#83 不動産小口化商品の見極めておきたいポイントとは?

2022.10.14

不動産小口化商品、ポイント

超優良物件への投資でも予算的な制約が生じない不動産小口化商品

通常の不動産よりもはるかに少額から投資でき、「任意組合型」であれば相続税や贈与税の節税効果を期待できるのが不動産小口化商品のメリットです。

さらに言えば、不動産小口化商品のスキームを用いれば、大口投資家でなければなかなか容易には手を出せない超優良物件に投資することも可能となります。

不動産投資においてよく見受けられる失敗は、「予算的に手が届く範囲で物件を探す」という行動パターンに起因しています。本来なら、誰もが東京都内の人気エリアで手に入れたいところでしょうが、物件価格が高すぎるのがネックであることから、物件の立地や築年数などといった条件面に妥協してしまいがちです。その結果、空室が発生して長期化するような事態と直面し、期待通りの利回り収益(家賃収入)が得られないわけです。

しかし、不動産小口化商品であれば、「予算面の制約で超優良物件が選択肢から外れる」ということはありません。

なぜなら、超優良物件に投資している不動産小口化商品であれば、1口=100万円〜といった単位で購入できるからです。こうした点も、大きなメリットだと言えるでしょう。

不動産小口化商品を選ぶ際には、投資対象の物件を吟味することが大前提

先に述べたように予算面の制約をさほど受けずに超優良物件にも投資できる不動産小口化商品ですが、それだけに中身をしっかりと吟味することが重要であることも確かです。

個々に投資対象となっている不動産は異なっており、超優良物件であるケースもあれば、入居者から敬遠されがちな“難あり物件”であるケースもありうるからです。

したがって、不動産小口化商品のタイプの違いだけにとどまらず、実際に投資している物件の善し悪しもきちんと見定めておくことが肝心だと言えます。たとえば、東京都内の主要な繁華街やオフィス街にアクセスしやすいエリアに建つ物件と、賃貸需要が入学・進学・異動シーズンに集中しがちな地方都市の物件では、おのずと空室発生リスクにかなりの違いが生じるものです。
特に地方都市の物件は表面上の利回りが相対的に高い反面、いったん空室が発生すると長期化するケースが少なくありません。

地域や立地、周辺の環境などをきちんと調べ、安定的な賃貸需要を期待できる物件に的を絞るのが鉄則です。

不動産小口化商品3つのタイプとは≫

1口当たりの投資額や運用期間、手数料設定なども細かくチェック!

個々の不動産小口化商品ごとに異なっているのは、投資対象となっている物件だけにとどまりません。最低投資単位である1口当たりの金額や運用期間、さらに手数料の設定も横並びになっているわけではなく、個別に違いが見られるのが現実です。

当然ながら、投資対象となっている物件が魅力的でも手数料が相対的に割高なら、長期の運用になるほど収益が目減りする結果となります。

また、相続対策も念頭に置くなら、財産を遺すことになる人(被相続人)の年齢も踏まえて運用期間の長さを検討すべきでしょう。相応の労力を要するのも確かですが、個々の違いをきちんと確認しておかないと後悔を招くことにもなりかねません。

自分のニーズを満たすタイプの中から、より魅力的な物件が投資対象となっていて、最低投資単位や運用期間、手数料などの条件も妥当なものを選ぶようにしましょう。

 

合わせて読みたい記事