スタートアップの事業を発展させるために資金調達は大変重要ですよね。
スタートアップと一口にいっても開発段階、事業の拡大段階など事業の成長フェーズが異なります。
そのため効果的に資金を調達するには、事業の成長段階の指標である「ラウンド」に合わせて適切な方法で資金を調達することが大切です。
そこで本記事ではスタートアップに適した資金調達の方法についてラウンド別に解説します。
なお切迫した状況の場合には、スピーディーかつリスクなしで利用できるファクタリングが有効です。
本記事6章では実績の高いファクタリングサービス5選をご紹介していますよ。
【おすすめのファクタリングサービス5選】
サービス名 | 入金スピード | 手数料 | 特徴 |
---|---|---|---|
最短10分 | 10% | 業界トップのスピード対応が魅力!完全オンライン&必要書類が少なく手続きが簡単 >>公式サイトはこちら |
|
最短2時間 | 1%〜 | 業界最安水準!完全オンライン対応&取引金額の上限・下限なし >>公式サイトはこちら |
|
最短即日 | 2%〜 | 最短5分で買い取り金額の提示が可能!東京近郊、大阪近郊にお住まいの方におすすめ >>公式サイトはこちら |
|
最短2時間 | 2〜12%程度 | 最短30分でスピード審査!オンライン・対面どちらでも取引可能 >>公式サイトはこちら |
|
最短3時間 | 1.5%〜 | 一般社団法人が非営利で運営!低コスト&完全オンラインで対応 >>公式サイトはこちら |
1.スタートアップの資金調達方法は主に3つ
スタートアップは短期間で多くの資金が必要となることも多いため、効率良く企業に合った資金調達の方法を知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
スタートアップの資金調達は大きく分けて以下の三つの方法があります。
【スタートアップが資金調達をする3つの方法】
方法1 アセットファイナンス
アセットファイナンスは会社もしくは経営者が持っている資産(アセット)の信用力を担保にしたり、債権を売却したりすることで資金調達する方法 です。
代表的な例としては不動産を担保とした銀行融資、売掛債権を売却するファクタリングなどがあります。
売掛債権の他にも保有資産や知的財産権などの現金化もアセットファイナンスに該当します。
- ・不動産
- ・売掛債権(請求書など)
- ・有価証券
- ・機械設備
- ・自動車
- ・過剰在庫
- ・特許、実用新案、商標、意匠
- ・保険、株式 など
アセットファイナンスのメリットとデメリットは以下のとおりです。
【アセットファイナンスのメリット・デメリット】
メリット | ・信用度が低くても資金の調達が可能 ・低コストで資金調達ができる ・返済が不要 ・財務体質の改善や経営の効率化につながる |
---|---|
デメリット | ・担保にできる、または売却できる資産がないと利用不可 ・資産の売却時に手数料がかかる可能性がある |
方法2 デットファイナンス
デットファイナンスは自社の信用力をもとにした借り入れや債権の発行といった負債によって資金を調達する方法です。
デットファイナンスには創業者自身・友人・家族の資金の活用の他、 金融機関からの融資、手形割引、社債の発行などの手段があります 。
デットファイナンスのなかでも「 日本政策金融公庫」は無担保かつ低金利の融資制度を設けているので、スタートアップの資金調達にぴったりの方法です。
なおデットファイナンスには以下のようなメリット・デメリットがあります。
【デットファイナンスのメリット・デメリット】
メリット | ・資金調達の選択肢が多い ・金利の支払いが損金計上されるため節税効果を期待できる ・高額の資金を調達しやすい ・遅れず返済することによって自社の信用力を高められる |
---|---|
デメリット | ・審査が厳しい ・資金を調達するまで時間がかかる ・返済が必要 |
方法3 エクイティファイナンス
エクイティファイナンスは自社の株式と引き換えに投資家から出資してもらうことで資金を調達する方法です。
主なエクイティファイナンスにはベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの出資、株式投資型クラウドファンディングなどがあります。
デットファイナンスのように資金を返済する必要がなく、調達した資金は自己資本に充てることができるため、財務体質の強化につながります 。
