「住宅ローンは何を基準に選んだらいいんだろう?」
このように疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
長期にわたって大きな金額を支払うことになる住宅ローンは慎重に選びたいものですよね。
実は住宅ローンを選ぶ際には金利だけではなく、保証会社に支払う保証料や、死亡・高度障害状態により返済不能となったときのための団体信用生命保険(団信)の費用や内容なども検討しておくべきだといえます。
「金利の低いところか、有名なメガバンクの住宅ローンにしておけば安心かな?」
と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、金利の低さや金融機関のネームバリューだけで住宅ローンを決めてしまうと、長い目で見たときに経済的な負担が大きくなってしまいかねません。
この記事では知らないと損をする住宅ローンを選ぶ際の7つのチェックポイントを解説します。
1.決定版!住宅ローンの選び方7つのチェックポイント
住宅ローンの総返済額は金利だけによって決まるのではありません。
例えば金利が低くても、諸経費が高かったり保障が薄かったりすれば後々返済に苦労してしまう可能性もあります。
住宅ローンを選ぶ際に確認すべき点は以下の7つです。
ここからは7つのチェックポイントを一つずつ分かりやすく解説していきます。
ポイント1 融資元による住宅ローンの種類
住宅ローンは、融資元によっていくつかの種類があるといえます。
どの種類の住宅ローンを借りるかによって借入先も変わるためチェックしておくようにしましょう。
住宅ローンは以下の3種類に分けられます。
種類 | 融資元 | 借入先 |
---|---|---|
民間ローン | 民間金融機関 | 民間金融機関 |
フラット35 | 公的機関(住宅金融支援機構)と民間金融機関 | |
公的ローン | 公的機関 | 公的機関 |
最も一般的なのは、銀行(メガバンク、地方銀行)のほか生命保険会社や信用金庫、農業協同組合(JA)などの民間の金融機関から借り入れる民間ローンだといえます。
幅広い選択肢のなかから金利はもちろん、保障内容やサービスなど利用者の希望に近いものを選ぶことができます。
フラット35とは民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する長期固定金利型の住宅ローンのことです。
公的機関が出資しているローンであるため比較的審査が下りやすい一方、住宅金融支援機構が定めた条件を満たしている住宅以外は利用することができないなどの注意点があります。
また提携先の金融機関によって金利や手数料に違いがあるため、どの金融機関から借りるのかという点も重要です。
公的ローンとは公的機関が融資する住宅ローンのことで、代表的なものには「財形住宅融資」があります。
ポイント2 金利と金利タイプ
このようにお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、金利の低さだけではなく、金利タイプも住宅ローンを選ぶ際の重要なポイントです。
金利タイプは大きく分けると固定金利タイプと変動金利タイプの2種類、細かく分けると以下の3種類があります。
- ・全期間固定型
- ・変動型
- ・固定期間選択型
全期間固定型の住宅ローンの場合、借入時の金利が完済まで変わりません。
変動型の住宅ローンでは、景気の変動に伴って金利が上がったり下がったりします。
固定期間選択型の住宅ローンは5年、10年、15年など自分で決めた期間だけ金利を固定することができます。
各金利タイプのメリット・デメリットは下表のとおりです。
金利タイプ | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
固定金利タイプ | 全期間固定型 | ・返済額が常に一定のため、返済計画が立てやすい | ・変動金利タイプに比べ金利が高めに設定されており、市中金利が下降しても変わらない |
変動金利タイプ | 変動型 | ・固定金利タイプに比べて金利が低めに設定されている ・金利の下降に伴って返済額が減る |
・市中金利が上昇すると返済額が増えてしまう |
固定期間選択型 | ・固定期間終了後の金利タイプを選べる ・固定期間中は返済額が一定 |
・固定期間終了後の返済額が定まらない ・返済額が増えてしまうリスクがある |
⇒住宅ローンは変動?固定?選ぶべき金利タイプと返済方法を解説
ポイント3 返済方法
住宅ローンの返済方法には元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
元利均等返済とは元金と利息の合計金額を返済期間で均等に割って返済する方法で、毎月の返済金額は一定です。
元金均等返済とは元金を返済期間で均等に割り、利息はその時点での残債に応じた額を返済する方法です。
元利均等返済と元金均等返済、いずれか一方の方が優れているということはありません。
それぞれにメリット・デメリットがあるといえます。
元利均等返済には返済額が一定なので返済計画が立てやすいというメリットがあります。
しかし、元金均等返済よりも元金の減りが遅いため利息を多く支払わなければならないというデメリットもあります。
一方、元金均等返済は総返済額が元利均等返済より少なく済むというメリットがあります。
返済開始当初の返済額が元利均等返済よりも多いのがデメリットです。
⇒元利均等返済と元金均等返済の違いを解説!お得な返済方法はどっち?
