ファクタリングが気になるけれど仕組みが良く分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ファクタリングとは未入金の売掛債権を買い取ってくれるサービスです。
お金を借りる「融資」とは異なり、負債を増やさずに資金調達を行うことができます。
そのため使い方によっては資金繰りが厳しいときの心強い味方になるでしょう。
この記事ではファクタリングの基本的な仕組みから、注意するポイントや利用方法まで、図解で分かりやすく解説していきます。
おすすめの優良ファクタリング業者は以下のとおりです。
サービス名 | 個人利用 | 即日対応 | 特長 |
---|---|---|---|
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福留 正明
1.ファクタリングとは?
このように疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
耳慣れない言葉だと少し身構えてしまいますよね。
ファクタリングとは、簡単にいえば「売掛債権」を買い取って現金化してくれるサービスのことです。
債権者(利用者)が保有する売掛債権をファクタリング会社が売掛金の回収前に買い取り、その管理や回収リスクを請け負ってくれます。
その対価として、売掛債権の額面から一定の手数料が差し引かれます。

お金を借りる融資とは異なり、審査の際には利用者ではなく売掛金を支払う予定の取引先(売掛先)の信頼性がポイントになるといわれている資金調達方法です。
融資では借りたお金とともに利子を返済することになりますが、ファクタリングの場合は請求書の額面から手数料を差し引かれた金額を受け取ることで完結します。
また、サービスによっては法人だけでなく個人事業主でも利用することができます。
2.ファクタリングの種類と仕組み
ファクタリングは大きく「買取型」と「保証型」に分けられます。
というのが気になる点ですよね。
単に「ファクタリング」という場合、一般的には買取型のことを指しています。
資金調達に使われるのも多くは買取型ファクタリングです。
すぐに資金調達をしたい場合は買取型ファクタリングを選びましょう。
ただし状況によっては保証型ファクタリングを利用した方が良いケースもあります。
ここからは、買取型ファクタリングや保証型ファクタリング、またはその他の種類のファクタリングについて詳しくご説明します。
- (1)買取型ファクタリング
- (2)保証型ファクタリング
- (3)医療ファクタリング
- (4)国際ファクタリング
- (5)一括ファクタリング
2-1.買取型ファクタリング
一般的に「ファクタリング」というときは買取型のことを指します。
入金期日がまだ来ない請求書を先に現金化できるのが買取型ファクタリングです。
買取型のファクタリングでは、ファクタリング会社から売掛債券の購入代金として請求書の額面から手数料を差し引いた残りの金額が支払われます。
サービスの利用者は後日、取引先(売掛先)から入金された売掛金をファクタリング会社に支払えば取引は終了です。
なお、買取型ファクタリングはさらに「二者間ファクタリング」と「三者間ファクタリング」に分けられます。
2-1-1.二者間ファクタリング
「資金繰りがうまくいっていない、急に現金を調達する必要がある……。」
そんな事実はできれば取引先(売掛先)には知られたくないものですよね。
多くの場合、二者間ファクタリングなら取引先(売掛先)に知られることなく利用することができます。

二者間ファクタリングでは文字どおり、サービスの利用者である売掛債権を売る側と、サービスの提供者であるファクタリング会社の二者間でのみやりとりを行います。
そのため取引先(売掛先)には通知する義務がありません。
また利用に当たって取引先(売掛先)からの承認を得る必要がないため、次に説明する三者間ファクタリングよりもスピーディーに売掛債権を現金化できるといわれています。
2-1-2.三者間ファクタリング
三者間ファクタリングでは、取引先(売掛先)に売掛債権を売却することを通知し承諾を得なければなりません。