なおエクイティファイナンスのメリット・デメリットは以下のとおりです。
【エクイティファイナンスのメリット・デメリット】
メリット | ・出資金の返済義務がない ・自己資本が増強され、財務体質の強化につながる ・投資家によっては経営のアドバイスを受けられる |
---|---|
デメリット | ・株主が増えることで経営の自由度が損なわれる可能性がある ・収益に応じた配当金を支払う必要がある |
2.スタートアップの5つの資金調達ラウンド
このようにスタートアップのラウンドとは何なのか、自社がどのラウンドなのかを知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
資金調達のラウンドとは、スタートアップ企業の成長段階を資金調達の側面からフェーズごとに分けたものです。
スタートアップの資金調達ラウンドは主に以下の五つの段階に分類できます。
【スタートアップの資金調達ラウンド】
それぞれのラウンドにあった資金調達の方法は3章で解説します。
2-1.シード
シードとは種(Seed)を意味しており、起業の準備段階を指します。
主に事業計画を作成したり市場調査を行ったりしながら、提供する商品の開発やサービス体制の構築に取り組む時期といえます。
また製品・サービスのプロトタイプ(原型)を制作するのもこの段階です。
なおシードの段階でかかる主な費用は以下のとおりです。
- ・人件費
- ・製品・サービスの開発費
- ・プロトタイプ制作費
- ・市場調査の費用 など
シードでは数百万円規模の資金を調達するケースが多いといえるでしょう。
シードのスタートアップにおすすめの資金調達の方法については3-1で解説します。
2-2.アーリー
アーリーとは起業し、シードで制作した製品・サービスのプロトタイプをユーザーに提供しながら、さまざまな検証を重ねている段階です。
起業したばかりで売り上げが発生しておらず費用がかかり続けるケースも多いため、苦しい状態の時期だといえるでしょう。
アーリーでかかる主な費用は以下のとおりです。
- ・会社の設立費用
- ・商品やサービスに必要なライセンス使用料
- ・設備投資の費用
- ・人件費
- ・販売促進費
- ・製品・サービスの開発費
- ・法務・税務のコンサルティング費用 など
アーリーの段階では数千万円規模の資金の調達が必要なケースも珍しくありません。
アーリーのスタートアップにおすすめの資金調達の方法は3-2でご紹介するので参考にしてください。
2-3.シリーズA
シリーズAとはエクスパンションとも呼ばれ、事業が本格化し、アーリーで行った検証結果を踏まえて売り上げの拡大を目指す段階です。
マーケティングやブランディングによる企業の認知度を高めることによって、新規顧客の獲得を目指す時期 ともいえます。
製品やサービスの機能や性能についてブラッシュアップする頃でもあり、優秀な人材を増やしたり設備を投資したりするため、資金不足に悩まされる会社も多いといえるでしょう。
シリーズAでかかる主な費用は以下のとおりです。
- ・マーケティング・PR費用
- ・Webサイト制作費
- ・製品・サービスの開発費
- ・営業活動費
- ・メンテナンスの費用 など
シリーズAの段階では数千万〜2億円程度の資金調達が必要だといえるでしょう。
なおシリーズAのスタートアップにおすすめの資金調達の方法については、3-3でご紹介しますね。
2-4.シリーズB
シリーズBとはグロースとも呼ばれ、事業の軌道が乗り始め、売り上げや認知度が向上し経営が安定してくる段階です。
株式上場や採用活動、商品の追加開発などを行うことで、さらなる売り上げアップや新規ユーザーの獲得に取り組む時期 ともいえます。
シリーズBにかかる主な費用は以下のとおりです。
- ・優秀な人材確保のための採用活動費
- ・設備投資
- ・広告宣伝費
- ・製品・サービスの開発費
- ・株式上場のための費用 など
シリーズBでは数億円規模の資金を調達する必要があります。
シリーズBのスタートアップにおすすめの資金調達の方法は3-4をご覧ください。
2-5.シリーズC
シリーズCとは別称をレイターといい、経営が黒字で安定し、十分な利益を得ることができる状態を指します。
スタートアップの最終段階ともいえます。
シリーズCの企業のなかには 資金調達が不要になるほど収益が安定するケースもあるでしょう。
