#78 不動産投資を始める手順とは?投資すると良い物件の種類も解説

2022.08.05

不動産投資を始める手順

相続対策のために不動産投資をしようと考えているものの、どのような手順で始めたら良いかわからずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

不動産投資を始めようと行動を開始してから、実際に運用が始まるまで数か月または1年以上かかるケースも珍しくありません。そのため不動産投資を始めるときは、物件選びや契約などの手順を理解したうえで計画的に進めることが大切です。

本記事では、不動産投資を始めるときの手順やポイントを解説します。

不動産投資を始めるときの流れは、以下の通りです。

1. 不動産投資について学ぶ
2. 資金計画を考える
3. 物件を探す・買付を入れる
4. 不動産投資ローンを組む金融機関を探す・事前審査を受ける
5. 売買契約・金銭消費貸借契約を締結する
6. 管理会社を選ぶ
7. 決済・引き渡し

1.不動産投資について学ぶ

物件を探し始める前に、不動産投資の基礎知識や物件の選び方などを学びましょう。相続対策のために不動産投資をするとしても、継続的に家賃収入を得られる物件を選ぶ必要があります。安定した収益が期待できる物件の特徴や賃貸需要が見込めるエリアなどを知ったうえで、物件を選ぶことが大切です。

また、投資物件を選ぶ際は、期待できる家賃収入や賃貸経営にかかる諸経費などをもとに、想定される利回りを算出する必要があります。不動産投資でかかる諸経費の金額や種類、利回りの計算方法も事前に学んでおくと物件が選びやすくなるでしょう。

不動産投資の知識は、インターネットや書籍などで学べます。不動産投資のプロが実施するセミナーに参加してノウハウを学ぶのも方法でしょう。

2.資金計画を考える

不動産投資についての基礎を学んだら、次は資金計画を立てましょう。自己資金として準備できる金額や金融機関から受けられる融資額を考えることで、投資物件を購入するときの予算が明確になるためです。

マンションやアパートを購入するときは、金融機関からの融資を受けられる可能性があります。融資額は、自己資金や年収、勤務先、年齢などさまざまな要素で変わります。

不動産投資ローンを組むと、元金に利息を含めた金額を毎月返済していかなければなりません。借入額が多くなればなるほどに、毎月の返済負担や利息負担も増えていきます。また、自己資金が少ないと金融機関の融資審査に通過しにくくなるでしょう。

一方で、保有資産の大半を物件購入時の自己資金に充ててしまうと、日常生活に支障が出るかもしれません。例えば、病気やケガで働けなくなったときや子どもが進学するときに、手持ち資金が不足する可能性があります。

そのため不動産投資を始めるときは、物件を購入するために充てられる自己資金額や、完済できる見込みがある毎月の返済額などを考えて資金計画を立てましょう。

3.物件を探す・買付を入れる

不動産投資を始めるための予算が決まったら、その範囲内で購入できそうな物件を探しましょう。投資物件を探すときは、インターネットの不動産ポータルサイトを活用するのがもっとも手軽です。

不動産ポータルサイトには、物件の外観や室内の状況の写真が掲載されています。また、購入金額や管理費、修繕積立金、表面利回りなども記載されているため、大まかな物件情報を得られます。

気になる物件があれば、不動産会社に問い合わせたうえで現地に出向いて確認してみましょう。現地確認をする際は、物件の外観や室内だけでなく、周辺の施設や交通状況、町の雰囲気なども確認すると入居者の生活や賃貸需要などを把握しやすくなります。ただし入居者がいると室内は確認できないため、マイソクと呼ばれる資料で確認することになります。

購入したい物件が見つかったら、売主に買い付けを入れましょう。買い付けとは、物件の購入申し込みのことであり、売主を仲介する不動産会社に対して買付証明書を提出します。 買付証明書には購入希望金額や支払い方法などを記載します。

4.不動産投資ローンを組む金融機関を探す・事前審査を受ける

不動産投資ローンを組む予定なのであれば、銀行や信用金庫などの金融機関に融資の相談をしに行きましょう。飛び込み訪問をすると断られてしまう可能性もあるため、仲介する不動産会社をはじめとした知り合いに紹介してもらうのがおすすめです。紹介が得られない金融機関に訪問するのであれば、電話でアポイントを入れておくと良いでしょう。

融資をしてもらいたい金融機関が決まったら、事前審査を受けます。不動産投資ローンの本審査が開始されるのは、物件の売買契約を締結してローンの契約を申し込んだあとです。売買契約を締結したにもかかわらず、本審査に通過できない事態を防ぐため、事前審査を受けるのが一般的です。

不動産投資ローンは、金融機関の融資審査に通過しなければ組むことはできません。審査基準は金融機関によって異なるため、1つの金融機関に断られても諦める必要はなく複数の金融機関に打診しましょう。

不動産投資ローンの審査でみられるポイントとは?

