう。
以下に法人向けの料金プランと、それぞれの主な機能をまとめました。
プラン名 | 料金(税抜) | 主な機能 |
---|---|---|
ひとり法人プラン | 年払い:29,760円(月換算2,480円) 月払い:3,980円 |
・利用人数:1人まで ・1会計年度の仕訳数:500件まで ・決算書の作成 ・部門登録:2部門まで ・部門階層の作成:1階層まで ・AI-OCRからの入力:月30件まで ・電子帳簿保存法:電子取引・書類保存への対応 ・メール、チャットサポート |
スモールビジネスプラン | 年払い:53,760円(月換算4,480円) 月払い:5,980円 |
・利用人数:3人まで ・1会計年度の仕訳数:無制限 ・決算書の作成 ・部門登録:2部門まで ・部門階層の作成:1階層まで ・AI-OCRからの入力:月60件まで ・電子帳簿保存法:電子取引・書類保存への対応 ・メール、チャットサポート |
ビジネスプラン | 年払い:77,760円(月換算6,480円) 月払い:7,980円 |
・利用人数:無制限(※3人まで無料、4人以上は1人につき月300円(税抜)の従量課金が発生) ・1会計年度の仕訳数:無制限 ・決算書の作成 ・部門登録:無制限 ・部門階層の作成:2階層まで ・AI-OCRからの入力:月100件まで無料(101件以上は、1件20円(税抜)が発生する) ・電子帳簿保存法:電子取引・書類保存への対応 ・電子帳簿保存法:優良な電子帳簿への対応 ・振り込みファームバンキングデータ(FBデータ)の作成 ・帳簿残高と口座残高の突き合わせ ・消費税申告書の作成 ・メール、チャットサポート |
法人向けの料金プランには、経営者が1人で運営する企業向けの「ひとり法人プラン」、利用者が3人以下の小規模な企業向けの「スモールビジネスプラン」、利用者が4人以上の中小規模の企業向けの「ビジネスプラン」があります。
マネーフォワード クラウド会計を利用する人数や会社の規模に応じて、最適な料金プランを選べるので安心ですよ。
特徴2 会計初心者でも扱いやすい機能がそろっている
会計初心者でも扱いやすい機能がそろっているのもマネーフォワード クラウド会計の特長です。
例えば、以下のような自動化の機能があるので、初めて会計ソフトを使う方や簿記の知識が少ない方でも安心して利用できますよ。
- ・銀行口座やクレジットカードなどの取引データの自動取得・自動仕訳
- ・確定申告や決算に必要な書類の自動作成
- ・帳票やレポートの自動作成
- ・法令改正に応じた、ソフトの自動アップデート
銀行やクレジットカードなどの金融関連サービスと連携しておけば、取引データが自動で取得され、AIが適切な勘定科目を自動で提案します。
そのため記帳や仕訳が簡単にできますよ。
また法令改正があった場合は、ソフトが自動でアップデートされます。
ご自身で調べて対応したり、会計ソフトを買い直したりする必要がないのはうれしいポイントですね。
なお操作方法で分からないことがあった場合には、メールやチャットで気軽に質問ができますよ。
個人事業主向けソフトのパーソナルプラスプランでは、電話で相談することも可能です。
特徴3 バックオフィス関連のサービスを基本料金内で使える
マネーフォワード クラウド会計を契約した場合、会計ソフトだけでなくバックオフィス関連のサービスも基本料金内で使うことが可能です。
以下にマネーフォワード クラウド会計の他に利用できる、11のサービスをまとめました。
サービス名 | できること |
---|---|
クラウド請求書 | 請求書の作成・送付・受け取りまでの管理 |
クラウド経費 | 従業員の経費精算 |
クラウド債務支払 | 請求書の受け取りから支払いまでの効率化 |
クラウド給与 | 従業員の給与の自動計算や給与明細の発行 |
クラウド勤怠 | 従業員の勤怠管理 |
クラウド年末調整 | 従業員の年末調整 |
クラウド社会保険 | 従業員の社会保険の手続き |
クラウドマイナンバー | 従業員のマイナンバーの収集・管理・廃棄 |
クラウド人事管理 | 従業員の情報の管理 |
クラウド契約 | 契約書の作成・申請・承認・締結・保存までの管理 |
クラウドBox | 紙や電子の書類の電子帳簿保存法の要件に則した管理 |
これらのサービスを使えば、経理財務・人事労務・電子契約などのバックオフィス業務の効率化を図ることが可能です。
それぞれのソフトで扱うデータは連携されるので、入力の手間が減り、人為的なミスの削減も期待できますよ。
また会社の業務状況や改善したい内容などに合わせて、各サービスを段階的に導入できるのもポイントです。