しかし新たな成長の機会を求めて新規事業や事業買収、海外進出を検討する場合は、数億円から数十億円といった大規模な資金調達が必要だといえます。
シリーズCのスタートアップに必要な費用の例は以下のとおりです。
- ・合併や買収のための費用
- ・新規事業や海外進出のための費用
- ・株式上場のために費用 など
なおシリーズCのスタートアップにおすすめの資金調達の方法は3-5で解説します。
3.【ラウンド別】スタートアップにおすすめの資金調達
事業の成長度合いに合わせて、無理のない方法で資金を調達したいところですよね。
スタートアップは事業の成長段階に応じて大きくシード、アーリー、シリーズA、シリーズB、シリーズCの五つのラウンドに分けられます。
ラウンドごとに適した資金調達の方法を選ぶことで、より合理的に事業の拡大を目指せますよ。
そこでこの章ではスタートアップにおすすめの資金調達方法を以下五つのラウンド別に解説します。
【スタートアップのラウンド別に適した資金調達の方法】
3-1.シードの資金調達
シードは準備をしている段階であり、実績がないため、銀行からの融資を受けるのは難しいといえます。
必要な資金の額が数百万円規模と他のラウンドに比べ少なめですが 、一つの手段で はなく複数の方法で調達するのが効果的です。
シードに適した具体的な資金調達の方法は以下のとおりです。
- ・日本政策金融公庫の融資(新創業融資制度や資本性ローンなど)
- ・エンジェル投資家からの出資
- ・ベンチャーキャピタルからの出資(シードラウンドに特化したもの)
- ・補助金や助成金(ものづくり補助金など)
- ・購入型クラウドファンディング
- ・自治体の制度融資 など
シードの企業に適した資金調達方法のなかでも 日本政策金融公庫は 創業者や起業家を育成したいという国の意向があるため、小規模事業者への融資を積極的に実施しています。
またIT導入補助金やものづくり補助金といった公的機関による補助金・助成金は返済の義務や株式の譲渡がないのでおすすめですよ。
ただし資金の調達までに時間がかかること、申請に期限が設けられているケースが多いことに注意しましょう。
なおエンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの出資では、資金を提供してもらえる他、経営についてのアドバイスをもらえる可能性があります。
ただし出資者が株主として経営に大きく関与する恐れがあるため、出資元は慎重に選ぶ必要があります。
3-2.アーリーの資金調達
アーリーは事業の概要が明確になっているものの事業規模が小さく、高額の資金調達を行いにくい段階です。
そのためアーリーに適した資金調達の方法はシードの場合と似ており、以下のとおりです。
- ・日本政策金融公庫の融資
- ・自治体の制度融資
- ・補助金・助成金
- ・エンジェル投資家からの出資
- ・ベンチャーキャピタルからの出資
- ・株式投資型クラウドファンディング など
日本政策金融公庫の融資や制度融資、補助金などが有効な方法であることはシードと同じです。
ベンチャーキャピタルの場合、アーリーの段階でも将来性があると判断されれば1,000万〜3,000万円程度の出資を受けられる可能性がありますよ。
また支援してもらった金額のお返しとして会社の株式を渡す株式投資型のクラウドファンディングもアーリーに適しています。
3-3.シリーズAの資金調達
シリーズAは事業が本格的に動き出した時期であり、手元の資金が少ない上多くのコストがかかるため、さらなる資金調達が必要になります。
事業が本格化しているので、ファクタリングや金融機関による融資といった方法が効果的だといえます。
シリーズAの段階のスタートアップに適した資金調達の方法は以下のとおりです。
- ・ベンチャーキャピタルからの出資
- ・ファクタリング
- ・クラウドファンディング
- ・自治体の制度融資
- ・信用保証協会の保証付き融資 など
シリーズAのラウンドに入ると事業の実績ができてくることから、融資を受けやすくなるでしょう。
特に信用保証協会の保証付き融資を利用すると、審査に通りやすいのでおすすめです。
信用保証協会の保証付き融資は信用保証制度と呼ばれており、貸主である金融機関と借主である企業の間に信用保証協会が入って、企業が返済できなくなった場合に信用保証協会が代わりに返済を行う「代位弁済」の制度 です。