その代わり二者間ファクタリングよりも手数料率が低く設定されています。
一方でファクタリング会社だけでなく、取引先(売掛先)とのやりとりも必要になってしまうため、二社間ファクタリングよりも現金化までに時間がかかるといわれています。
2-2.保証型ファクタリング
保証型のファクタリングはいわば保険のようなものだといえるでしょう。
保証型ファクタリングの場合は期日を過ぎても取引先(売掛先)から入金がなく未払いが発生した場合にファクタリング会社からお金が支払われます。

取引先(売掛先)が何らかの理由で売掛金を払えなくなった際に、あらかじめ契約していたファクタリング会社が手数料を差し引いた代金を支払ってくれます。
保証型では入金期日を過ぎてからしか現金をもらうことができないため、「今すぐ現金が必要!」というときには向いていませんが、万一取引先(売掛先)からの入金が遅れてしまうと事業にダメージがある、という場合には便利なサービスだといえます。
2-3.医療ファクタリング
医療ファクタリングは社会保険や国民健康保険から医療機関に支払われる診療報酬(レセプト報酬)の債権をファクタリング会社が買い取るサービスのことです。
「診療報酬債権ファクタリング」と呼ばれることもあります。

一般的に医療機関では診療を行った患者から医療費の自己負担分を受け取り、残りの費用は社保や国保などに請求して数カ月先に振り込まれることになります。
しかし医療ファクタリングを利用すれば、振り込みまでの期間を待たずに診療報酬債権を現金化できます。
医療ファクタリングは「医療機関」「ファクタリング会社」「社保または国保」でやりとりする三者間ファクタリングであり、一般的な三者間ファンタリングよりも信頼度は高く、手数料が低く設定されているのが特徴です。
2-4.国際ファクタリング
国際ファクタリングは、輸出取引における代金の回収を確実なものにするためのファクタリングです。
輸出先からの代金の不払いがあった際に、その代金から手数料を差し引いた金額をファクタリング会社が支払うというもので、保証型ファクタリングの一種ともいえます。

「日本の輸出業者」「海外の輸入会社」「日本のファクタリング会社」「海外のファクタリング会社」の四者間で行われるのが特徴で、従来の銀行を通した信用状取引に比べて手続きが簡略化でき、決済も迅速に行われます。
2-5.一括ファクタリング
一括ファクタリングは、民間のファクタリング会社ではなく銀行などの金融機関が行っているサービスです。
一般的なファクタリングサービスと違い、金融機関が売掛債権を一括で買い取って債権者の口座に代金を振り込みます。
従来の「手形取引」の代わりに使われるケースが多くなっており、債務者・債権者・金融機関の三者間で行われます。

現在は、売掛債権を電子化した「でんさい」を用いたファクタリングが主流となりつつあります。
売上債権をいち早く現金化したいときに利用でき、手形の発行や管理などにかかっていた事務手続きも印紙代も不要で、手形を利用した取引よりもスピーディーなのが特徴です。
2-6.「給与ファクタリング」には注意
「給与ファクタリング」は、企業の資金調達手段の一つであるファクタリングの仕組みを利用して、個人の給与を債権とみなし事前に買い取って現金化するという個人向けファクタリングです。

「できれば借金はしたくないけどすぐに現金が必要……。」
そんな方にとって、給与を買い取るというサービスは興味を引くかもしれませんが、実際にはトラブルに巻き込まれるケースが少なくありません。
通常のファクタリングは貸金業とは異なりますが、給与ファクタリングのサービス提供は貸金業に該当します。
貸金業を行うには貸金業登録を受ける義務がありますが、なかには登録を受けずにサービス提供を行う違法業者も存在します。
こういった違法業者を利用してしまうと、結果的には高額な手数料を支払わされることになるので注意が必要です。
その他にも、大声でどう喝されたり、勤務先への連絡といった違法な取り立ての被害を受けたりする恐れもあります。
3.ファクタリングの手数料率の相場は?