2.マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用するメリット
マネーフォワード クラウド会計の導入を検討していて、無料トライアルを試すかどうか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの章では、マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用するメリットについて解説します。
- メリット1 費用をかけずに1カ月間しっかり試せる
- メリット2 有料プランに移行後も登録したデータが引き継がれる
- メリット3 自動で有料プランに移行することはない
- メリット4 トライアル終了後も一部の機能を無料で使える
メリット1 費用をかけずに1カ月間しっかり試せる
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用すれば、費用をかけずに1カ月間しっかり試すことが可能です。
個人事業主向けではパーソナルプラン、法人向けではビジネスプランに相当する機能を実際に体験できます。
さらに、請求書の作成や経費精算などのバックオフィス関連のサービスを利用することも可能です。
使い勝手を試せるのはもちろん、どの機能が必要なのかもチェックできるため、ご自身や会社に合ったプランを選ぶときの判断材料にもなりますよ。
なお有料プランに移行するかどうか悩んだ場合に、無料で相談できるサービスがあります。
個人事業主向けのプランではメールやチャットで、法人向けのプランではオンライン上で対応してくれますよ。
メリット2 有料プランに移行後も登録したデータが引き継がれる
マネーフォワード クラウド会計では、有料プランに移行後も無料トライアル期間中に登録したデータがそのまま引き継がれます。
またトライアル期間の終了後にすぐに有料プランを契約しない場合でも、金融関連サービスと連携した情報や仕訳をしたデータなどは削除されません。
後日、有料プランに申し込めば、無料トライアル期間と同じ状態から利用を再開できますよ。
すぐに契約しない場合や利用を継続しない場合でも、データが残るなら安心ですよね。
メリット3 自動で有料プランに移行することはない
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアル期間が終了した後、自動で有料プランに移行することはありません。
そのため「解約を忘れて料金が引き落とされていた……」という心配はありませんよ。
解約の手続きは基本的に不要ですが、アカウント情報や登録したデータは残るため、全てのデータの削除を希望する場合には退会手続きを行いましょう。
なお無料トライアル期間中にソフトが気に入った場合は、途中で有料プランに移行することができますよ。
メリット4 トライアル終了後も一部の機能を無料で使える
マネーフォワード クラウド会計では、トライアル終了後も一部の機能を無料で使うことが可能です。
トライアル期間が終了すると「有料プラン未契約」の状態になりますが、個人事業主向けと法人向けのプランでは、それぞれ以下の機能を引き続き利用できます。
事業形態 | 利用できる機能 |
---|---|
個人事業主 | ・1会計年度につき50件までの仕訳登録 ・仕訳帳、総勘定元帳、補助元帳、残高試算表、決算書の閲覧とPDFの出力 ※補助元帳のPDF一括出力、各種CSVの出力、証憑(しょうひょう)添付機能、連携サービスの明細の手動取得、証憑自動取得機能は利用不可。事業所得や不動産所得を申告する場合、確定申告書と青色申告決算書(収支内訳書)のプレビュー、PDF出力、xtxファイル(電子申告書データ)の出力は利用不可 |
法人 | ・1会計年度につき50件までの仕訳登録 ・仕訳帳、総勘定元帳、補助元帳、残高試算表、決算書の閲覧とPDFの出力 ※補助元帳のPDF一括出力、各種CSVの出力、証憑添付機能、連携サービスの明細の手動取得、証憑自動取得機能は利用不可 |
無料トライアル期間が終了しても、1会計年度につき50件までの仕訳の登録や、一部の帳票の閲覧・出力などは可能ですよ。
3.マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルの始め方
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルは3STEPで簡単に始めることが可能です。
