【税理士監修】freeeと弥生を全5項目で徹底比較!導入するならどっち?

freee弥生会計、どっちを導入したらいいんだろう……。
freee弥生会計は何が違うんだろう?

個人事業主や、法人の経理を担当していて、freee弥生会計のどちらを導入するかで悩んでいるという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

二つのソフトについて自分で比較して違いを確かめるのは難しいですよね。

この記事ではfreee弥生会計を全5項目で徹底的に比較していきます。

【比較項目】
  • (1)価格
  • (2)機能
  • (3)実績
  • (4)無料試用期間
  • (5)サポート
税理士
それぞれの項目を詳しく比較しているので、ぜひソフト選びの参考にしてくださいね。

この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
税理士・公認会計士・行政書士・登録政治資金監査人・ファイナンシャルプランナー。富裕層の資産税コンサルティングに強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。 相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスの年間1,700件以上(累計9,000件以上)を取り扱う。相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策、相続税還付業務等を行う。 資産税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。
税理士法人チェスターは、グループ総勢200名以上の税理士事務所です
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1.【個人事業主編】freeeと弥生を全5項目で徹底比較!

個人事業主向けの会計ソフトは、白色申告と青色申告のどちらを行うかによってサービスが異なる場合があります

「白色申告と青色申告って何が違うの?」

と気になった方もいらっしゃるかもしれませんね。

青色申告では白色申告に比べて手続きが複雑な分、税金の控除を受けられたり赤字を繰り越せたりといった白色申告にはないメリットを受けられます。

一方、白色申告をする場合は事前申告の必要はなく、単式簿記で記帳を行います。

ただし青色申告を行うには税務署に事前に申告をする必要があり、複式簿記で記帳しなければなりません

青色申告と白色申告の違い

白色申告と青色申告についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

弥生が個人事業主向けに用意している会計ソフトには「やよいの白色申告オンライン」と「やよいの青色申告オンライン」があります。

白色申告をしたい方は「やよいの白色申告オンライン」、青色申告をしたい方は「やよいの青色申告オンライン」を選びましょう。

freeeは白色申告と青色申告のどちらにも対応しています。

freee やよいの白色申告・青色申告オンライン
価格 年間11,760円(税抜)〜 白色申告;無料〜16,800円(税抜)
青色申告:無料~24,000円(税抜)
機能 確定申告書類をスマホで作成できる
実績 25年連続売上実績No. 1
無料試用期間 30日間 1年間(やよいの白色申告オンラインやよいの青色申告オンラインセルフプラン)
サポート チャット・メール 電話・メール・チャット(やよいの青色申告オンラインベーシックプラン)

(1)価格

会計ソフトを導入するにあたって、まず気になるのは費用ですよね。

freeeでもっとも安いスターターコースを1年使用する場合は年間11,760円(税抜)、スタンダードプランでは年間23,760円(税抜)かかります。

会計freeeの料金表

一方、やよいの白色申告オンラインには全ての機能が永久に無料で使えるフリープランがあります。

やよいの白色申告オンライン料金表

やよいの青色申告オンラインでは1年間全ての機能が無料で使用でき、次年度からは年間8,800円(税抜)かかります。

やよいの青色申告オンライン料金表
freeeのスターターコースを2年使用したとして、11,760×2=23,520円……。やよいの青色申告オンラインは初年度無料だから、2年使ったとしても8,800円……。
freeeを導入するよりもやよいの白色申告オンライン、青色申告オンラインを導入する方がかなり安く済むということが分かりますね。

(2)機能

やよいの白色申告オンラインやよいの青色申告オンラインfreeeの機能には以下のような違いがあります。

【弥生会計の確定申告ソフトとfreeeの違い】
  • ・クレジットカードや銀行口座と連携する際にfreeeは直接連携できるが、やよいの確定申告オンラインの場合は外部サービスを別途で利用する必要がある。
  • freeeは請求書作成機能を無料で利用できるが、弥生の場合はインストール型ソフトを購入するか外部サービスを利用する必要がある。

また、freeeの強みはスマホアプリの機能が充実していることです。

「○」か「✕」の質問に答えるだけで確定申告書を作成することができるのです。

直感的に操作できるので初心者の方でも簡単に利用できますね。

税理士
いずれのサービスもスマホだけで確定申告を済ませられます。

(3)実績

多くの人に使用されているソフトはそれだけ信頼性が高いと考えられますよね。

やよいの確定申告オンライン確定申告ソフト部門で25年連続売上ナンバーワンの実績を誇っています。

2020年4月に行われたクラウド会計ソフトの利用状況調査(MM総研)「クラウド会計ソフトの利用状況調査」では個人事業主が使用している会計ソフトのうち56%を弥生が占めているという結果になりました。

freeeは21%で次点となっています。

初心者だから、皆が使っている人気があるソフトを使いたいなあ……。
個人事業主が使用しているソフトの過半数を占めているなら安心できそう。

(4)無料試用期間

多くの会計ソフトがソフトの機能を無料で使うことができる試用期間を設けています。

やよいの青色申告オンラインはなんと1年間無料で全ての機能を使うことができます

一方、freeeの無料お試し期間は最大30日間です。

やよいの青色申告オンラインなら1年間も無料で使えるんですね。
税理士
使い心地を知るには十分な期間ですよね。まずはどちらも試してみて、どちらが自分に合ったソフトかを確かめるのも良いでしょう。