という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
多くの場合ファクタリングの手数料率は「売掛債権の〇%」という形で提示されています。
実際に売掛債権を売却する際の手数料率は売掛金の金額や状況に応じて変動するため、実際にかかる手数料は審査後に決定します。
ファクタリングの手数料率が決まるポイントは主に以下の4点だといわれています。
- ・売掛先の信用力
- ・初回利用か2回目以降か
- ・売掛金の金額
- ・債権譲渡登記をするかどうか
また、二者間ファクタリングか三者間ファクタリングかによっても手数料率は異なります。
二者間ファクタリング | 10〜20%程度 |
---|---|
三者間ファクタリング | 3〜5%程度 |
手数料の幅はファクタリング会社ごとに設定されているため、実際にシミュレーションを行う際は公式サイトに記載されている手数料の目安を参考にしましょう。
ちなみに、手数料以外にもこのような費用がかかる場合があるため、事前にしっかりとチェックしておいてくださいね。
- ・審査手数料、事務手数料など……5,000円前後
- ・印紙税……紙の契約書を交わす場合、契約金額に応じて
- ・登記費用……債券譲渡登記を行う場合のみ、5万〜8万円
- ・担当者の出張費用……必要に応じて
4.ファクタリングのメリット
このように疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ファクタリングと融資、どちらが良いとは一概にはいえませんが、ファクタリングには融資にはない大きなメリットがあるのも事実です。
ここでは買取型ファクタリングのメリットについてお伝えしましょう。
- メリット1 売掛金の入金期日前に現金が手に入る
- メリット2 融資が受けられなくても利用できる可能性がある
- メリット3 最短即日で現金を手にできる
メリット1 売掛金の入金期日前に現金が手に入る
ファクタリングの大きなメリットとしてはまず、売掛金の入金期日より早く現金を手に入れられる点が挙げられます。
「売掛金が支払われるまでまだ時間がかかるのに、現金がどうしても入り用になってしまった……」
このように困ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
売掛金が入ってきさえすれば解決する問題のために借金をするのはできれば避けたいですよね。
そんなときにぴったりなのがファクタリングです。
手数料は差し引かれますが、売掛債権を売却することですぐに現金を手に入れられます。
メリット2 融資が受けられなくても利用できる可能性がある
「資金繰りが悪く銀行の融資が下りなかった……」
このような事態でも、ファクタリングであれば利用できる可能性があります。
ファクタリングの場合、審査において重視されるのは売却する売掛債権の取引先(売掛先)の信頼性です。
売掛金が入ればファクタリング業者はお金を回収することができるので、取引先(売掛先)の信頼性があれば債権の売却は可能だと考えられます。
融資を受けられず困っているという方は、ファクタリングの利用を検討してみるのが良いでしょう。
メリット3 最短即日で現金を手にできる
さらにファクタリングには他の資金調達方法に比べ迅速に現金を手にできるというメリットもあります。
「急に現金が入り用になってしまった」
という場合にぴったりだといえるでしょう。
融資を申し込む場合には書類を用意したり、担当者との面談を受けたりと準備に時間や手間がかかってしまいますが、一般的にファクタリングの申し込みから現金を手にできるまではたった数日しかかからず、なかには売掛債権の即日現金化をうたっているところもあります。
ファクタリングでは面倒な準備は必要ありません。
未入金の請求書とともにいくつかの書類をデータで送るだけで審査が完了し、その日のうちに口座にお金を入金してもらえるケースもあるのです。
いざというときの心強い味方になってくれそうですよね。
5.ファクタリングを利用する際の注意点
このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ファクタリングは便利なサービスですが、気を付けるべき点もいくつかあります。
ここではファクタリングを安心して活用するための注意点をご説明しましょう。
- 注意点1 手数料を事前に確認する
- 注意点2 入金期日を過ぎると買取不可
- 注意点3 業者選びは慎重に行う
- 注意点4 対面での契約が必要か確認する
注意点1 手数料を事前に確認する
ファクタリングを利用すれば入金前に売掛債権に応じた額の現金を得ることができますが、受け取れるのは売掛債権そのままの額ではなく、利用する業者への手数料が差し引かれた額です。
ファクタリング会社の手数料によって、自分の手元に入るお金が大きく変わるといえます。
手数料についてはファクタリング会社の公式サイトに記載されていますので、必ず事前に確認しておきましょう。
また、手数料の計算ができるシミュレーターが設置されている場合は、ぜひそちらも活用してください。
注意点2 入金期日を過ぎると買取不可
ファクタリングは、取引先(売掛先)からの入金が見込めることが前提のサービスです。
そのため入金期日が過ぎた売掛債権を買い取ってもらうことはできません。
取引先(売掛先)から入金があるか不安、という場合には事前に保証型のファクタリングを利用することを検討しましょう。
注意点3 業者選びは慎重に行う
ファクタリングというサービス自体は、怪しいものではありません。
しかし、
「急いで現金を用意しなくちゃ……!」
という事業者の弱みに付け入って詐欺をはたらく違法業者もなかには存在しているので、そのような業者にだまされないよう注意する必要があります。
実際、「ファクタリング会社である」と銘打ちながらも、実態が高金利での貸し付けであったために業者が逮捕されたケースも存在します。
ファクタリングは貸付ではなく、売掛債権の譲渡(売却)に当たります。
「利息」や「担保」といった概念は、ものを売り買いするときには出てこない考え方ですよね。
このような考え方を突然提示してくる業者はファクタリング会社を装った違法業者の可能性があるので注意しましょう。
注意点4 対面での契約が必要か確認する
ファクタリング会社によって、契約の手続き方法もさまざまです。
オンライン契約のみを提供しているところもあれば、オンラインと対面の両方に対応しているところもありますし、パソコンに不慣れな方向けに郵送でも対応しているところもあります。
もし遠方の会社が提供する対面の契約が必要なサービスに申し込んだ場合、わざわざ自分から遠方へ出向くか、会社の方に来てもらわなければなりません。
たとえ会社の方が来てくれたとしても、出張費が必要になってしまいます。
6.ファクタリングを利用した方が良い場合とは?
