住宅ローンの審査に通らない原因は職業?年収?審査に通るコツとは

「住宅ローンの審査に通るか心配……。自分は自営業だし、やっぱり申し込んでも審査落ちしちゃうのかなあ」

「収入がそんなに高くなくても、住宅ローンの審査に通るコツってないの?」

など、住宅ローンの審査に通るか不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

せっかく気に入った物件が見つかっても、住宅ローンの審査に落ちて資金を用意できれなければ、購入を断念せざるを得ない可能性もありますよね。

実際、住宅ローンに申し込んだ全員が審査に通るわけではありませんし、そもそも申し込みに際して条件が定められているローンも数多く存在しています。

しかし、仕事や収入に不安があるからといってローンの申し込みを諦めることはありません

この記事では、住宅ローンに通りにくいといわれている原因や、自営業や収入に不安がある方でも住宅ローンに通りやすくなるコツをご紹介していきます。

不動産のプロ
住宅ローンに少しでも通りやすくなるコツを伝授します!

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1.そもそも住宅ローンを申し込むためには条件がある

ほとんどの住宅ローンには、申し込むための条件が定められています。

つまり、誰でも住宅ローンの審査を申し込めるというわけではないんですね。

どんな人が住宅ローンに申し込めないの?
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主に「就労していない」「年齢が高すぎる」「日本国籍でない」「健康状態に問題がある」という四点が挙げられます。

【住宅ローンに申し込むことができない人の例】
  • ・定期的な収入がない人
  • ・年齢が60歳以上の人
  • ・日本国籍ではない人
  • ・健康状態に問題がある人

まず、「働いていて収入があること」は大前提となります。

定期的な収入がなければローンを返済することはそもそも不可能ですよね。

さらに、申し込み時に年齢が60歳未満であることも条件として挙げられることが多いといえます。

住宅ローンは基本的な長い期間をかけて大きな額を少しずつ返していく仕組みですから、年齢が高いとそれだけ不利になってしまうのです。

メモ
ローンによっては60歳以上でも申し込めるものも存在しています。その場合は短期間で返済することになるため、一回あたりの返済金額が高くなってしまいデメリットがあります。

また、日本国籍を持っていない方も住宅ローンに申し込めないケースがあります。

ただし、永住許可を受けている外国籍の方であれば申し込める金融機関もあります。

メモ
永住許可のない外国籍の方でも、日本国籍を有する配偶者がいたり、永住許可を有している外国籍の配偶者がいたりする場合は申し込める場合もあります。

さらに、大きな持病などがあり健康状態に問題がある人も申し込めないことがあります。

住宅ローンは長期間にわたって返済する必要があるため、万が一の場合を考慮して金融機関も慎重になってしまうんですね。

2.申し込みができても審査に通りにくい人の特徴とは?

「申し込む条件はクリアできそうだけど、審査に通るか不安だなあ……」

と心配に感じている方もいらっしゃるでしょう。

インターネットなどで住宅ローンについて調べていると、さまざまな噂を目にして不安が強まってしまうこともありますよね。

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ここからは、住宅ローンの審査に通りにくいといわれている人の特徴と、通りにくいといわれている理由を不動産会社として分かりやすくご説明していきますね。

2-1.自営業である

自営業をされている方は一般的に住宅ローンの審査に通りにくいといわれています。

どうして自営業だと審査に通りにくいの? 仕事をしているって意味ではサラリーマンと変わらないのに……。
不動産のプロ
会社に雇用されている方より、自営業の方は事業の「安定性」を厳しくチェックされるからです。

自営業の場合、一般的な企業よりも倒産のリスクが高いと判断されるため、審査に落ちやすいと考えられています。

しかし、逆に捉えれば「事業が安定している」と判断されれば住宅ローンの審査に通る可能性は充分にあるといえるでしょう。

金融機関によって判断基準は異なりますが、自営業でも「安定性がある」と判断されるのは以下のようなケースです。

【自営業の安定性を認められるケース】
  • ・少なくとも3年以上事業を継続していること
  • ・過去3年間赤字を出していないこと
  • ・年収が300~400万円程度あること
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以上の項目に当てはまっていれば、自営業の方でも住宅ローンを借りられる可能性はあります。

2-2.借入希望額に対して年収が低い

一般的な企業勤めをしていても審査に通りにくいといわれているのは、比較的年収があまり高くない人です。

自分は高年収じゃないし、審査に通るか不安だなあ……。
不動産のプロ
年収が高くないからといって、全員が住宅ローンの審査に落ちるとは限りません。自分の経済状況に見合った返済計画を希望すれば、審査に通る可能性は充分あります

例えば年収が300万円台の方でも、住宅ローンを借りている方は実際数多くいます。

重要なのは単に収入の多さではなく、年収と年間返済額の割合が適切に設定されているかどうかなのです。

一般的に、年収に対して年間返済額の割合が約30%以内であることが住宅ローンを借りやすい返済プランの立て方だといわれています。

資産に余裕がなく、自己資金に不安を感じている方はつい住宅ローンも多く借り入れようとしてしまいがちですが、自分の経済状況に見合った金額を借り入れるように意識しましょう。

不動産のプロ
たとえ収入に不安があったとしても、年間返済額の割合をきちんと考慮すれば住宅ローンを借りられる可能性はあります。

注意
当然ながら、住宅ローンの借入額は購入物件の価格によって左右されるものです。自己資金に不安がある方は、どれくらいの価格の物件なら購入できるのかについても慎重に検討するようにしておきましょう。

3.住宅ローンの審査に通りやすくなるコツとは?