ポイント4 保証料
住宅ローンを選ぶ際には保証料もしっかりチェックしておきましょう。
保証料とは住宅ローン債務者がやむを得ない事情で返済不能となったとき、保証会社に代わりに金融機関への支払いをしてもらうために保証会社と契約をするのに必要な費用です。
住宅ローンの契約者と金融機関、保証会社の関係を図で示すと以下のようになります。
ただし、保証会社が返済をしたからといって債務者の住宅ローンが免除されるわけではありません。
債務者は金融機関ではなく保証会社に住宅ローンの返済を行うことになります。
保証料は場合によっては100万円を超えることもありますから、しっかり内容を確認しておきましょう。
保証料不要の住宅ローンもありますが、その分金利や事務手数料が高い場合もあるので総合的に判断しましょう。
保証料の払い方には一括前払い型(外枠方式)と金利上乗せ型(内枠方式)の2種類あります。
一括前払い型(外枠方式)とは住宅ローンの実行時に一括払いをする方法のことです。
最初にまとまった資金が必要になりますが、毎月の支払額が抑えられる、保証料の合計金額が金利上乗せ型よりも安く済むといったメリットがあります。
一方、金利上乗せ型(内枠方式)とは保証料を金利に上乗せして毎月支払う方法のことです。
住宅ローン借入時の費用を抑えることができますが、一括前払い型よりも保証料の合計金額が大きくなってしまうというデメリットもあります。
ポイント5 事務手数料
事務手数料とは金融機関に住宅ローン申し込み手続きの対価として支払う費用のことです。
事務手数料の相場はメガバンクで「約3万3,000円(税込み)」、ネット銀行では「借入金額×2.2%(税込み)」となっています。
ネット銀行で3,000万円を借り入れた場合、事務手数料は66万円(税込み)です。
これほど金額に違いがあるのなら、メガバンクの方がお得なのでは……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、メガバンクでは事務手数料の他に高額な保証料がかかる場合があります。
比較検討の際は事務手数料と保証料の合計金額を検討するようにしましょう。
ポイント6 その他諸費用
借入時には保証料、事務手数料の他に登記費用が発生します。
登記を行う司法書士への報酬や登録免許税が登記費用に該当します。
また、繰り上げ返済を予定している方は繰上返済手数料についても確認しておきましょう。
繰り上げ返済とは資金に余裕があるタイミングで月々の返済とは別に元金の一部を返済する方法です。
元金を返済した分利息が減り、総支払額を効率的に軽減することができます。
繰り上げ返済には毎月の支払金額を軽減するための「返済額軽減型」と返済期間を短縮するための「返済期間短縮型」の2種類があります。
インターネット上で手続きする場合、繰り上げ返済にかかる手数料は無料であることがほとんどです。
窓口で手続きをする場合の手数料や、いくらから繰り上げ返済できるのか、返済額軽減型と返済期間短縮型のどちらも選択できるのかなどを確認しておきましょう。
⇒住宅ローンの繰り上げ返済がお得な理由を解説!デメリットはない?
ポイント7 団体信用生命保険
多くの住宅ローンには「団体信用生命保険(団信)」が付帯しています。
これも住宅ローンを選ぶ際の重要なポイントだといえるでしょう。
団体信用生命とは住宅ローン契約者が死亡や重度の障害によって返済不能となったときにローン残高を保障してくれる生命保険の一種です。
団体信用生命保険への加入が任意となっている金融機関もあるため、必ず入らなくてはならないというものではありません。
しかし加入しておくメリットは大きいといえるでしょう。
万一の事態が起きた際に住宅ローンの支払いが免除されるため、遺された家族に支払いが遺されるということがありません。
団信の保障内容は金融機関によって大きく異なるため、費用とともに内容もきちんと確認しておきましょう。
例えば金利が上乗せされる代わりに8つの病気を患った場合住宅ローンが免除される団信や、がんになったとき残債が半額になる特約を無料で付帯できる団信があります。
その他、持病がある方のために加入条件が緩い団信を扱っている金融機関もあります。
⇒住宅ローンを組めば生命保険はいらない?団信とフラット35を解説
2.気になる住宅ローンが決まったら?借り入れまでの流れを解説
自分に合った住宅ローンが決まったら、いよいよ借り入れの手続きをします。
まずは仮審査を申し込みます。
仮審査では返済能力の確認が行われ、およそ1週間かかります。
仮審査を通過したら本審査に進むことができます。
本審査ではより詳細な返済能力の確認と、仮審査の申告内容に間違いがないかの見直しが行われます。
本審査には3週間ほどかかり、通過すれば住宅ローンの契約ができます。
実は仮審査を申し込んだ方のうち約10%の方が落ちるといわれており、金融機関によっては約20~30%にも上ります。
審査に落ちるたびに最初からやり直しでは大変なタイムロスをしてしまうので、あらかじめ複数の金融機関に仮審査を申し込むのが一般的です。
次の章では、一度の手続きで複数の金融機関に仮審査の申し込みができる一括審査サービスをご紹介します。
⇒住宅ローンの事前審査と本審査の違いって?審査の流れを徹底解説!