ファクタリングは迅速な現金化と審査の通りやすさが利点ですが、
「どういうケースでファクタリングを利用するべきなんだろう?」
と具体的な状況を知りたいという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここではファクタリングの利用をおすすめできる3つのケースをご紹介します。
ケース1 一時的な資金不足のとき
ファクタリングの一番のメリットが生かされるのは、資金繰りにスピード対応が求められるときです。
たとえば人件費や設備の修繕費、経費の一時立て替えなどの理由で資金不足に陥り、すぐにまとまった現金が必要になったとします。
一時的な資金ショートを防ごうと慌てて銀行からの融資を申し込んでも、実際に現金が入るまで長い時間がかかってしまうことが少なくありません。
そんなときは、わざわざ借り入れを行うよりもファクタリングを利用して現金化した方が効率的に資金を用意できます。
手続きが簡易的で、必要書類を用意すればオンラインで簡単に申し込めるのも、急ぎの際には好都合でしょう。
ケース2 先行投資するとき
新規の案件などでまとまった資金が必要になったときや、急きょ備品購入や仕入れ費用が必要になったときにも、ファクタリングは最適です。
自社のビジネス拡充や売り上げ拡大のため急きょ目の前に訪れたチャンスをつかもうと思うと、資金調達にもスピード感が求められます。
銀行の融資を利用するという方法もありますが、融資では審査が慎重に行われることから、申し込みから実行まで2週間から1カ月程度かかることもあるのです。
また、せっかく大量の書類を準備して申し込んだのにあっさり審査に落ちてしまった、ということもあり得ます。
その点ファクタリングであれば申し込みも簡単で、早ければその日のうちに結果が分かり現金を準備することも可能です。
先行投資によって売り上げが出ることが分かっている状況であればなおさら、手数料がかかるデメリットを考慮しても積極的に活用していくと良いでしょう。
ケース3 他に資金調達方法がないとき
ファクタリング以外に資金を調達する手段が見つからない場合も利用するメリットがあります。
特に急かされない資金調達であっても、「会社の業績が悪くて金融機関からの融資が受けられない」「保証人や担保が用意できない」というケースもあるでしょう。
ファクタリングで行われる審査は、自社の経営状態ではなく売掛先の経営状態や信用状況などで判断されます。
また売掛債権を売却することで、売掛先の倒産などによる売掛金の未収というリスクも回避できます。
取引先に知られることなく、また自社の負債を増やすことなく資金を調達できるファクタリングは、経営状態の安定していない会社にとっても有効な手段です。
7.ファクタリング利用の流れ
このように気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ファクタリングは手軽に利用できるのもメリットの一つです。
ここではファクタリング利用の流れをご説明しましょう。

STEP1 利用するファクタリングサービスを選ぶ
まずは利用するファクタリングサービスを決めます。

売掛債権の額面や売掛先の信用度などの観点から、売却する売掛債権によって手数料率は異なります。
そのためどのサービスが手数料率が低いと一概にいうことはできませんが、手数料率は要チェックです。
手数料率の上限として示されている数字が小さい、業界最低水準などとうたわれているサービスであれば、手数料率が低いと考えられますよね。
またどれくらいの額面の売掛債権を買い取りの対象としているかはファクタリングサービスによって異なります。
売却したい債権の額面がそのファクタリングサービスの買い取りの対象となるかチェックしておく必要があります。
さらに売掛債権の現金化を急ぐという方は契約方法も確認しておきましょう。
ファクタリングサービスによって契約までの手順はやや異なり、場合によっては対面での契約が必要となるケースがあります。
地方に住んでいる、ファクタリング会社に足を運ぶ暇がない、という方はオンラインで手続きが完結するサービスを選ぶ必要があるといえますね。
現金化を急いでいる場合には入金までにどれだけの時間がかかるのかも要チェックです。