信用保証制度した場合、金融機関にとっては貸し倒れのリスクが低くなるためより融資を受けやすくなります。
ただし信用保証制度は一時的に信用保証協会が代わりに返済をしてくれるものです。
代位弁済により肩代わりしてもらった後は、信用保証協会に返済を行う必要があるので注意しましょう。
なお金融機関からの融資は審査に時間を要するため、資金の調達までに時間がかかる 場合が一般的です。
早急かつ簡便に資金を調達したい場合はファクタリングを利用しましょう。
ファクタリングは代金が振り込まれる前の請求書などを提出し、売掛債権を売却して現金化する金融サービスです。
手数料がかかりますが、最短即日で資金を調達することが可能ですよ。
3-4.シリーズBの資金調達
シリーズBは市場での認知や評価を獲得し、事業の実績が積み上がっているため、多様な方法による資金調達ができる段階です。
数億円単位の資金が必要になるケースもあり、会社の信用力が高い場合は銀行からの融資が効果的な方法だといえます。
他にもシリーズBのスタートアップの資金調達として以下の方法がおすすめです。
- ・銀行の融資
- ・自治体の制度融資
- ・ベンチャーキャピタルからの出資
- ・ファクタリング
- ・ベンチャーデット など
シリーズB以降のラウンドでは資金調達の選択肢が広がり、調達額が数億円に達するケースも多いため、緻密な資金計画を立てましょう。
3-5.シリーズCの資金調達
シリーズCは事業の拡大に成功し、さらなる成長を目指して新規事業の展開を検討する段階です。
信用力や知名度が向上している状態であるため、資金調達の選択肢が豊富で、多額の資金を確保できる可能性が高いといえます。
シリーズCのスタートアップに適した資金調達の方法は以下のとおりです。
- ・銀行の融資
- ・ファクタリング
- ・ベンチャーキャピタルからの出資
- ・コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)
- ・機関投資家(証券会社・保険会社など)からの出資 など
4.スタートアップが資金調達に失敗しないための5つの注意点
このように心配している方いらっしゃるかもしれませんね。
資金調達は100%成功するわけではありません。
スタートアップが資金調達に失敗すると、事業の継続が難しくなったり、経営の自由度や会社の信用力が低下したりする恐れもあります。
以下の注意点を知っておいて損はないので確認しておきましょう。
【スタートアップが資金調達に失敗しないための注意点】
注意点1 銀行融資や助成金は時間がかかる
銀行からの融資や助成金・補助金を利用した場合、資金の調達に時間がかかる可能性が高いため注意しましょう。
銀行からの融資は審査に1〜3カ月程度、助成金は申請してから給付されるまで6カ月〜1年程度、補助金は2〜3カ月程度かかるケースが多いといえます。
また融資や助成金・補助金を受けるには、審査を通過したり決められた要件を満たす必要があったりします。
さらに助成金・補助金は既に支払っている費用の一部または全額を援助してくれる制度であるため、すぐに資金が提供されるわけではありません。
銀行からの融資や助成金・補助金による資金調達を希望する場合は、時間に余裕を持って申し込んだり、別の調達方法も準備しておいたりすることをおすすめします。
注意点2 株式を投資家に渡しすぎると経営権を失う恐れがある
ベンチャーキャピタルや株式型クラウドファンディングなど株式を渡して資金を調達する場合、株式の渡しすぎに注意しましょう。
出資者は出資金額に応じて会社の経営に関する議決権を持ちます。
多くの株式を渡し自社の株式保有率が下がった場合、経営の自由度が低下したり経営権を失ったりする可能性があります。
また株主に対して利益を配当する必要があるため、株式の譲渡については慎重に判断しましょう。
注意点3 借入金が増えると信用力が低下する可能性がある
融資などのデットファイナンスを利用して借入金(負債)が増えた場合、会社の信用力が低下してしまうので注意が必要です。
信用力が低いと、将来的に新たな融資を受けにくくなる恐れがあります。
スタートアップは状況によって返済能力が不安定になることも考えられるので、あらかじめ計画を立てて返済が遅れないように管理しましょう 。
注意点4 クラウドファンディングは希望額を調達できない恐れがある
クラウドファンディングで資金調達を行う場合、希望額を調達できないケースも想定しておくべきでしょう。