⇒住宅ローンの審査に通らない原因は職業?年収?審査に通るコツとは
⇒20代で住宅ローンは組める?審査と借入額の注意点、返済のコツを解説
⇒30代で住宅ローンを組む際の注意点、審査のポイント、完済のコツは?
3.住宅本舗なら住宅ローンの一括審査が簡単にできる!
住宅ローンの仮審査には、住宅ローンの一括審査サービスがおすすめです。
住宅ローンの一括審査とは必要情報を一度入力するだけで複数の金融機関に仮審査を申し込むことができるサービスのことです。
一回の仮審査申し込みに必要な記入事項は100以上、所要時間は1時間程度といわれているため、一括審査の利用で大幅に手間と時間をカットできますね。
仮審査に通ったなかから本審査に進む金融機関を検討すれば、住宅ローン選びの効率化につながります。
住宅ローンの仮審査には、住宅本舗がおすすめです。
住宅本舗ならメガバンクから地方銀行、ネット銀行に至るまで100を超える金融機関のなかから最大6つまで同時に仮審査を申し込むことができます。
- ・メガバンク……三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行など
- ・地方銀行……福岡銀行、千葉銀行、群馬銀行など
- ・ネット銀行……ジャパンネット銀行、auじぶん銀行、イオン銀行など
住宅本舗の住宅ローン一括審査サービスはなんと無料で利用できます。
4.モゲチェックなら自分に合ったプランを自動で案内してくれる
住宅ローン一括審査のサービスでは、自分でどの金融機関に仮審査を申し込むか決める必要があります。
そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが「モゲチェック」です。
モゲチェックは必要事項を入力するとユーザーが借りられるなかで最も低い金利の住宅ローンを案内してくれるサービスです。
モゲチェックではユーザーの情報をもとに金融機関ごとに審査に通る確率を算出し、「借りられる」住宅ローンを自動で案内してくれます。
ただし、モゲチェックに案内された金融機関の仮審査に落ちてしまうこともあります。
その場合も、モゲチェックが次におすすめの住宅ローンを案内してくれるので安心です。
モゲチェックのサービスはすべて無料で利用することができますよ。
サービス名 | メリット | デメリット |
---|---|---|
住宅本舗 | 一度に6社に仮審査を申し込むことができ、時間と手間を削減できる | どの銀行が自分に合っているのかは自分で比較して検討する必要がある |
モゲチェック | 審査合格率が高く、最も低金利のローンを案内してくれる | 一度に仮審査を申し込めるのは1社まで |
5.まとめ
住宅ローンを借り入れる際は、なるべく総返済額が少なく済むものを選びたいですよね。
住宅ローンの借入先は自分の希望に近いものを選択できる民間ローンが一般的です。
つい金利が低い住宅ローンに目がいきがちですが、金利タイプ、返済方法、保証料、事務手数料などを一つずつ検討しなければ長期的に見て経済的な負担が大きくなってしまうかもしれません。
また、もしもの事態に備えて、団信の保障内容が充実している住宅ローンを選んでおきたいですよね。
住宅ローン一括審査を利用すれば、一度に複数の金融機関に仮審査を申し込むことができ、より効率的に住宅ローン選びを進められますよ。
より手軽に自分に合った住宅ローンを知りたいという方は、借りられるなかで最も低金利の住宅ローンを案内してくれるサービスがおすすめです。
⇒【プロ解説】住宅ローン一括審査の4大メリット!デメリットはない?
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