金融庁の認可を受けた「登録貸金業者」ではない業者が貸付を行うのは違法行為です。ファクタリング取引はあくまで売却債権の譲渡(売却)であり、貸し付けではないため利子や担保といった概念は存在しません。
STEP2 必要書類を用意する
利用するサービスが決まったら、手続きに必要な書類を用意しましょう。
必要書類はサービスによって異なるので必ず公式サイトの確認が必要です。
参考までに、ここではおすすめの3サービスの利用時に必要となる書類をご紹介します。
サービス名 | 必要書類 | |
---|---|---|
OLTA | ・本人確認書類 ・前年度の確定申告書B ・入出金明細(保有する全銀行口座の入出金明細直近7カ月分) ・売却予定の債権の請求書 |
|
ベストファクター | ・身分証明書 ・売却予定の債権の請求書 ・入出金の通帳(WEB通帳可) ・見積書 |
|
ビートレーディング | ・申込書 ・通帳のコピー ・成因証書(売却予定の債権の請求書や注文書など) |
OLTAでは前年度の確定申告書Bが必要となるのに対して、ベストファクターやビートレーディングでは不要です。
書類を用意する手間を省きたいという方は必要書類が少ないサービスに申し込んでみるのも良いかもしれませんね。
STEP3 査定・審査を申し込む
必要書類が揃ったら査定や審査の申し込みを行いましょう。
査定や審査では、その売掛債権がそもそも買取の対象となるか、手数料率がいくらになるのかが判断されます。
ファクタリングサービスを利用して売掛債権を売却すると、利用者には売却代金として売掛債権の額面から手数料が差し引かれたお金が支払われます。
この手数料は売掛債権の額や債務者(売掛先)の規模など状況によって異なります。
そこでまず利用者は売掛債権の請求書などを先にファクタリング会社に提出し、ファクタリング会社はその債権の買い取りが可能なのか、いくらで買い取れるのか(手数料率は何パーセントになるのか)を提示する必要があるのです。
ファクタリング会社が提示した手数料に納得がいったら、契約に進みます。
「思ったより手数料が取られてしまうから売るのをやめようかな……」
と思い直すこともできるのですね。
査定や審査の申し込み方法はサービスによって異なります。
電話申し込みが中心のサービスからWebでの申し込みが中心のサービス、LINEからでも申し込めるサービスまでさまざまです。
ここでは、OLTA、ベストファクター、ビートレーディングの申し込み方法をご紹介しましょう。
サービス名 | 申し込み方法 |
---|---|
OLTA | ・サイト上から申し込み |
ベストファクター | ・サイト上からの申し込み ・電話での問い合わせ |
ビートレーディング | ・サイト上からの申し込み ・電話での問い合わせ |
サービスによってはサイト上で簡易な査定が行える場合もあるので活用してみると良いでしょう。
STEP4 契約
審査や査定の結果に納得がいったら、契約に進みます。
サービスによっては対面での契約が必須となるためファクタリング会社に足を運んだり、担当者に出張できてもらったりする必要があります。
対面での契約に時間を割けないという方は申し込み時にオンラインや郵送での契約が可能なサービスを選んでおくと良いでしょう。
なお、契約時に必要となる書類はサービスによって異なります。
STEP5 入金
契約が完了したら、ファクタリング会社から売掛債権の売却代金が入金されます。
口座への振り込みが一般的です。
状況によって入金までにかかる時間は異なりますが、申し込みから即日振り込みをうたっているサービスもありますよ。
8.優良なファクタリング会社を選ぶ3つのポイント
このように不安に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、悪質業者と優良業者を見分けるためのポイントをお伝えしましょう。
ポイント1 手数料率が明確に提示されている
ファクタリングでは、売却する売掛債権の○%という形で手数料が発生します。
サイトに手数料率が明示されているサービスを選ぶようにしましょう。