この章では、無料トライアルの始め方を分かりやすく解説します。
- STEP1 アカウントを作成する
- STEP2 事業者情報を入力する
- STEP3 無料トライアルを開始する
STEP1 アカウントを作成する
まず、マネーフォワードの公式サイトにアクセスしてアカウントを作成します。
マネーフォワード クラウド会計のアカウント作成ページは、個人事業主向けと法人向けで分かれているため、ご自身の事業形態に合ったページにアクセスしましょう。
各サイト内に表示されている「無料で使ってみる」をクリックすると、マネーフォワード IDを登録する画面が表示されます。
メールアドレスまたは、GoogleかAppleのアカウントで登録しましょう。
なおメールアドレスで登録する場合には、マネーフォワードからメールが届くため、メールを開いて確認コードをコピーします。
「確認コードを入力してください」の画面で確認コードを貼り付け、「次へ」をクリックしましょう。
「パスワードを設定してください」の画面が表示されたら、パスワードを設定し「登録を完了する」をクリックします。
STEP2 事業者情報を入力する
次に「新規事業者作成(無料)」の画面で「事業者区分」を選択し、必要な項目を入力しましょう。
入力が終わったら、画面下部の「利用規約」「個人情報の取り扱いについて」「電子決済等代行業に関する表示」を確認します。
問題がなければ「上記に同意して登録」をクリックしてくださいね。
「ご登録ありがとうございます。下記の『サービス一覧』から利用開始してください。」というメッセージが表示されたら、登録完了です。
STEP3 無料トライアルを開始する
アカウントの登録が終わったら、「1カ月無料トライアル開始」または「無料トライアルで利用する」をクリックしましょう。
内容を確認の上、「使ってみる」をクリックすると、1カ月間の無料トライアルがスタートしますよ。
なお無料トライアルを一度開始すると途中でキャンセルすることはできないため、始めるタイミングには注意しましょう。
4.マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用する際の注意点
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用するに当たり、注意点があれば先に知っておきたい方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの章では、マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルを利用する際の注意点について簡単に解説します。
- 注意点1 利用履歴がある場合は申し込みができない
- 注意点2 一部利用できない機能がある
注意点1 利用履歴がある場合は申し込みができない
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルの利用は、1事業者につき1回限りのため、利用履歴があると申し込みができません。
また過去に一度でも有料プランを契約したことがある事業者も無料トライアルの対象外となるので注意しましょう。
またメールアドレスを変えて申し込んでも、事業者情報が同じであれば無料トライアルの申し込みはできませんよ。
注意点2 一部利用できない機能がある
マネーフォワード クラウド会計の無料トライアルでは、以下のように一部利用できない機能があります。
事業形態 | 制限される機能 |
---|---|
個人事業主 | ・AI-OCRから入力の機能を使っての31件目以降のファイル添付 ・確定申告書のプレビュー機能 ・確定申告書の出力機能(PDF、xtxファイル) ・確定申告書の提出機能 ※雑所得や控除のみの確定申告の場合は利用可能 |
法人 | ・AI-OCRから入力の機能を使っての101件目以降のファイル添付 |
個人事業主向けではパーソナルプラン、法人向けではビジネスプラン相当の機能が利用できますが、レシートなどの撮影データから自動仕訳を行うAI-OCR機能の取り込み枚数や、確定申告に関連する機能が制限される点には注意しましょう。
5.まとめ
マネーフォワード クラウド会計には、1カ月の無料トライアル期間が設けられていて、費用をかけずに有料プランの基本的な機能を試すことが可能です。
なお無料トライアルの終了後に有料プランを契約する場合は、登録したデータを引き継いで利用できますよ。
トライアル期間が過ぎてしまっても自動で有料プランに移行することはないので、安心して試してみてくださいね。