クラウドファンディングには以下の二つの実施方式があります。
- ・All or Nothing方式(成功時実施型方式)
- ・All in方式 (実施確約型方式)
二つの方式は目標金額に達しなかった場合の処理方法が異なります。
All or Nothing方式の場合、目標金額に達成しないとプロジェクト自体がキャンセルされるため、集まった支援金を全て返金しなくてはなりません 。
支援金を返金する場合は手数料が発生せず、支援者にリターン(お返しの品やサービス)を渡す必要もありませんよ。
一方All in方式の場合、目標金額に達成しなくても集まった支援金を受け取れますが、手数料が発生し、支援者にリターンを渡す必要があります。
【All or Nothing方式とAll in方式の違い】
注意点5 金融商品取引法の規制に抵触する可能性がある
スタートアップが資金調達を行う際は、「金融商品取引法」の規制に抵触しないように注意が必要です。
資金調達を行う際は金融商品取引法が適用されます。
金融商品取引法においてスタートアップが注意すべき点は、株式投資型クラウドファンディングなどによる資金調達が「開示規制違反」に該当する恐れがあることです。
株式の発行価額の総額が1億円以上であったり、50名以上の不特定多数を相手にして株式の取得勧誘を行ったりした場合、金融商品取引法2条3項の「募集」に該当するため「有価証券届出書」の提出が必要です 。
不提出のまま取引を行えば最悪の場合、開示規制違反と判断されて罰金が科せられる可能性がありますよ。
- ・調達する資金の額を1年間で1億円未満とする
- ・適格機関投資家や50人未満の投資家に対してのみ勧誘をする「私募」を行う
- ・投資家一人当たりの投資額は一つの発行会社につき年間50万円以下にする
- ・不特定多数(50人以上)の公募を行い、資金が調達できなかった場合でも、他の方法で半年以内に資金調達しない
5.リスクなしで資金を調達したい方にはファクタリングがおすすめ
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
スピーディーかつリスクを抑えて資金を得たい方にはファクタリングの利用がおすすめです。
ファクタリングは売掛債権を売却して現金化する金融サービスです。
保有する売掛債権をファクタリング業者に売却すると手数料が差し引かれ、債権の売却代金を受け取れる仕組みです。
以下の図はファクタリングの仕組みを表したものです。
【ファクタリングの仕組み】
例えば120万円の売掛債権を売却し、ファクタリング業者の設定した手数料が10%の場合、120万円の10%である12万円が手数料として引かれ、108万円の現金を調達することができます。
【ファクタリングのメリット・デメリット】
メリット | ・最短即日で資金を調達できる ・信用情報や財務情報に関係なく利用できる ・担保や保証人が不要 ・借り入れではないので、融資枠を温存できる ・「償還請求権(リコース)」がない契約がほとんど ・総資産利益率と自己資本比率の改善につながる |
---|---|
デメリット | ・手数料がかかる ・調達できる金額は最大で売却する売掛債権の額面まで |
なおファクタリングの契約方法には「二者間ファクタリング」と「三者間ファクタリング」の2種類があります。
それぞれの特徴は次のとおりです。
【二者間ファクタリングと三者間ファクタリングの特徴】
資金調達のスピード | 手数料率 | 売掛先の承認 | |
---|---|---|---|
二者間ファクタリング | 最短即日 | 三者間ファクタリングより高い | 不要 |
三者間ファクタリング | 数週間程度 | 二者間ファクタリングより低い | 必要 |
二者間ファクタリングは売掛先にファクタリングの利用を知られず、迅速に資金調達を調達できる点が大きなメリットです。
対して三者間ファクタリングは売掛先の承認が必須で、ファクタリングの利用を知られてしまいますが、手数料を抑えられるのが主なメリットといえるでしょう。
6.スタートアップにおすすめのファクタリングサービス5選
多くのファクタリングサービスが提供されているので、サービス選びに悩む方もいらっしゃるでしょう。
ファクタリングはサービスごとに手数料率や売却可能な売掛債権の金額、資金を調達できるまでのスピードなどが異なります。