手数料率は売掛債権の額面や事業者の経営状況などによって変化しますが、信頼のおけるサービスであれば○%〜○%と手数料率の目安が記載されています。
またサービスによってはサイト上でどれくらいの手数料がかかるのか計算できるシミュレーターが設置されていますよ。
どれくらいの手数料が発生するのか、事前に分かるサービスなら安心して利用できますよね。
ポイント2 償還請求権なし(ノンリコース)
ファクタリングを利用する際は「償還請求権なし(ノンリコース)」と明示されているかも要チェックです。
と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。
ファクタリングにおいては、ファクタリング会社が償還請求権を持っていると支払い義務を負う取引先(売掛先)からの入金がなかった場合に売掛債権を売却した利用者がお金を支払わなければならなくなってしまいます。

しかしファクタリング会社が償還請求権を持たない場合には、売掛金の入金がなければその分を利用者が補填(ほてん)する必要はありません。
二者間ファクタリングにおいては、償還請求権がない(ノンリコース)であることが一般的です。
契約の前に必ず確認しておきましょう。
ポイント3 運営企業の信頼性が高い
運営会社が上場企業である、またはサイト上に取引先(売掛先)や社員の顔・名前などを掲載しているなど、運営会社の信頼性が高いことも重要なポイントです。
ファクタリング会社の実態が分からず、どのような運営を行なっているかも把握できないというのは不安ですよね。
上場企業であれば、それほどの信用と実績のある会社だということが分かります。
あるいは、サイト内で社員の顔や名前が出ているコンテンツを作成している会社は、利用者を安心させるために努力をしている企業だといえるでしょう。
自分が利用しようとしているファクタリング会社が信用に足る企業かどうか、前もって確認しておきましょう。
9.おすすめできる優良ファクタリング会社
このようにどのファクタリング会社を利用したら良いのか迷っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さまざまなファクタリング会社がありますが、手数料や対象とする顧客などは会社によって異なります。
また安心して依頼できるファクタリング会社を選べるのかという不安もあることでしょう。
ここからは安心して利用できる、おすすめのファクタリング会社をご紹介します。
おすすめ1 ベストファクター
ベストファクターは二者間ファクタリングに強いファクタリング会社 です。
ファクタリングには二者間ファクタリングと三者間ファクタリングがあり、三者間ファクタリングは手数料が安い傾向にある一方で取引先に知られてしまうというデメリットがあります。
しかし、ベストファクターは「取引先に利用を知られたくない」という悩みを十分に理解し、取引先への通知を一切行わないことを明言しているのです。
取引先に気付かれることなく、安心して使えるサービスといえそうですね。
また、債権を売却した際、何らかの債権を譲渡した旨が第三者に閲覧されてしまう「債権譲渡登記」を行わずにファクタリングを利用することも可能です。
二者間ファクタリングの手数料が2%〜と低めの水準で設定されているのもうれしいポイントですよね。
また、ベストファクターの公式サイトでは請求書などの売掛債権をアップロードして入金額を確認できる便利な診断フォームも用意されています。
以下の番号から電話での申し込みも受け付けています。
時間がないときは電話で直接申し込むのも良いでしょう。
一度自分の債権がどれくらいの金額で買い取ってもらえるのかを確認してから利用したいという方は、まずは公式サイトの簡易診断フォームで見積もりを出してみましょう。
おすすめ2 ビートレーディング
ビートレーディングの強みは何といっても入金までのスピードです。
ファクタリング会社のなかには「即日入金」と書かれていても申し込みへの返答や審査に時間がかかってしまうケースもあります。
しかしビートレーディングなら、受付時間内に申し込みを行えば専任の担当者が迅速に対応してくれます。
書類がそろっていれば、そのまま最短12時間での資金調達が可能なのです。
取引額にも制限はなく、高額の資金調達も迅速に行えます。
