相続における不動産取得税の計算方法

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相続では不動産取得税はかかりません

不動産取得税は、生きている人からの不動産を取得したときに課税される税金です。
そのため、亡くなった人からもらう相続では不動産取得税は発生しないのです。
法定相続で受け取っても、遺言で莫大な財産を受け取っても、不動産取得において不動産取得税は発生しません。
ですが、相続時精算課税制度では、死んだときにもらえる財産を生きているうちにもらってしまう制度のことなのですが、この場合は不動産取得税が課税されます。
名前に「相続」と入っているので紛らわしいのですが、まだ生きている人から相続が発生する前に不動産を生前に贈与してもらうことになります。
そのため相続ではなく贈与扱いとなり、不動産取得税が発生するのです。

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贈与と相続については以下の記事で詳しく解説しています。
不動産は贈与と相続どちらが良い?不動産の生前贈与について

不動産取得税がかかるとき

相続人以外のものに対してなされた特定遺贈による取得の場合、贈与による取得の場合、死因贈与による取得の場合などに、不動産取得税がかかります。
一方で不動産取得税がかからないケースは、相続による取得、包括遺贈による取得、相続人に対してなされた特定遺贈による取得の場合には、不動産取得税はかかりません。

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不動産取得税については以下の記事で詳しく解説しています。
不動産を取得した時だけに課税される不動産取得税とは?

税率は固定資産税評価額の3%

不動産取得税は土地や家屋を売買や贈与などで取得した場合に、一度だけかかる税金のことです。売買額には関係なく、たとえ無償の贈与であってもかかります。
税率は固定資産税評価額の3%と固定されており、たとえゼロ円で贈与されたとしても固定資産税評価額に対して不動産取得税がかかることを覚えておきましょう。
3%ですので、例えば評価額が1億円の場合は300万円の税金がかかることになります。

不動産取得税の軽減措置(建物)

新築住宅の場合、床面積50平米以上(戸建以外の貸家住宅は40平米以上)240平米以下
中古住宅の場合、床面積50平米以上240平米以下でなおかつ木造の場合は築20年以内であることなどでその住宅に取得者が居住すること

を満たしている場合、新築住宅なら1200万円の控除が可能、中古住宅なら新築時期に応じて350万円~1200万円控除可能
例えば2500万円の住宅の場合、不動産取得税は
(2500万円-350万円~1200万円)×3%=64.5万円~39万円 となります。

新築の時期によって異なります。

相続時にかかる3つの税金

繰り返しになりますが、相続時には不動産取得税はかかりません。
ですが、そのかわり3つの税金を考える必要が生まれます。

・登録免許税
・相続税
・不動産譲渡税

です。状況によって、人によって、税金がかからないケースもありますので、必ずしもこの3つの税金がかかるわけではありません。

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相続財産の譲渡に関して、かかる税金の記事はこちらです。ぜひあわせてお読みください。
譲渡所得税(不動産譲渡税)の税率
相続財産を譲渡した場合の取得費の特例について
相続によって取得した不動産の取得費

登録免許税

登録免許税とは、相続不動産の名義を相続登記によって変更する場合に発生します。
金額は固定資産税評価額の0.4%となります。
1000万円の不動産を相続した場合は、4万円が登録免許税となります。
名義を相続登記によって変更するのと同時期に納付してください。

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相続登記についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
相続登記に関わる費用もろもろ
相続登記の必要資料一式
相続登記を自分で行う方法

相続税の基礎控除を超えたら相続税が発生します

相続税の基礎控除は3000万円+法定相続人の数×600万円となります。
これを超えた場合は相続税が発生します。
法定相続人が3人の場合は、相続財産が4800万円を超えない限りは相続税は発生しません。
相続税はすぐに納付する必要があり、相続開始から10ヶ月以内に申告と納税を済ませる必要があります。

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相続不動産の売却をお考えの方は、税金に関してこちらの記事が参考になります。
相続不動産を売却した際の税金の計算方法
相続した不動産を売却した際にかかる税金のすべて

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この記事の監修税理士
監修税理士の税理士法人チェスター代表 福留正明
税理士法人チェスター代表
福留 正明
公認会計士・税理士・行政書士。相続税対策に強みを持つ税理士法人チェスターの代表社員。株式会社チェスターでは、年間100億円以上の売却案件を豊富に取り扱っている。 TV/雑誌など各種メディアからの取材歴多数。また、土地や相続についての書籍も多数出版している。
株式会社チェスターは、総勢200名以上の税理士法人グループの不動産会社です
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