「結局、どうすれば住宅ローンに通りやすくなるんだろう?」

というのが多くの方の知りたいポイントでしょう。

ここからは、住宅ローンの審査に通りやすくなる4つのコツをご紹介していきます。

【住宅ローンの審査に通りやすくなる4つのコツ】

コツ1 自分の信用情報を把握する

まず、自分が金融機関にどのように評価されるのかを知っておきましょう。

金融機関の評価基準を事前に知ることはできませんが、参考として自分の信用情報を取り寄せることができます

信用情報とは
氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先などの基本的な情報のほか、ローンやクレジットカードの借入れ状況、借りている金額、最終返済日などが記載されている情報です。

信用情報にはお金に関するさまざまな情報が記録されています。

したがって、信用情報を確認すれば自分が金融機関からどのような評価を受けることになるかをある程度把握することが可能といえるでしょう。

そんなことができるんですね。でも、どこから信用情報を取り寄せればいいの?
不動産のプロ
信用情報を扱っている機関にお願いをしましょう。以下に参考リンクをまとめています。

注意
新型コロナウィルスの影響で、現在は信用情報の取り寄せを停止している機関がある可能性もあります。詳細はそれぞれの機関にお問い合わせください。

コツ2 延滞金などがないように確認しておく

住宅ローンの審査の際は、光熱水費や携帯料金など公共料金や、他のローンなどの支払いが遅延していないかという点まで細かくチェックされます。

そのため、支払いが遅延しているものや延滞金などがないか、住宅ローンを申し込む前に必ず確認して振り込みを完了しておきましょう。

注意
このような支払いの遅延に関する記録も信用情報には記載されている可能性があります。ただし、信用情報の到着を待つのではなく、自分自身でも支払い状況を確認し、なるべく早く全ての支払いを済ませるようにすることをおすすめします。

コツ3 頭金を増やして返済率を下げる

審査を通りやすくするコツの一つとして、住宅を購入する際の「頭金」を増やすという方法もあります。

どうして頭金を増やすことが審査と関係あるの?
不動産のプロ
頭金を増やせば、住宅ローンで借り入れる金額を減らすことができますよね。借入額を減らせば、それだけ審査に通りやすくなる可能性も上がるといえるのです。

先ほどもご説明しましたが、年収に対して年間返済額の割合が約30%以内に抑えると住宅ローンの審査には通りやすくなるといわれています。

そこで、自己資金を増やし、借入額を減らして年間返済額の割合をできる限り低く抑えることが有効なのです。

メモ
頭金を用意するため、住宅の購入時期を後ろ倒しにするというのもローンを借りやすくする手段の一つとして考えられるでしょう。

コツ4 「フラット35」に申し込む

最後のコツは、「フラット35」という住宅ローンを選ぶことです。

フラット35とは
フラット35とは、「住宅金融支援機構」という公的機関が出資元となっている安定性の高い住宅ローンのことです。
フラット35……? 名前は聞いたことあるけど、普通の住宅ローンと何が違うの?
不動産のプロ
フラット35は公的機関が関わっている住宅ローンのため、通常の住宅ローンに比べて多くの方が利用しやすい住宅ローンといわれています。

比較的収入の少ない方や、自営業の方でも、審査に通りやすいことが大きなメリットの一つです。

でも、フラット35って民間の金融機関のページにも載ってるけど、どういうこと?
不動産のプロ
提供しているのは民間の金融機関ですが、貸し出すお金の出資元が国土交通省の関わる公的機関なのです。

さまざまな民間の金融機関がフラット35を提供していますが、出資元は同じ「住宅金融支援機構」という国土交通省の管轄する公的機関です。

どの金融機関のフラット35プランが良いのかを手軽に比較するには住宅ローンの一括仮審査がおすすめといえるでしょう。

住宅ローンの一括仮審査とは
一括仮審査とは、複数の金融機関の住宅ローンに同時に仮審査を依頼できるサービスです。
一度に複数の銀行に仮審査をお願いできるメリットがあります。

住宅ローンの一括仮審査なら一つ一つのプランを自分で調べる手間をかけず、複数のプランを簡単に比較することが可能です。

住宅ローンのプランでお悩みの方は無料でできるシミュレーションから試してみるのも良いでしょう。

【住宅本舗】まずはシミュレーションから

4.まとめ

自営業の方や収入面に自信がない方は、

「自分でも住宅ローンの審査に通るのかな……」

と不安を抱えているのではないでしょうか。

しかし、一般的に審査に通りづらいといわれている属性の方でも、この記事で紹介したコツを踏まえれば審査に通る確率は上がるといえるでしょう。

自分の経済状況を見直し、無理のない返済計画を立てられるよう慎重に考えてみてくださいね。

不動産のプロ
住宅ローンの審査の仕組みや流れについては、こちらの記事で詳しく解説しています!