申し込みから契約まで面談の必要が一切ないのもうれしいですよね。
担当者の顔が直接見たいという方は東京・仙台・大阪・福岡に支店を構えているので足を運んでみるのも良いでしょう。
おすすめ3 FREENANCE
FREENANCEは、名前のとおりフリーランス・個人事業主を対象としたファクタリングサービスです。
取引額の下限が1万円と明示されており、少額の資金調達でもためらわずに利用できます。
また個人事業主に特化しているサービスも必見です。
FREENANCEでは、売掛金の入金先をFREENANCEの専用口座にしていると業務が原因で生じた事故や、業務中の過失で生じた賠償の責任を補償してくれる「フリーナンスあんしん補償」が自動で付帯します。
会社の保険という後ろ盾がないフリーランスや個人事業主の方には心強いサービスですよね。
また、FREENANCEの運営会社はGMOグループのGMOクリエイターズネットワークです。
信頼して利用できるサービスだといえますね。
おすすめ4 マネーフォワード アーリーペイメント
マネーフォワード アーリーペイメントは、請求代行サービスも提供しているマネーフォワードケッサイ株式会社が提供するファクタリングサービスです。
手数料も1.0〜10.0%と低水準で、オンライン上で手続きが完結します。
東証マザーズ上場企業の株式会社マネーフォワードの100%子会社による運営である点も安心できます。
この株式会社マネーフォワードは、一定のシェアを誇る家計簿・資産管理サービスやビジネス向けクラウドサービスを打ち出しています。
関連会社に確かな実績があるのも信頼の置けるポイントですね。
おすすめ5 OLTA
OLTAの強みはなんといっても審査から入金まですべてのプロセスがネットで完結していることです。
請求書やその他の必要書類をネットにアップロードすれば、24時間以内に審査が完了します。
全国どこにいてもスピーディーに債権を現金化できるので、都市部に出向けない事情のある方でも使いやすいですね。
手数料も2〜9%と一桁台にとどまっており、業界ではかなりの低水準となっています。
ファクタリング会社としてはかなり大きな規模で、日本郵政のグループ会社やメガバンクなど、知名度の高い数多くの企業と取引があるのも大きなポイントです。
実績・サービス内容の両方から、信頼の置ける業者ということがうかがえます。
おすすめ6 anew
anew(アニュー)は2020年2月に新生銀行とOLTAが共同で提供を始めた新しいファクタリングサービスです。
基本的なサービス提供内容はOLTAと同様ですが、東証1部上場の金融機関である新生銀行が運営に携わっているので
「ファクタリングを初めて利用するから不安……。」
という方でも安心して申し込みができるのではないでしょうか。
ただし、OLTAと異なり個人事業主は利用できない点には注意が必要です。
一方、法人であれば利用金額に制限がなく、手続きは全てネットで完結する上、最短で即日の入金も期待できます。
新生銀行の豊富な資金力という背景もあり、1,000万円以上の調達も可能なため、中小企業にとって心強い味方といえますね。
手数料も2〜9%と一桁台で、銀行が提供するファクタリングサービスのなかでは業界最低水準です。
安心して使えるファクタリングを探している法人の方におすすめのサービスですよ。
10.まとめ
ファクタリングは売掛債権を売却して現金化できるサービスのことです。
一般的にファクタリングでは、入金期日前の売掛債権をファクタリング会社に売却する「買取型ファクタリング」のことを指します。
ファクタリングを利用すれば入金期日より早く現金を手に入れることができるため、未入金の売掛債権がある場合の便利な資金調達の方法だといえるでしょう。
また、銀行の融資審査が通らない状況下ですぐに現金を必要とする際もファクタリングを利用することで現金を手にできるかもしれません。
ただしファクタリングを利用する際には手数料がかかります。
また悪質な業者にだまされないよう注意して利用することも重要です。
手数料が明確に示されており、償還請求権なし(ノンリコース)で信頼のおける企業が運営するサービスを選ぶことをおすすめします。