 

5.売買契約・金銭消費貸借契約を締結する

売主と買主で物件の購入条件が合意できたら、売買契約を締結します。売買契約を結ぶ際は、不動産会社(宅地建物取引業者)から「重要事項説明」を受けなければなりません。

重要事項説明では、不動産を購入する際に知っておくべき注意点が説明されるため、よく理解することが大切です。説明を最後まで聞き、内容を理解できたら重要事項説明書に記名・押印をします。

売買契約の締結時に買主は、売主に対して「手付金」を支払うのが一般的です。手付金とは、不動産の売買契約を結んでから物件の引き渡しまでに、契約が気軽にキャンセルされることのないよう買主が売主に支払う金銭です。売買契約を結んだあとに買主の都合で契約をキャンセルすると、売主に支払った手付金は戻ってきません。

また不動産投資ローンを利用する場合は、金融機関で本審査を受けます。本審査に通過すると、不動産投資ローンの金利や融資額、返済期間などの条件が金融機関から提示されます。融資条件に問題がなければ、金融機関と金銭消費貸借契約を結びましょう。

6.管理会社を選ぶ

物件の管理を任せるのであれば、管理会社を選びましょう。管理会社に物件の管理を委託することで、家賃の回収や建物内の清掃・メンテナンス、入居者探しなどあらゆる管理業務を任せられます。委託手数料を支払う必要はありますが、本業が忙しいなどの理由で物件の管理に時間を割くのが難しい場合は、管理会社に委託すると良いでしょう。

管理会社は、売主から引き継ぐケースもあれば買主自身が新たに探すケースもあります。ご自身で選ぶ場合は、管理会社によって料金や管理業務のクオリティなどに違いがあるため、複数社を比較して慎重に検討しましょう。

7.決済・引き渡し

決済とは、買主が売主に売買代金を支払って取引を完了させることです。買主は、不動産の購入代金と諸費用を合計した金額から手付金を差し引いた金額を売主に支払います。また、不動産投資ローンの契約を結んでいた場合は、金融機関の融資が実行されます。

決済をするときは、融資を受ける金融機関に買主と売主、不動産会社の担当者、行政書士が集合するのが一般的です。決済が行われ残金の精算が確認されると、鍵や物件の関連書類などを受け取り、物件の引き渡しが完了します。

その後、司法書士が必要書類を法務局に持参し、物件の所有権移転登記をします。所有権移転登記は、買主自身ですることも可能ですが、報酬を支払って司法書士に代行してもらうケースがほとんどです。

不動産投資を始めるときはどの物件を選べば良い?

ここまで、不動産投資を始めるときの流れを解説しました。では、不動産投資を始める場合、どのような物件に投資すると良いのでしょうか。ここでは、投資するべきでない物件と投資した方が良い物件それぞれの特徴を解説します。

投資すべきでない物件

投資対象として選ぶべきでない物件の特徴は、以下の通りです。

● 中古物件
● 地方にあるマンション・アパート
● 区分マンション など

上記の物件は、価格が割安であるため、少ない自己資金で投資が可能ですが、かえってリスクが高まる可能性があります。

例えば、区分マンションは、一部屋にしか投資しないため、空室が発生すると家賃収入が途絶えてしまうことになります。空室が続くあいだも、管理費や修繕積立金などの支払いは必要であるため、赤字が膨らみやすく空室リスクは高いといえるでしょう。

中古物件は、新築よりも価格が割安ですが、建物のメンテナンス費用や設備の交換費用などがかかり、利回りが低下するかもしれません。地方にあるマンションやアパートは、人口減少による需要の低下により、家賃収入が低下したり売却できなくなったりするリスクがあります。

投資すべき物件

不動産投資を始めるのであれば、以下の物件に投資するのがおすすめです。

● 都心部にある物件
● 新築物件
● 一棟マンション

上記物件は、価格こそ割高な傾向にありますが、リスクを抑えた運用が可能です。まず都心部にある物件は、価格の上昇が期待できます。特に城南三区(世田谷区・目黒区・渋谷区)は、閑静な住宅街として女性に人気があるだけでなく、今後もしばらくは人口の増加が続くと予想されているため、安定した賃貸需要が期待できるでしょう。

東京で不動産投資を始めるべき理由3選

 

新築物件は、建物や設備が新しいため需要が見込めるだけでなく、当面のあいだはメンテナンス費用や修繕費用、交換費用などが多額になる心配がありません。

一棟マンションは、区分マンションよりも高い収益が期待できます。また、たとえ一部屋で空室が発生しても、他のお部屋から得られる家賃収入でカバーできるため、区分マンションよりも空室リスクは低いといえます。

手軽に相続対策を始めるなら不動産小口化商品を選ぶ

安定した賃料収入が見込めるとはいえ、都心部にある優良物件は価格が高い傾向にあります。特に都心部の一棟マンションを購入するためには、数億円の資金が必要になるでしょう。 また、現物の不動産投資を始めるときは、状況によりますが、物件探しや金融機関への審査申し込み、管理会社選びなどで時間や労力がかかりやすいです。

そこで、不動産投資を始めようと考えている方は「不動産小口化商品」を選んでみてはいかがでしょうか。不動産小口化商品とは、一棟マンションや商業施設などの所有権が小口化されたうえで販売される金融商品です。

不動産小口化商品は、一口当たり100万円といった単位で購入できます。そのため区分マンションや地方にある物件を購入できるほどの資金で、都心部にある優良物件への投資が可能です。また投資対象である不動産を管理するのは、不動産特定共同事業法の下で許可を受けた事業者です。投資家自身が、管理業者を選ぶ必要はありません。

不動産小口化商品のうち「任意組合型」であれば、相続税を計算するときに現物の不動産と同じ方法で評価されます。相続税を計算する際、現金や株式などは時価で評価されるのに対し、現物不動産は時価よりも低く評価されます。

資産を任意組合型の不動産小口化商品にシフトすることで、 相続税評価額の圧縮効果が期待できます。相続対策のために不動産投資をしようと考えている方は、現物不動産への投資だけでなく不動産小口化商品の購入も検討してみてはいかがでしょうか。

 

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