(5)サポート

どんなに優秀なソフトであっても、分からないことがあったときにサポートを受けられなければ途方に暮れてしまいますよね。

特に会計ソフトの利用に慣れていないうちは、手厚いサポート体制を準備しているソフトを利用したいものです。

やよいの白色申告オンラインでは年額4,600円(税抜)、やよいの青色申告オンラインでは年間6,900円(税抜)のベーシックプランから電話・メール・チャットサポートを受けることができます。

弥生のカスタマーセンターは業界最大の規模を誇ります。

freeeでは、全てのプランでメール・チャットサポートを受けることができます。

ただし、電話サポートが必要な場合は年間39,800円(税抜)のプレミアムプランに加入しなければなりません。

やよいの確定申告オンラインならリーズナブルな価格で手厚いサポートを利用できるんですね。
税理士
ただし、無料のプランではメール・チャットのサポートも受けられないということには注意してください。

2.【法人編】freeeと弥生を全5項目で徹底比較!

freeeの法人向けソフトには20名以下の法人用、20名以上の法人用の2種類があります。

法人向けfreee

今回は20名以下の法人用のソフトを見ていきます。

また弥生が法人に向けて提供しているソフトは「弥生会計 オンライン」です。

はじめに5項目の比較を表にすると以下のようになります。

freee 弥生会計 オンライン
価格 年間23,760円(税抜)〜 初年度無料〜(次年度26,000円(税抜))
機能 豊富
実績 法人ではトップシェア
無料トライアル期間 30日間 1年間
サポート 電話・チャット・メール 電話・メール・チャット(無料試用期間でも最初2カ月は利用可能)

(1)価格

法人向けfreee弥生会計 オンラインを1年利用した際の価格を比較してみましょう。

freee最小限の機能を備えたミニマムプランを1年使用した場合23,760円(税抜)、ベーシックプランでは47,760円(税抜)かかります。

法人向けfreee料金表

弥生会計 オンラインセルフプランでは全ての機能が1年間無料で使えますが、次年度からは26,000円、ベーシックプランの場合35,200円がかかります。

弥生会計料金プラン
年額はfreeeの方が安いけど、弥生会計 オンラインは最大1年間無料で使えるんですね……。どっちがいいんだろう?
税理士
もちろん、値段だけで決めることはできません。freeeにも30日間の無料試用期間があるので、まずはどちらがご自分の会社に合っているかを確かめてみましょう。

(2)機能

弥生会計 オンラインfreeeの機能には以下のような違いがあります。

【弥生会計 オンラインと法人向けfreeeの機能の違い】

また、freeeの強みはスマホアプリの内容が充実していることです。

スマホアプリを活用すれば、出先でも空いた時間を利用して会計処理を行うことができます。

機能は全体的にfreeeの方が充実していそうですね。
税理士
確かにそうですね。しかし、本当に必要な機能かどうかを見極める必要があるでしょう。そのためには無料試用期間を利用するのがおすすめですよ。

(3)実績

多くの人が利用している会計ソフトはそれだけ扱いやすく、初心者でも安心して使えるといえます。

2017年に行われた「クラウド会計ソフトの法人導入実態調査」ではfreeeが32%でトップのシェアを占めています。

弥生会計 オンラインは15%で3番目です。

法人ではfreeeがもっとも選ばれているんですね。
税理士
豊富な機能や操作の手軽さ、手頃な価格がfreeeが選ばれる理由でしょう。

(4)無料試用期間

たとえ機能が豊富であったり導入コストがお手頃であったりしても、会社の実態に合っていないソフトを導入したのでは意味がないですよね。

まずは無料試用期間でソフトの使い心地を実感してみましょう。

弥生会計 オンライン全ての機能を一年間無料で使用できるセルフプランを設けています。

freeeでは全てのプランを30日間無料で試すことができます。

弥生会計 オンラインは1年も無料で使用できるなんて、助かるなあ。
税理士
最初の2カ月は電話・メールサポートも利用できますよ。サポート体制については次に詳しく解説します。

(5)サポート

法人の経理を担当する方が会計の知識に自信がない場合は、サポート体制の手厚さも重視すべきポイントです。

弥生会計 オンラインでは年額35,200円(税抜)のベーシックプランで電話・メール・チャットサポートを利用できます。

弥生は業界最大規模のサポート体制が強みです。

セルフプランの無料期間でも最大2カ月は電話・メールサポートが利用できるという初期サポートが保証されているのが嬉しいですね。

freeeでは年額23,760円(税抜)のミニマムプランでメール・チャットサポートが、年額47,760円(税抜)のベーシックプランで電話サポートが受けられます。

弥生会計 オンラインだと、無料期間でも電話サポートが受けられるのは助かるなあ……。
税理士
サポート機能は2カ月を過ぎるとなくなってしまうので注意が必要です。必要があれば有料プランへの切り替えも検討しましょう。

3.まとめ

この記事では(1)価格(2)機能(3)実績(4)無料試用期間(5)サポートという5項目で弥生会計 オンラインfreee弥生会計を詳しく比較しました。

個人事業主の方については、やよいの白色申告オンラインやよいの青色申告オンラインを導入した方がfreeeを導入するよりもかなりコストが抑えられます。

やよいの白色申告オンラインやよいの青色申告オンラインは個人事業主のなかでトップのシェアを誇り、サポート体制も申し分ありません。

ただし出張が多いなどの理由で会計処理にまとまった時間が取れないため、スマホアプリの機能を重視したいという場合はfreeeの導入がおすすめです。

法人の場合はfreeeがトップのシェアを誇り、機能もより充実しています。

しかし、サポート体制やコストの面では弥生会計 オンラインを導入した方が良い場合もあります。

税理士
どちらのソフトにもメリットがあるため、自分や会社の実態に即したソフトを選ぶようにしてくださいね。