そのためファクタリング利用時には「手数料を抑えたい」「早く現金が必要」などの目的に合わせてサービスを選ぶことが大切ですよ。
本章ではスタートアップにおすすめのファクタリングサービスを五つ厳選してご紹介し、それぞれの特徴をお伝えします。
まずは五つのファクタリングサービスの特徴をまとめた表をご覧ください。
【スタートアップの資金調達におすすめのファクタリングサービス5選】
※横にスクロールできます
サービス名 | 手数料 | 入金のスピード | 取引できる売掛債権の金額 | オンライン完結 |
---|---|---|---|---|
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い) | 10% | 最短10分 | 1万~100万円(初回利用時は25万円まで) | 〇 |
QuQuMo(ククモ) | 1%~ | 最短2時間 | 下限記載なし・上限なし | 〇 |
ベストファクター | 2%〜 | 最短即日 | 30万~1億円(売掛先の規模・継続的な取引年数などを考慮して1億円以上の債権を買い取ることも可能) | × |
ビートレーディング | 二者間:4~12%程度 三者間:2~9%程度 |
最短2時間 | 無制限(買い取り実績:3万~7億円) | 〇 |
日本中小企業金融サポート機構 | 1.5%~ | 最短3時間 | 記載なし | 〇 |
おすすめ1 ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)
手数料 | 10% |
---|---|
入金までのスピード | 最短10分 |
取引できる売掛債権の金額 | 1万~100万円(初回利用時は25万円まで) |
必要書類 | ・売却する請求書(支払期日が70日以内のもの) ・本人確認書類(初回利用時のみ) ・freee連携情報 |
オンライン完結 | 〇 |
運営会社 | ペイトナー株式会社(旧yup株式会社) |
ペイトナーファクタリングは最短10分という速さで売掛債権を現金化してくれるファクタリングサービスです。
手続きがオンラインで完結し、申し込みに必要な書類が少ないため、手軽に資金を調達したい方におすすめのサービスですよ。
売却できる売掛債権の金額が1万円から と少額の取引にも対応し、手数料率が10%に固定されているのもペイトナーファクタリングの特徴といえます。
なお初回に売却できる売掛債権の額面は最大で25万円なので、高額の資金を調達したい方は注意が必要です。
おすすめ2 QuQuMo
手数料 | 1%~ |
---|---|
入金までのスピード | 最短2時間 |
取引できる売掛債権の金額 | 下限記載なし・上限なし |
必要書類 | ・請求書 ・事業で使用している通帳の写し |
オンライン完結 | 〇 |
運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
QuQuMoは最短2時間で資金を調達することができるファクタリングサービスです。
全ての手続きをオンラインで行うことができ、面談が不要なので忙しい方にもおすすめのサービスですよ。
買い取りできる売掛債権の金額に上限がない ため、大口の売掛債権の売却を検討されている方でも手軽に資金を調達することが可能です。
QuQuMoの手数料は1%〜と低めですが上限の記載がない ため、試しに売掛債権を査定してもらって利用するかを判断するのも手です。
おすすめ3 ベストファクター
手数料 | 2%~ |
---|---|
入金までのスピード | 最短即日 ※非対面の場合は最短1時間 |
取引できる売掛債権の金額 | 30万~1億円(売掛先の規模・継続的な取引年数などを考慮して1億円以上の債権を買い取ることも可能) ※非対面の場合は10万〜1,000万円 |
必要書類 | 【審査時】 ・本人確認書類(免許証・パスポートなど) ・入手金の通帳(Web通帳可) ・取引先との契約関連書類(請求書・見積書・基本契約書など) 【契約時】 ・納税証明書 ・印鑑証明書 ・登記簿謄本 |
オンライン完結 | × |
運営会社 | 株式会社アレシア |
ベストファクターは最短即日で入金が可能で、平均買取率が87.8%*1 と高く、柔軟な対応をしてくれるファクタリングサービスです。
手数料が2%〜と低めで、電話なら最短5分で買い取り額を教えてもらえますよ。
三者間ファクタリングにも対応 しており、資金の調達スケジュールに余裕がある場合は二者間ファクタリングよりも手数料が低いのでおすすめです。
なおベストファクターではオンラインでの審査にも対応していますが、契約時は面談が必須です。
東京もしくは大阪の事務所に出向くか、業者に訪問してもらいましょう。
おすすめ4 ビートレーディング
手数料 | 二者間:4~12%程度 三者間:2~9%程度 |
---|---|
入金までのスピード | 最短2時間 |
取引できる売掛債権の金額 | 無制限(買い取り実績:3万~7億円) |
必要書類 | 【申し込み時】 ・債権に関する資料(請求書、注文書など) ・通帳のコピー(2カ月分) 【契約時】(書面による契約の場合) ・履行事項全部証明書(1カ月以内) ・会社と会社代表者の印鑑証明書(1カ月以内) ・実印 |
オンライン完結 | 〇 |
運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
ビートレーディングは5万8,000社以上と取引し、累計買い取り額が1,300億円を達成*2している実績豊富なファクタリングサービスです。
月間1,000件の利用実績があるので、安心して利用できるサービスといえます。
ビートレーディングは申し込みから契約までの手続きはオンラインで完結し、最短2時間で売掛債権を現金化できます。
取引可能な売掛債権の金額が無制限なので、手早く大口の売掛債権を売却したい方におすすめですよ。
なお必要な書類は売掛債権と通帳のコピーの2点のみです。
契約をオンラインで行えば追加で提出する書類がないので 、準備する時間が短いのはうれしいポイントだといえるでしょう。
おすすめ5 日本中小企業金融サポート機構
手数料 | 1.5%~ |
---|---|
入金までのスピード | 最短3時間 |
取引できる売掛債権の金額 | 記載なし |
必要書類 | ・売掛先の入金が分かる通帳のコピー(3カ月分) ・売掛先の発生が分かる請求書や契約書 ・代表者の身分証明書 |
オンライン完結 | 〇 |
運営会社 | 一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構 |
日本中小企業金融サポート機構は最短3時間で幅広い額面の売掛債権を現金化できるファクタリングサービスを提供する経営革新等支援機関です。
日本中小企業金融サポート機構は手数料が1.5%〜と低く、買い取り可能な売掛債権の金額に制限がないのが特徴です。
またクラウドファンディングやリースバック、助成金・補助金、融資といったファクタリング以外の資金調達に関するサポートも提供 しています。
国が認定した経営支援機関なので、経営に関することも安心して相談できるといえるでしょう。
7.まとめ
スタートアップが事業を成長させるために、資金調達は欠かせません。
スタートアップには成長段階に応じた資金調達のラウンドがあります。
ラウンドによって適した資金調達の方法が異なるので、会社のラウンドを把握した上で適切な手段を探しましょう。
金融機関からの融資や投資家からの出資、ベンチャーキャピタル、クラウドファンディングなど資金調達の方法はさまざまです。
なおリスクなしでスピーディーに資金を調達したいスタートアップの企業にはファクタリングが向いています。
ファクタリングは入金前の請求書などを提出し、売掛債権を売却して最短即日に資金調達できる方法です。
借り入れではないため審査対象が自社ではなく売掛先であり、社会的信用力がまだ低いスタートアップでも利用しやすいといえますよ。
【おすすめのファクタリングサービス5選】
サービス名 | 入金スピード | 手数料 | 特徴 |
---|---|---|---|
最短10分 | 10% | 業界トップのスピード対応が魅力!完全オンライン&必要書類が少なく手続きが簡単 >>公式サイトはこちら |
|
最短2時間 | 1%〜 | 業界最安水準!完全オンライン対応&取引金額の上限・下限なし >>公式サイトはこちら |
|
最短即日 | 2%〜 | 最短5分で買い取り金額の提示が可能!東京近郊、大阪近郊にお住まいの方におすすめ >>公式サイトはこちら |
|
最短2時間 | 2〜12%程度 | 最短30分でスピード審査!オンライン・対面どちらでも取引可能 >>公式サイトはこちら |
|
最短3時間 | 1.5%〜 | 一般社団法人が非営利で運営!低コスト&完全オンラインで対応 >>公式サイトはこちら |